「街乗りでも使いやすい、お洒落なフラットペダル用シューズはないかな…」
そう思っていたところに、ビビッと来る新製品の情報が入った。ペダルブランドとして有名な「Crankbrothers(クランクブラザーズ)」のシューズ、「Stamp Street Fabio(スタンプ ストリート ファビオ)」だ。
見た目・性能ともに妥協なく、デイリーユースから軽いトレイルまで対応したこのシューズ。実際に使ってみての感想をいろいろと書いていきたい。
<目次> 1.スペック 2.各部詳細 3.使用感 3-1.サイズ感・フィット感は? 3-2.STAMPペダルとの相性◎ 3-3.足裏感覚もいい感じ 3-4.歩きやすく、抜き履きも楽 4.まとめ
1.スペック
では、スペックを見ていこう。
・カラー:
ホワイト/ゴールド
ブラック/ゴールド
セージ/グレー
パープル/ピンク
・サイズ:24.0~28.0cm/0.5cm刻み ・重量:309g(27.5cmEU43:片足実測) ・価格:18,480円(税込み)
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この製品は、ペダルで有名なクランクブラザーズの、フラットペダル用シューズ。クランクブラザーズは数年前から自社ペダルに合わせたシューズを展開していて、この「スタンプ ストリート ファビオ」は、街乗りやストリート用を強く意識したモデルだ。
製品名に付く「ファビオ」とは、著名なトライアルライダー「ファビオ・ヴィブマー」から取っているらしい。なんでも、そのファビオとの共同開発モデルなんだとか。
カラーラインナップも豊富で、お洒落なルックスが目を引く。
デイリーユースを意識したモデルなので、街乗りで使いやすいデザインになっている。今まで、クランクブラザーズは本格的なトレイル用が主だったので、このラインナップの追加はとても嬉しい。
2.各部詳細
それでは、各部を詳しく見ていこう。僕が使用しているのは、カラーは「ブラック/ゴールド」、サイズは28.0cm。
ブラックのアッパーに、ゴールドのロゴがアクセント。ソールはガムカラー。
様々なスタイルに合わせやすく、主張しすぎないお洒落なルックスが気に入っている。インソールには、開発に関わった「ファビオ・ヴィブマー」のサインが(上の画像3枚目)。履いてるときには見えないけど、こういうのにグッと来てしまう筆者である。笑
後ろ側にもクランクブラザーズのロゴ。
履き口はタンと一体成型になっていて、フィット感を高める設計。オフロードを走っているときにも、砂が入り込みにくそうで好印象。
また、タンと踵にはループも追加されていて、履きやすいように工夫がされている(上の画像2~3枚目)。
表面の素材はスウェードっぽくなめらかで、通気性を意識した(?)パンチング加工。アクセントカラーがチラ見えする。
アッパーは全体的にしなやかな質感で、本格的なトレイル用シューズの様な、つま先のゴツい補強や硬さはない。あくまで必要最低限という印象だ。ストリート&街乗り用のモデルと言うのが見て取れる。
靴ひもがチェーンなどに巻き込まれない様、まとめられるゴムバンドも付属。この辺りもちゃんと自転車用として作られている。
一般的な靴ひもが用いられているので、自分好みにカスタムするのも楽しそう。
内側は、クランクと擦れても大丈夫なように補強が施されている。確かにここは擦れて傷つきやすいので、嬉しい配慮だ。
ミッドソールは、母指球側は薄くペダル感覚に優れ、かかと側は厚くクッション性に優れた歩きやすい設計。ライド中はもちろん、歩行時の快適性も重視したつくりをしている。
ソールは、クランクブラザーズオリジナルの「MACHソール」。
同社の人気ペダル「STAMP(スタンプ)」シリーズの形状に最適化された、独特のソールパターンをしている。並べているペダルは、僕も愛用しているSTAMP1。
グリップの効く素材感なので、通常のフラットペダルでも活躍することはもちろん、スタンプペダルと組み合わせると相性抜群だろう。
3.使用感
続いては、使用感をいろいろと。
3-1.サイズ感・フィット感は?
シューズといえば、まず気になるのはサイズ感やフィット感。
結論から言って、このクランクブラザーズのシューズは、日本人の足型にも合わせやすそうな、履き心地の良いシューズだった。
僕の足型は、恐らく日本人の標準というか、平均的な部類だと思う。極端な幅広ではないけれど、世界的に見れば甲高・幅広だろう。例えば、Fizikの様な幅の狭いシューズは合わず、ジャストフィットでは履けない。
使用してきたシューズは、Shimano(ノーマル)/Sidi(ワイド)/FLR/Northwave/FiveTenがEU43、FizikがEU44。FiveTenは幅や高さがギリギリ…という感じ、FizikはEU43では足がキツくて無理だった。
今回は、27.0/27.5/28.0cmの3足を試し履きし、やや大きめの28.0cmを選んだ。
メーカーによって異なるけど、EU43≒27.5cm弱なので、僕は順当にいけば27.5cm。実際にCrankbrothersを履いてみても、27.5cmがジャストフィットだった。
ただ、このシューズは街乗り用で選んでいて、歩いたり楽に履いたり、分厚い靴下を合わせたりもする。自転車に乗ることだけを考えたら27.5cmが良さそうだったけど、長さが若干小さめに感じたのもあり、28.0cmにしてみた。
足の幅・高さに関しては、アッパーがしなやか&靴ひもで調整できるから、圧迫感がなく履き心地が良い。
不思議だったのは、つま先が当たる27.0cmを履いても、幅や高さに関しては圧迫感を感じなかったこと。28.0cmでも緩くないので、特別幅広な設計という事ではないはず。やはり、フィットできる足型の範囲が広い靴なのかも知れない。
3-2.STAMPペダルとの相性◎
このシューズは、その名の通りクランクブラザーズの「STAMP(スタンプ)」ペダルに最適化されている。ソールパターンを見ても、いかにも相性が良さそうだ。
実際に使ってみてどうかと言うと、「最高!」と言いたくなる感触だった。ピンやケージが丁度よい位置に来るためか、ピタッとフィットしている印象。FiveTenのシューズは、ソールのどこで踏んでもみっちり食い込む感じだったけど、クランクブラザーズは踏み位置に合わせるとバッチリな感じ。
もちろん、ソールの素材も良いので、他社のペダルを使用しても十分に良いグリップを得られる。ただ、せっかくこのシューズを使うなら、ぜひSTAMPペダルと組み合わせて頂きたいと思う。
3-3.足裏感覚もいい感じ
ソールの素材やパターンによるグリップも大事だけど、足裏でペダルを捉えている感触があるかも、僕は結構大事だと思う。ペダルのどこをどう踏んでいるか分かった方が、バイクを扱いやすいからだ。
このシューズは、その足裏感覚も良い感じ。好みだとは思うけど、僕的にはペダルが食い込みすぎず、かといってペダルを見失わない、ちょうど良い感じだった。
流石は、バイクコントロールが命のトライアル用に作られたシューズと言ったところか。
3-4.歩きやすく、脱ぎ履きも楽
街乗り用のシューズなのだから、歩きやすさも大事。実際のところ、自転車に乗る時間より、歩く時間の方が長い日だってあるだろう。
足裏感覚の良いシューズは、ミッドソールが薄く、クッション性に乏しくて長時間歩くと疲れやすいことが多い。愛用してきたFiveTenのシューズも、歩きの多い日はちょっと避けていた。
このスタンプ レース ファビオにも同じことを懸念していたけど、かかとのミッドソールが比較的厚くなっていて、案外歩き回ってもストレスが無かった。もちろん普通のスニーカーの方がクッション性は高いけど、乗りやすさと歩きやすさのいいバランスだと思う。
履き口がタンと一体型の柔らかい素材になっていて、前後に指をかけるループもあるので、脱ぎ履きが楽なのも気に入っているところ。
靴紐をいちいち解かなくても、いい感じのフィット感をキープ出来ている。街乗り用だと、必然的に家やお店などで脱ぎ履きが増えるので、何気に大事なポイントだと思う。
4.まとめ
以上、僕なりに「クランクブラザーズ:スタンプ ストリート ファビオ」をレビューしてみた。
見た目がカッコいいのはもちろん、走行性能・歩行性能ともに良く、履き心地も好みで気に入っている。街乗りからちょっとしたオフロード、キャンプツーリングなど、幅広く活躍してくれそうだ。
STAMPペダルとの相性もよく、各部の工夫も自転車用に凝らされていていい感じ。見た目も走りやすさも妥協したくない、フラットペダル用シューズをお探しの方におすすめしたいシューズだった。
この記事が、皆様の参考になれば幸いだ。
おわり