装備レビュー

【レビュー】涼しいニットシューズ『FLR:F-XX Knit WT』

ロードバイク用シューズには様々あるが、暑い夏には通気性の良い「ニットシューズ」が重宝する。足元が涼しくなるだけで、ライドが快適になるからだ。

昨年に日本初上陸したイスラエルのブランド「FLR」でも、そのロード用ニットシューズが人気を博しているらしい。今回は、FLRの新作ニットシューズ『F-XX Knit WT』をレビューしていきたい。

<目次>
1.スペック
2.各部詳細
3.使用感
3-1.フィット感が向上
3-2.ペダリング感もGOOD
3-3.風通しがよく涼しい
3-4.ダイヤルが当たって痛い?
4.まとめ

1.スペック

僕は長らく、ロードバイクでもSPDシューズを使用していた。大きな不満はなかったものの、スプリント時の固定力が足りないように感じ、今回初めてSPD-SLに変更。

それに際して、SPD-SLに対応した3穴ロード用シューズが必要になった。そこで選んだのが、この『FLR:F-XX Knit WT』という訳だ。

スペック

・サイズ:EU39~45(1サイズ刻み)
・重量:240.5g(サイズ43片足実測)
・ソール:カーボン(剛性指数14/14)
・カラー:ブラック、ホワイト
・ソックス1組が付属
・価格:30,800円(税込み)
Amazonはこちら

 

FLRは、昨年から日本で取り扱いが始まったイスラエルのブランド。プロの現場でも使われており、アジア人の足型に合いやすい「甲高・幅広」な設計と、コストパフォーマンスの良い価格設定が魅力だ。

SPD用のシューズでFLRはすでに使用していて、使用感はよかった。今でも、日ごろのライドで気に入って使用している。

 

 

足型に合うのが分かっている安心感と、ニットシューズへの興味から、このF-XX Knit WTを選んだ。

昨年から通気性が良いと評判だったFLRのニットシューズだが、今季から「F-XX Knit WT」が、2ダイヤル&カーボンソールのハイエンドモデルとして登場。実はラインナップの中で最も高価なシューズだったりする。

FLRでもニットモデルは人気らしく、現在5種類ものラインナップがある。ニットシューズは昨年に登場したにも関わらず、すでに新作展開があるところからも、人気さが伺えるだろう。

<FLRのニットモデル>
・F-XX Knit WT:2ダイヤル、カーボンソール(税込み30,800円)
・F-XX Kinit:1ダイヤル、カーボンソール(税込み27,280円)
・F-11 Kinit:1ダイヤル、ナイロンソール(税込み15,950円)
・F-35 Kinit Shoelace:紐タイプ、ナイロンソール(税込み9,900円)
・F-35 Kinit:ベルクロ、ナイロンソール(税込み9,900円)

今回はレースを見越してカーボンソールにしたけど、個人的には紐タイプの「F-35 Knit Shoelace」なんか狙い目だな…なんて思っていたり。FLRのナイロンソールモデルも使っているけど、剛性感も十分にあるし、普通にいい感じだったりする。

F-XX Knit WTの実測重量は、サイズ43で片足240.5g。

3穴ロードシューズとしては特別軽量な訳ではないが、価格からしても十分妥当な軽量性だろう(世の中には150gほどのものもある。5万円オーバーだけど…)。

 

2.各部詳細

それでは、各部を詳しく見ていこう。

注文したカラーはホワイト。タンとダイヤルの淵が黒くなっているのがアクセント。

アッパーは強化ナイロンを3層に編み込んだニット構造で、耐久性が高いんだとか。多少の伸び感はありつつも、「ニット」という言葉の印象よりしっかりしている。

アッパーには通気性UPのため、ベンチレーションホールも設けられている。

ニット素材自体が細かい網目にはなっているものの、この穴は内側まで貫通してあけられているので、さらに通気性を高める効果があるわけだ。

横から見てもスッキリしたデザイン。

ダイヤルは2つで、前後半々に分かれて配置されている。ちなみに昨年までのモデルは、足首側に寄った位置に2つ配置されていた。よりフィット感を向上させるためだろうか?

ダイヤルはA-TOP。BOAと似た操作感だけど、緩めるときは90度くらい逆回転させて全開放する仕組み(BOAはダイヤルを手前に引く)。

緩める方向の微調整は出来ないけど、締め込む方向のクリック感は細かく、使用感は悪くない。

かかと側には、反射素材が付いている(FLRのロゴも反射素材?)。デザイン性を損なわずに、安全性を高めているのは嬉しい設計だ。

足に反射素材が付いているとかなり目立つので、個人的に結構ポイントが高い。

ソールはフルカーボンで、剛性指数はFLRの中で最大。いわゆるレース向けのガチガチなやつだ。ソールの造形がきれい。

かかと側にはヒールカップが付いている。取り換えは不可。

クリート取り付け位置には、滑り止め加工と目盛り表示が施されている。クリートの微調整もしやすかった。

また、つま先側にはベンチレーションホールも完備。足裏からも空気が抜ける設計らしい。

このF-XX Knit WTには、専用?のソックスが付属する。去年から使っている「F-95X」「F-70」には付属しなかったので、この新作から始まった事なのかな?

デザインもシューズと合わせたものになっている。

面白かったのは、メッシュ生地のベンチレーション。FLRのシューズのベンチレーション位置・形状に合わせて、メッシュになっている

厳密に位置があっているかは別として、実際に使用してみても涼しいソックスだと感じた。ソックス単体での販売はないみたいだけど、面白い。

1点だけ引っかかったのは、届いた個体は左右でヒールの高さが異なったこと

代理店のライトウェイさんに確認したところ、「もちろん無償での交換対象ですので、すぐに代品をお送りします」とのことだった。こういう時、日本の代理店がちゃんとあるブランドは良い。

ただ、僕の足の形的にむしろこちらが調子良さそうだったため、あえて交換を断ってこのまま使用している。既にそれなりに使っているけれど、これといってトラブルもなく、実用上問題はなさそうだ。

僕はFLR製品の精度に関してどうこう言えるほど経験はないけれど……SPD用を2足、このF-XX Knit WTをサイズ42/43の2足で、計4足取り寄せている。また、代理店さんに足を運んだ際に3~4足サンプルを試着した。その際にもこれといって問題は見られなかったので、今回は割とレアなケースかな?とは思っている。

 

 

3.使用感

では、実際に使用してみての感想をいろいろと。

3-1.フィット感が向上

まず、シューズのフィット感についてから。結論から言って、フィット感は前作よりも更に向上した

前述の通り、日本人に多い「甲高・幅広」のシルエットにもフィットする形状になっている。僕の足は特別に甲高・幅広ではないけど、人並みにはその傾向があると思う(例えばFizikのシューズも履いているけど、1サイズ上げないと幅がきつい)。

ダイヤル位置が変更され、つま先側と足首側の両方で適切な締め付けに調節できるのに加え、ニット生地が適度に足に追従して足全体をホールドしてくれる。

同様の2ダイヤルでは『FLR:F-95X』を使用しているけど、F-XX Knit WTの方がダイヤルを締め込んでいった時のフィット感が高い。足を入れたときのサイズ感はF-95Xと同様と感じるので、やはりダイヤルの位置変更の効果が発揮されているのだろう。

かかと側のフィット感もいい感じ。引き足でパワーをかけてもズレないし、適度なホールド感がある。

僕が所有するFLRのシューズは3足あるけれど、その中でもこのF-XX Knit WTが一番良い。他のシューズは内部に滑り止め加工が施されていたりするけれど、それがなくともこのフィット感は気持ちがいい。

フィット感は純正の状態でも良かったけれど、FLRのカスタムインソールを入れることで、更に向上した。これは『FLR:エリートパフォーマンスインソール』という製品で、今年から発売されたもの。土踏まずのアーチにサポートが入っており、3段階のバリエーションがある(Amazonはこちら)。

土踏まずにもしっかりフィットするようになったのはもちろん、インソール自体にやや厚みがあるお陰で、FLRの弱点だった『0.5サイズ刻み』の調節ができるようになった。

FLRはEUサイズで0.5刻みの展開がなく、レース用にタイトフィットさせたい僕にとっては若干大きい感じがしていた。それが、このインソールを入れたことにより、実質のサイズがやや小さくなり、フィット感がさらに上がったのである。

せっかくなので、他社とインソールの形状比較もしておこう。

インソールの形状からも、FLRのシューズのシルエットは想像できる。左から、FLR、シマノ、ノースウェーブのサイズ43だ。

 

3-2.ペダリング感もGOOD

フィット感について熱弁してしまったが、ペダリングをしてみても好印象だった。トルク重視で踏み込みたい僕でも剛性感は十分だし、ソール形状も扱いやすいのではないだろうか。

SPD-SLのシューズが初めてなので他社との比較ができず申し訳ないけど……SPDでもレース用のカーボンソールを好んでいた僕にとって、このソールやシューズ全体の剛性はいい感じである。

 

3-3.風通しがよく涼しい

さて、タイトルにも書いた通り、驚いたのは『風通しの良さ』だ。

ニットシューズは涼しいとは聞いていたけど、実際に使って「なるほど確かに涼しいわ」と納得した。

通常、シューズ内部に流れる空気は限られたベンチレーションホールのみだ。それが、このF-XX Knit WTは、全体的に通気性のある生地を使用していることに加え、やや大きいベンチレーションホールも各所に備えている

当然ながら空気がよく通り、特につま先側の涼しさが際立った。暑さの厳しい昨今の気候では最高だ。むしろ、気温15℃以下だとちょっとスースーして寒いくらい。

製品の謳い文句にも『プロサポートライダー達に今まで履いた中で最も通気性がいいと言わしめた』とあって、ニットシューズの売りポイントなのだろうと思う。

 

3-4.ダイヤルが当たって痛い?

使用していて基本的にポジティブな印象しかないけれど、唯一気になった点が「薄手ソックス&長時間使用で、左足のつま先側のダイヤルが当たる」こと。

50㎞程度のライドでは気にならないし、ソックスもかなり薄手のものを使用しないと気にならない点だけど、条件が揃うと左足つま先側のダイヤルが足に当たって痛くなる。

こればかりは足の形によるものだろうし(そもそも右足は何ともない)、ソックスとの相性もあるから再現性は何とも言えないんだけど……せっかく通気性がいいシューズなので、両足とも超薄ソックスでロングライドをしてみたかった。

中厚くらいのソックスを使用すれば特に問題ないので、現状では距離に応じてソックスを使い分ける形で対応している。前述の通りこのダイヤル位置のほうがフィット感が高いので、個人的にも良し悪しは何とも言えないところだ。

 

4.まとめ

以上、FLRのロード用ニットシューズ『F-XX Knit WT』をレビューしてみた。

人気のニットシリーズに登場した新作で、デザインからフィット感、ペダリングの快適性など全体的に気に入っているシューズだ。確かに通気性がよいと思うので、暑さの厳しい昨今の日本の気候には、特にピッタリなんじゃないだろうか。

FLR特有の「日本人の足に合いやすい形状」は健在で、きっと多くの方にフィットするのでは?と思う。僕も使用しているカスタムインソールも合わせて使えば、更にフィット感を上げられるはず。

この記事が、皆様の参考になれば幸いだ。

おわり

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