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ロングライドの『補給のコツ』を僕なりにまとめてみたーHowToロングライド⑥

ロングライドでは不可欠となる「補給」。

初心者のうちは、「何を食べたらいいの?」「水はどのくらい必要?」「コンビニで買うべきものって?」などなど、疑問は尽きなかった。この記事では、過去の自分の疑問に答えるべく、ロングライドやブルべを通じて僕なりにたどり着いた現状の正解らしきものをまとめていきたい。

補給は個人のスタイルが色濃くでる部分なので、僕のスタイルが皆様に合うかは分からないけど、一つの参考にして頂ければと思う。

<目次>
0.はじめに
1.食事はする?しない?
2.カロリーと水分の目安
2-1.摂取するカロリー
2-2.水分量の目安
3.補給のタイミング
・最低30㎞(1時間ちょっと)に1度は食べる
・20分に1回はボトルを手に取る
・固形物は早めに食べておく
4.コンビニで買えるおススメ補給食
4-1.スニッカーズ
4-2.メントス
4-3.ミニ羊羹
4-4.種抜き乾し梅
4-5.おにぎり

0.はじめに

はじめに少しお断りを…。補給については個人個人の相性や好みも大きいし、栄養学的な話も絡んでくる。そのあたりはちょっと専門外なので、あくまで僕個人の例や大切にしているポイントをご紹介したい。「ふ~ん、そんなやり方もあるんだ」くらいの参考にして頂ければと思う。

また、僕が想定している走り方はブルべの様なイメージで、飛ばしはしないけど、それなりの距離を一定のペースはで走る。走り方によってもベストな形は変わるはずなので、その点も悪しからず。

 

1.食事はする?しない?

まず最初の話題が『ロングライド中にまとまった食事をとるか?』

食事というのは、例えば飲食店によって定食を食べるとか、コンビニでお弁当を食べるとか。する派はそうやってまとまった食事をとるし、しない派は走りながらジェルやエナジーバーなどの補給のみで走る。果たしてどちらが良いのだろうか?

僕が思うに、食事の有無はその「ロングライド」が何㎞かや、目指すスピードによっても変わるものだ。より距離が短くorハイスピードになるほど、食事は省略される傾向にある。ある程度脚力のある方なら200㎞くらいは普段のライドの延長で走れるだろうし、東京大阪キャノンボール(東京大阪間の約530㎞を24時間以内に走り切るチャレンジ)のようなファストライドでは悠長に食事をしている暇はない。

裏を返せば、それ以外の「ロングライド」ではどちらでも良いということになる。

で、僕は普段どうしているかというと、ほぼ100%まとまった食事をとっている。

僕が食事をとる理由はいろいろあって、空腹と満腹のリズムがあった方がライドにメリハリが出来るし、旅先でグルメを食べることも出来るし、携帯する補給食が少なくて済むから荷物が減って楽というのもある。ただ、正直なところ一番の理由は「食べた方が、なんか身体が良い感じだから」(笑)。

本当にこればかりは個人の相性というか、体質によるから正解はない。僕の数少ない知り合いサイクリストの中でも、まとまった食事をとらずに400㎞を走る方もいる。食べない方が良いという方もいれば、僕のように食べた方がいい人も居る訳だ。

 

2.カロリーと水分の目安

さて、ここからは『実際に摂るカロリーってどのくらい?』とか『ドリンクはどのくらい飲む?』という話を。僕は「食事をする派」なので、それを前提として話を進めていきたい。食事をしない方がいいという方は、カロリーや栄養の部分だけを読み替えて頂ければと思う。

また、必要なカロリーや水分量は年齢や体重によって変わる。僕は20代前半の男性、体重65㎏なので、年齢が上の方や体重の軽い方は僕よりも少なめでいいはず。その点も少々ご注意を。

 

2-1.摂取するカロリー

ざっくりとした意識だけど、僕は『100㎞(約4時間)ごとに、走りながら500~1,000㎉+休憩で1,000㎉』を目安に補給している。走行距離が200㎞くらいまでならこれより少なくてもいいけど、300㎞を越えてくると最低でもこのくらいは食べないとエネルギー不足で走れない。

走りながらの補給はコンビニのおやつが多くて、グミやラムネに、冬はチョコバー、夏はミニ羊羹をステムポーチに入れておき、走りながらつまみ食いしている。補給間隔が空くときはおにぎりやパンも追加したりと、わりと気分次第。

ただ、エネルギーの即効性(血糖値の上昇速度)が、砂糖系のお菓子>米>小麦、らしいので、辛くなったとき用に甘いものは切らさないようにしている。

また、汗をかく季節は特に塩分が足りなくなるとキツイ。パフォーマンスが落ちるし、脚が攣りやすくなる。食事量が少ないと甘いものの補給のみでは塩分が足りなくなるので、干し梅やおつまみ系を追加したりする。

休憩時には昼食や夕食を意識してちゃんとしたご飯を食べる。カロリーは1,000㎉くらいのことが多いけど、お腹が空いている時や食べ溜めしておきたいときは1,500㎉。

食べるものは完全に気分だけど、コンビニなら牛丼やパスタ+チキン系のサイドメニューに、杏仁豆腐かヨーグルトを合わせるのが好み(笑)。飲食店を利用するなら、早い・安い・美味い・高カロリーが揃う牛丼屋が一番好き。

 

2-2.水分量の目安

食事と同じく、水分補給も凄く大事だ。飲む量は季節によって全く違うけど、100㎞(4時間)走るなら冬は500ml、夏は2Lくらいを走りながら飲んで、休憩で食事と一緒に500mlくらい飲み溜めをする。

基本的に、飲み物は一気に飲むと汗になってすぐ出てしまう(僕はかなり汗っかきなので顕著)ので、走りながらは少しずつ飲むのがいい。また、一気飲みして水っ腹になるとパフォーマンスが落ちてしまう。特に夏場は好きなだけ飲んでいたら無駄に汗をかくだけで、ドリンクの重量とスペースが勿体ない。脱水症状にならない程度にちびちび飲むのがGood。

ただ、僕は食事休憩では500mlくらい一気飲みして”飲み溜め”することが結構ある。これが身体にいいことなのか悪いことなのか分からないけど、飲み溜めをするとその先20~30㎞は飲料が不要で荷物を減らせるし、無補給区間に行くときも安心だからだ。僕の場合は食事量もそれなりにあるので、水っ腹になることもない。お腹の中にショートボトル1本が入っているイメージだ。(笑)

 

100㎞(約4時間)おきの補給目安

<カロリー>

・休憩で1,000㎉

・走りながら500㎉~1,000㎉

<水分>

・休憩で500ml

・走りながら500ml(冬)、2,000ml(夏)

 

 

3.補給のタイミング

続いては、「補給っていつすればいいの?」という話題を。これは少し初心者の方向けかも知れないけど、やはり重要な観点だ。

「ハンガーノック(低血糖)」という言葉もサイクリストの間では有名で、エネルギー切れによりパフォーマンスが低下するだけでなく、めまい、頭痛、吐き気、脱力感などが発生して、最悪意識がなくなってしまう(普通に走っていて意識がなくなるまで追い込むのはまず無理だけど…)。僕もロードバイクを買いたての頃軽いハンガーノックを経験したし、安全なローラーで実験したら明らかにパワーが落ちたうえ、凄く辛かった。

そうならないためにも、早め早めの補給が肝要だ。

補給のタイミングで最も意識するのは『エネルギー・水分切れを起こさないこと』。特にエネルギーは摂取してから吸収されパワーになるまでタイムラグがある。よく言われることだけど、「お腹が空く前に補給する」というのは間違いなく重要。

一つの目安としては、『最低でも30㎞(1時間ちょっと)走ったら何かしら食べる』というのがある。もちろん、これは走り方や食事によって変わるから絶対的なものではないんだけど、これ以上補給の間隔をあけてしまうとエネルギー不足になってしまう可能性が高くなる。

ロングライドの走り方のコツ』でも書いたけど僕は登りをのんびり走りながら補給をとることが多い。

もし24時間を目いっぱい使う様なライドや自分の体力の限界ギリギリのライドの時は、固形物系(食事・おにぎり・パン等)はなるべく前半に食べておくようにする。というのも、消化に時間がかかる→早めに摂っておいた方が効果的で、かつ後半きつくなってくると消化能力が落ちて食べられなくなる可能性が高いからだ。

ジェル系の消化が早く負担が少ない補給は、後半にとって置いた方が飽きにくいし、エネルギー不足を感じたときにブースト的に使いやすい。

水分に関しては、季節やコースによってかなり異なってくるものの、最低限『20分に1回はボトルを手に取る』のは必要だと思う。夏場は脱水症状が危ないのでもっと頻繁に水を飲んでいいし、喉が渇きにくい冬場も実はそれなりに水分を失っているので補給を怠らずに。

水分不足になると、エネルギー不足と同じくパフォーマンスが低下するし、脚が攣りやすくもなる。自分が脱水症状になりかけているかは自覚しにくいけど、トイレ休憩の際に尿の色で判別する方法が結構便利。詳しくはこちらの記事の2番目に書いている。

 

補給のタイミング

『エネルギー・水分切れを起こさないこと』

最低限として…

・30㎞(1時間ちょっと)走ったら何かしら食べる

・20分に1回はボトルを手に取る

固形物は早めに食べておく

 

4.コンビニのおススメ補給食

「じゃあ何を食べるの?」ということで、ライド中にコンビニで買える補給食でおススメなものを、独断と偏見で5つご紹介したい。

補給はカロリーだけでなく栄養バランスも蔑ろには出来ないが、僕は休憩でご飯を食べるから、タンパク質やビタミンなどはその時に補う。そのため、コンビニで買う補給食は走りながら気軽に食べられて、即効性の高い糖分を摂取できるものがメイン。

 

4-1.スニッカーズ(51g)

・カロリー:248㎉
・タンパク質:4.4g
・脂質:12.2g
・糖質:29.5g
・食塩相当量:0.3g

僕のお気に入り補給食の1つ。1本で約250㎉はかなり高い方だしカロリー計算もし易い。バー形状で適度に硬いので食べやすいのもGood。

夏はチョコレートがべたつきやすいのでやや敬遠しているが、ほぼオールシーズン食べられる補給食だ。逆に-10℃以下でバリバリに凍ったスニッカーズを奥歯で砕いて食べるのが好み。(笑)

 

4-2.メントス(37.5g)

・カロリー:148㎉
・タンパク質:0.0g
・脂質:0.7g
・糖質:34.4g
・食塩相当量:0.01g

ここ1年くらいはスニッカーズとメントスの組み合わせがマイブーム。メントスはパッケージが小さくてタイト、しかも紙なので屋外で食べても風でゴミが飛ばないし、片手で押し出すようにして1つずつ小分けに食べることが出来る。ステムポーチに何本か挿しておくことが多い。

べたつかないので真夏から真冬まで食べられるが、雨が降って濡れるとメントスが溶けて包装紙とくっつきベトベトになるから天気には注意。

 

4-3.ミニ羊羹(60g)

・カロリー:168㎉
・タンパク質:1.9g
・脂質:0.0g
・糖質:39.7g
・食塩相当量:0.0g

今やサイクリストにおなじみ?の補給食ミニ羊羹。コンビニの屋号によって価格や内容量は若干違うけど、だいたいこんな感じ。

ミニ羊羹もパッケージがコンパクトだしそれなりに食べやすい。チョコのように夏場溶けることもなく、雨にぬれても大丈夫。ただ、食べ終わったあとのゴミはべたついてしまうので処理がやや面倒臭い。

 

4-4.種抜き乾し梅(16g)

・カロリー:28㎉
・タンパク質:0.4g
・脂質:0.0g
・糖質:6.7g
・食塩相当量:3.4g
・クエン酸:1.2g

お菓子系だけだと塩分が足りなくなるし、口の中が甘くなり過ぎるので酸っぱい&しょっぱい系も。エネルギーにはならないけど、塩タブレットより含まれる塩分やクエン酸が多いので、汗をかく夏場は特に美味しく感じる。個包装ではなく、グミのパッケージみたいな袋に入ってるやつがいい。

 

4-5.おにぎり(120g)

・カロリー:160~190㎉
・タンパク質:3.0~4.5g
・脂質:0.5~4.0g
・糖質:36~40g
・食塩相当量:0.5~1.9g

補給食はおやつ系をメインにしつつも、レシートを確認したら、なんだかんだおにぎりも良く食べていた。具材によって栄養は異なるけど、カロリーは160+αなのでそれをベースに計画。

おにぎりは場所を取るし重いから大量に携帯するのには向かないけど、カロリー的には足りていてもお腹が空いた感じになってくるときには、おにぎりが凄く美味しく感じるコンビニ補給の間隔が空くときは、1個か2個バックに入れておくと調子がいい。

おにぎりは海苔が別になっているタイプは開封が面倒でゴミが多いので、開封が簡単なタイプから選ぶのがおすすめ。

 

蛇足:僕流、補給のコツあれこれ

最後に、僕流の補給のコツ…というかルーティンや好みをいろいろと。蛇足だからカットしたけど、せっかく書いたので別記事に載せたのでご興味ある方がいらっしゃればどうぞ。完全に「僕個人のスタイル」なので、「ふ~ん」位に流し読みして頂ければ幸いだ。

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以上、僕なりのロングライドの補給のコツを書いてみた。記事中にも書いた通り、補給は個人個人のスタイルに合わせて最適化させていくのが一番だから、あくまで僕個人の一例として捉えて頂ければと思う。

準備・計画や疲れない走り方、バイクのカスタム等、他の観点からの「ロングライドのコツ」については、この記事でまとめているので、よろしければ合わせてどうぞ。

皆様のロングライドが、より楽しくなる助けになれば幸いだ。

おわり

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