厳しい寒さの冬が終わり、いよいよ春の暖かさが心地よい季節になった。ここで悩むのがグローブで、「冬グローブだと暑いけど、指切りや素手だと寒い」という微妙な時期だったりする。
そんな方にお勧めしたいのが、今回ご紹介するBBBの薄手フルフィンガーグローブ「レースシールド」。長い時期使える適度な保温力とフィット感で、使い勝手が良い。
<目次> 0.今回のご提供について 1.製品概要 2.各部詳細 3.いいところ 3-1.適度な保温力 3-2.操作性が良い 3-3.スマホ対応 3-4.真冬はインナーグローブとして活躍 4.残念なところ 4-1.耐久性が気になる 4-2.反射材がほしい 5.まとめ
0.今回のご提供について
本題に入る前に1つだけお断りを。それは、この製品はライトウェイ様よりご提供を受けているという点。
僕のブログは『いちユーザー目線で、良いこと悪いことを正直に書く』というのをモットーにしているので、この記事でも正直なレビューをしていく。ご提供を受けた品ではあるけど、記事を書くにあたってライトウェイ様にもその点を了承して頂いていることを、はじめにお断りしておきたい。
1.製品概要
まずは製品の概要からご紹介。
・カラー:ブラック、ネオンイエロー ・サイズ:XS~XL ・価格:3,800~4,200円(税抜き ・公式サイトはこちら
レースシールドはBBBの薄手フルフィンガー・グローブ。BBBの指標では、「保温力は2/9」「防水性は1/9」と、かなりライトなグローブの位置づけになっているらしい。
ちなみに、同じくBBBのグローブでは、冬用の厚手「コールドシールド」や、極厚手「サブゼロ2×2」もご提供をいただいていて、レビュー記事も書いているので参考までに。
2.各部詳細
細部を詳しく見ていこう。
僕が使用しているのは、ブラックのLサイズ。手の大きさはサイズチャートのMとLの間で、悩んだ末Lを選択。指切りグローブに重ねるとLでちょうどいいし、1枚やインナーとして使用するならMでも良かったかなという感じ。
全体がブラックで、艶ありの素材でBBBのロゴとラインが入っている。シンプルなのでどんなウェア構成にも合わせやすい。
目の詰まった素材感で、ストレッチ性がある。ぴったりと肌にフィットするグローブだ。
手のひら側には、全体に滑り止め加工が。よくある(?)シリコン系の滑り止めのほど張り付く感じはしないけど、これも十分滑り止めになっている。
パッド等は付いておらず、手のひら側も1枚地。
スマホ対応の素材は右手の人差し指と親指のみ。(専用素材が剥がれてしまったので、画像はその剥がれた状態)
ただ不思議なのが、スマホ対応素材でない部分(つまり他の指全部)も感度は悪いもののタッチパネル操作が出来たりする。
手首部分の長さは標準的かやや長め。短いとウェアと隙間が開いて寒いので、ちょうどいい感じだと思う。
3.いいところ
ここからは、実際に使用してみて感じたいいところを。
3-1.適度な保温力
冒頭でも書いたけど、適度な保温力で使い勝手が良い。ちょっと肌寒いな~というときにもマッチするし、逆に汗ばむような気温でも邪魔に感じない。使用している気温の目安は、10℃~20℃くらいだろうか。15℃弱くらいが一番いい感じがする。
春先や秋口の気温にピッタリなのはもちろん、夏場でも標高が高い場所のダウンヒルは異様に寒いので、そういう場面での防寒にもちょうどいい。薄手で小さく収納できるから、予備装備としてバックに放り込んでおけるのもGood。
この手の薄手グローブは僕のロングライドで手放せないアイテムで、このちょっとした防寒性能が実は快適性や疲労感に大きく影響するのだ。
(↑)7月の標高1,500m付近。ダウンヒルの時は、薄手のロングフィンガーグローブを被せて使っている。
3-2.操作性が良い
薄手であり、また滑り止めもあって操作性も十分高い。
STIレバーの操作はもちろん問題ないし、シューズの靴紐を結んだり、小銭を取り出したり、一眼レフのボタンを操作したりするのもOK。
ロングライドだと意外とこういう「レバー操作以外で指先を使う場面」が結構あって、その度にグローブを外すのは地味にストレス。これも実は重要なポイントなのだ。
3-3.インナー・アウター両用可能
レースシールドのいいところが、これ1枚で使用するのみならず、指きりのグローブに重ねて保温力を高めることも、逆に真冬用のグローブの中にインナーとして使って保温力を高めることも出来る点。
パッドの付いているグローブだとなかなかそうもいかないけれど、伸縮性のあるレースシールドならそういうマルチな使い方が出来る。春or秋限定かと思いきや、オールシーズン使える優れものでもあるのだ。
あまり一般的でない使用環境かもしれないけど、氷点下のキャンプでは常に薄手のグローブを身に着けておき、素手を晒さないというのが鉄則である。そんな中でもレースシールドは役立ったり。
先の冬季北海道ライドや冬富士登山でも僕はこのレースシールドをインナーグローブとして使用していて、その使いやすさが気に入った。
細かい作業も出来る薄さだし、滑り止めもあって作業がしやすく、何気にスマホのタッチが全部効く(これは偶々かも知れないけど)。インナーグローブとしてもかなり優秀なやつだった。
(3-4.スマホ対応)
スマホ対応については、実は使い始めは「微妙なのでは…?」と思っていた。というのも、スマホ対応素材が付いているのが右手の親指と人差し指だけ(=左手で操作できない)だし、その対応素材もすぐに剥がれてきてしまったからだ。
しかし、不思議なことに、スマホ対応素材がはがれてしまった部分も普通にスマホが使えるし、何なら非対応のはずの左手でも湿り気があればタッチパネルの操作が出来る。
これは多分設計外の機能だし、僕の使用環境でしか確認できていないからあくまで「こんな例もある」という話だけど、なんやかんやで結構使い勝手が良い形に落ち着いている。笑
4.残念なところ
最後に、使ってみて残念に感じた部分を3つほど。
4-1.耐久性が気になる
先ほど「スマホ対応の素材がすぐにはがれてしまった」と書いたとおり、ここの耐久性があまりにない。
実際には剥がれてもスマホはいじれる(というかむしろ無い方が操作しやすい?)からいいものの、製品として耐久性をどれだけ考えて作っているのだろうかと不安になるところ。。
今のところ3ヶ月くらい使って、ほつれや穴あきはないので他の部分は一応大丈夫そうではある。もし何かあれば、この記事に追記する予定だ。
4-2.反射材がほしい
グローブは冷え込む夜間に使用することが多いし、手信号を目立たせるために手にも反射材があるとより安全に走行できるのは間違いないだろう。残念ながらレースシールドには反射材が付いていないので、その点はウィークポイント。
(↑)夜間走行で反射材は凄く大事。
せっかく長い時期使える使い勝手のいい商品なんだから、そういう部分も作りこんでいただきたかった。
(4-3.パッドがない)
ここは人によって良し悪しが分かれる部分だろうけど、レースシールドにはパッドがない。そのため手の痛みを気にする方は、これ1枚での使用は難しいだろう。
「重ねて使いやすい」というメリットの裏返しでもあるので仕方ないけど、お好みの指きりグローブと重ねていただく等の対応が必要になってしまう。僕個人的には運用上問題はないけれど、グローブ選びの際は注意されたし。
5.まとめ
以上、BBBの薄手グローブ「レースシールド」のレビューを書いてみた。
春や秋にはもちろん、夏にはアウター、冬にはインナーとオールシーズン活躍してくれる使い勝手の良いグローブだ。スマホ対応部分や反射材など気になる点もあるものの、総じて結構気に入って使用している。
「ちょっと指きりは寒いな~」とか「冬グローブは暑いしなぁ」という方にはお勧めしたい1枚だ。
おわり