BBBが手掛けるハイグレードヘルメット『マエストロ(Maestro):BHE-09』。
アクシデントでヘルメットが無くなってしまったため新調することになり、このマエストロをが手元に届いた。重量から実際のかぶり心地、サイズ感、使用感など、あれこれインプレ&レビューしていきたい。
<目次> 1.スペック 2.各部詳細 3.フィット&使用感 3-1.大きめかつ幅広め? 3-2.アジャスターは良い感じ 3-3.風抜けが凄い 3-4.重量について 3-5.ライトが付けにくい 4.まとめ
1.スペック
まずはスペックからご紹介。
・サイズ:S(52-55cm)M(55-58cm)L(58-62cm) ・重量:316g(Mサイズ実測) ・カラー:ブラック、レッド、イエロー、ホワイト、マットブラック、マットグレー ・価格:17,050円(税込み) ・公式ページはこちら、Amazonはこちら
マエストロはBBBのヘルメットの中でハイグレードに位置するモデル。形状も「セミエアロ」と言われる空力を意識した形状で、日ごろのライドからレースシーンまで、幅広く対応する。
何でも、ワールドツアーにも参戦する、BBBサポートチーム(ベルギーのワンティティーム)が使用するヘルメットが、このマエストロなんだとか。それがこの価格で手に入るのは非常に嬉しい。
マエストロには「ミップス(MIPS)」を搭載したモデル(BHE-10)もあるけど、僕が使っているのは非搭載のノーマルモデル。ちなみにミップスとは、脳を回転衝撃から守る機構で、落車の際に脳震盪から脳を保護する機能がある。
実測重量は316g(Mサイズ)。
セミエアロということもあってか、流通するロードバイク用ヘルメットの中では重めの部類かと思う。BBBとしては、ヘルメットは安全性を第一に考えているらしく、その結果としてこの重量らしい。
2.各部詳細
では、各部を詳しく見ていこう。
僕が使用しているのは、マットブラックのMサイズ。
セミエアロと言われる形状。全体的に丸っこい印象がある。
新しいモデルなだけあって、近代的な雰囲気がありカッコいい。
ベンチレーションホールが非常に大きい。
正面から見ると、その肉抜き感がよく分かると思う。
後はこんな感じ。反射材等は付いていない。
アジャスターはダイヤル式。
アジャスターの高さも変更できる。
内側のパッドはベルクロで取り外せる。簡単に洗えるのが嬉しい。
顎紐は以前使っていたBBBのホークに比べて、薄くしなやかな紐になっていると思う。バックル回りもスマートだ。
3.フィット&使用感
では、フィット感や使用感を。
3-1.ちょっと大きめ?
ヘルメットの形状に関しては、やや大きめで、かつ幅が広めに感じた。
僕は頭囲57㎝弱。サイズチャート的には55-58cmのMがちょうどだけど、被った感じは結構大きい。サイクルキャップを中に被るとピッタリで、直接だとダイヤルをかなり絞めこんで使っている。
全体としてのサイズもさることながら、特に横幅に余裕のある形状だと感じている。
ひょっとすると、幅が以前使っていたヘルメット「BBB:ホーク(BHE-151)」よりも幅が広い設計なのかも知れない。OGK Kabutoほどアジアンフィットな幅広ではないものの、日本人とも相性のいいヘルメットだろう。
3-2.アジャスターも良い感じ
アジャスターの調節は細かく可能で、高さの調節幅もある。頭全体を包み込むように装着でき、総合的なフィット感はいい感じだ。
以前のBBB:ホークよりも顎紐が薄くなった分、紐やバックルの存在感を感じにくくなったのも、個人的には嬉しいポイントだった。今までのヘルメットだと、ライド中たまに顎紐が気になることがあったけど、この薄さだとそれが無いというのが新たな発見。
バックル自体も軽量なためか、調節しても走行中プラプラと垂れてくることが無くなり、ストレスフリーだ。
3-3.風抜けが凄い
実際に走行してみて感じたのは、とにかく風抜けが良いこと。
今までのヘルメットよりも明らかに風が抜けてくれて、頭に風が当たる感覚が強い。「この涼しさなら、真夏にマエストロが欲しかった…」と思ったくらい。笑
汗っかきの方、少しでも頭を蒸らしたくない方には、ぜひ被ってみて頂きたい感覚だ。
…とはいえ、ひょとすると夏場は虫が入ってきて大変だったりするのだろうか?僕はいつもサイクルキャップを被っているからあまり意識していないけど、カナブンも通りそうなサイズ感なので、林道好きの方はメッシュキャップ等が必要かも知れない。
3-4.重量について
実測重量は316gとやや重め。もちろん、マエストロは重くなりやすいセミエアロな形状だし、ヘルメットは安全性があってのものだから、怖いくらい軽量なものより寧ろ安心感がある。
ただやっぱり数字をみると、MIPS等のギミックを搭載していないし、もう少し軽くしたい感じは拭えない。
実際に使用していて、「重たくて疲れる」と感じたことは無いけれど、逆に軽量とも感じていない。
僕は特に不満は無いし、人それぞれかなぁとは思うものの、ロングライド派の僕からするともう少し軽かったら最高だったのにとは思う。
3-5.ライトが付けにくい
僕が困ったのは、リアライトの取り付けが難しいこと。
公式としては「ライト用のスリット」があるのだけれど、これがどう使えばいいか分からないくらい薄くて狭い。手持ちのリアライトだと取り付けられるものが無いし、思いつく製品も残念ながら無い。リフレクターの類も無いし、せっかく設計と加工をしているんだから、もう少し工夫して欲しいというのが正直な感想だ。
妥協案として、ゴムバンド式のライト『Olight:SeeMee30』を、家にあった薄い輪ゴムで取り付けている。恐らくMTB用のチューブを切っても同じ様なものは作れるだろう。
スリットを無視して付けようにも、ベンチレーションの形状的に中央には取り付けにくい。ホビーサイクリストとしては、もう少し凝った機能があれば嬉しかった。
4.まとめ
以上、BBBのヘルメット「マエストロ」のレビューをしてみた。
セミエアロのヘルメットとして手を出しやすい価格で、日本人の頭の形状にも合いやすいヘルメットだろう。ベンチレーションの効果も凄いので、夏場に頭をなるべく蒸らしたくないという方にも良さそうだ。
ワールドツアーにも使用されるヘルメットなだけあり、作りもしっかりしていて安心感がある。
MIPS搭載の兄弟モデル「BHE-10」でも2万円ほどと比較的安価なのも、マエストロシリーズの良さだろう。このレビューが、皆様の参考になれば幸いだ。
おわり