キャンプ道具として人気のあるチタンマグ。軽量で錆びず、独特の風合いがある。
そして、チタン製品は熱を加える「焼き入れ」を行うことで、美しいチタンブルーへと変化させることが出来るのも特徴。
今回は、チタンマグの代表格である『SnowPeak(スノーピーク):チタンシングルマグ』に焼き入れ加工を施してオリジナルのカラーにしてみた。
<目次> 1.スノピのシングルチタンマグ 2.用意するもの 3.いざ焼き入れ! 4.完成!
1.スノピのチタンシングルマグ
焼き入れ加工を行うのは、チタンマグとして非常に人気なスノーピークのチタンシングルマグ。サイズは450ml。
チタン製であれば他の製品でも同様に焼き入れが出来るけど、『ダブルマグ』と言われる2重構造の製品は、保温のため二層のチタンの間に空気の層がある。そういった製品を熱すると中の空気が膨張して破裂してしまうので、必ず一層構造の『シングルマグ』を用いることに注意。
焼き入れ前はこんな感じで、チタン独特の風合いになっている。このままでもかなりカッコいいんだけど……せっかくなので焼き入れに挑戦してみることにした。
2.用意するもの
用意するものは以下の通り。僕はただの素人なので、もっと専用の道具があるとやりやすいのかも知れないけど、普通に家にあるもので代用した。
・ガスストーブ
・濡れ雑巾
基本的には①熱する道具、②熱くなったマグを持てるもの、の2つがあればいい。
①熱する道具は、キャンプでいつも使っているプリムスのガスストーブを使用。やってみた感じだと、恐らく家庭用ガスコンロやカセットコンロ、ガスバーナー等、なんでも代用できると思う。詳しくは次に書くけど、できればガスバーナーが一番やりやすいだろうなと感じた。
②熱くなったマグを持つものは、本当に何でも良い。皮手袋を使っているサイトがよくヒットするけど、普通に熱くなくて燃えなければ大丈夫だろう。僕は濡れ雑巾を使って、特に問題なかった。
3.いざ焼き入れ!
道具を用意したら、早速作業開始!
いちおう熱する前にしっかり洗って、汚れがないことを確認。「重曹で脱脂しておく」という記事もいくつか見たけど、面倒くさいので普通に洗っただけ。
屋内だと換気が面倒なので、玄関先のコンクリ部分で作業をすることに。まわりに燃えやすいものがないか確認したうえで、着火してチタンマグを熱していく。
チタンへの焼き入れは初めてなのでどんな風に色が変わっていくか分からなかったけど、しばらく火に当てているとあるタイミングでじわ~っと変化していった。はじめは焦げっぽい色になり、そこから綺麗な青色に、更に熱すると白っぽくなる。
どの部分をどのくらいまで変色させるかは完全にお好みだと思うけど、僕は「Titanium Japan」の刻印がある下あたりまでを目指して焼き入れを行った。
時折火から上げて色を確認して、また熱して……の繰り返し。
僕のガスストーブは火が広く出るタイプなので、ある部分に火を当てようとすると他の火をもう当てたくない(これ以上焼き入れを行いたくない)部分にも熱が入ってしまい、それが難しいと感じた。多分炎がもっと小さく出るガスバーナーのような火器があると、ピンポイントで焼き入れを行うことが出来て、自分の理想の焼き入れに近づくと思う。
大体このくらいかな?というところで、タイルの上に置いて冷ます。
一度変色させてしまった部分を戻すことはできないけど、更に焼き入れを行うことは可能。だから、あまり深追いせずに気持ち早めに切り上げるのがいい気もする。
4.完成!
余熱をとったら完成!僕のマグはこんな感じに仕上がった。
目指していた通り、刻印のちょっと下あたりまで焼き入れが入った。この綺麗なチタンブルー……最高だ!
取っ手を持って焼き入れを行っていたので、若干火が斜めに入ってしまったらしく、向かって左側がちょっと上までやりすぎたかな?という感じ。ここはちょっとイメージからいうと失敗だったかも。
まあ、多少のムラがあった方が雰囲気があっていい気もする。
反対側。こちらの方が青白く仕上がって、色味的には綺麗になった。うんうん、良い感じ。
底面。ストーブの丸い火の跡が出来ている。ガスバーナーでピンポイントに熱することが出来れば、こういうムラなく綺麗に出来るのかな?なんて思う。そして、ちょっと汚れが残っていたのかシミ?のような跡も。これから焼き入れをする方は要注意だ。
これはこれで綺麗なので、僕的にはOK。(笑)
素人が適当にやってみた焼き入れだけど、予想以上に綺麗に仕上がって嬉しい。チタンブルーは美しいし、オリジナルのマグが完成して良かった。
スノーピークのシングルチタンマグは人気で持っている人が多いから、こういうひと工夫があると映えると思う。特別難しいものではなかったので、ご興味ある方は思い切ってチャレンジしてみてはいかがだろうか?
おわり