装備レビュー

【レビュー】トピークのヴァ―サマウント&ケージでボトルケージをフォーク横に増設してみた

ロードバイクやMTBにダボ穴を増設するアタッチメントはいろいろあるが、自転車用品大手のトピーク(Topeak)が手掛けるものが「ヴァ―サマウント(Versamount)」。

今回は、ヴァ―サマウントとケージがセットになっている「ヴァ―サケージ(Versacage)」を購入し使用してみたので、マウントとケージをレビューしていきたい。

<目次>
1.スペック
2.各部詳細
2-1.ヴァ―サマウント
2-2.ヴァ―サケージ
3.MTBのフォーク横に使ってみた
3-1.フォークの養生
3-2.固定力は十分
3-3.ケージの着脱機構は輪行に便利
4.まとめ

1.スペック

まずは大まかなスペックをご紹介。

 

スペック

 取付可能径:Ø20~60mm
・ 最大荷重:3kg(ヴァ―サマウント3つ) サイズ:L70 x W120 x H220mm(ケージサイズ) 重量:128g
・ 価格:2,700円(+税)トピークの公式サイトはこちらAmazonはこちら

 

冒頭にも書いたとおり、「ヴァ―サケージ」にはケージ部分の他にマウントが付属する。商品の内容物は以下の通り。

・ヴァ―サケージ本体
・ヴァ―サマウント:3つ
・バックルストラップ:2つ
・説明書

ヴァ―サマウントのみ購入する場合は、マウントが2個入りで定価900円+税。ケージ方は単体での販売は無いが、他社のケージは2,000~3,000円くらいはする。諸々付属すると考えると、使いたいケージを既に持ってるのでなければセットの方を買ってしまった方がかなりお得だと思う。

 

2.各部詳細

続いては、ヴァ―サマウントとケージの各部を細かく見ていこう。

2-1.ヴァ―サマウント

本体は樹脂製で、取り付け可能なパイプ径は20~60㎜。結構しっかりした質感だ。

(↑)の画像でベルトの上にあるやつはゴム製の滑り止め?。コの字型になっているので、ベルトにピッタリフィットする。

左下にある黒いネジで本体のベルトをフォークなどに締め付けていく。このネジは樹脂製だ。

ネジ頭は六角の4㎜。適度な固さでスムーズに回る。

例えばEliteのVIP(↑)はここがマイナスドライバーでダボ穴と同じ面だけど、もし走行中に緩んで増し締めが必要になったときのことを考えると、六角4㎜の方が携帯工具を減らせるしボルトへのアクセスもし易くて良いと思う。

ケージを固定する側のネジは六角3㎜。こちらは金属製のネジになっている。こちらも回転はスムーズで結構軽い。

取り付けたパイプの表面から、ケージ取り付けの部分まで約18㎜。この分だけちょっと浮いた格好になる。

 

2-2.ヴァ―サケージ

ヴァ―サケージも樹脂製。触った感じは結構かっちりしていて、重量にも耐えてくれそう。

ボトルケージ用の穴は4カ所開いている。恐らく耐荷重などは3カ所固定で計算されていると思うけど、2穴固定でも普通に使える。

この手のケージでは大型な方で、例えばブラックバーンのカーゴケージミノウラのマルチケージよりも二回りくらいは大きい。

ケージの形状は湾曲が強く、括り付ける荷物をがっちりホールドしてくれそう。ただ、有名?なブラックバーンのカーゴケージのような、荷物を括るベルトを通す穴はないのがちょっと残念。

ボルトマウント部分な構造が特殊で、ボルトを緩めるだけでケージを取り外せるようになっている。

普通はボルトの頭が引っかかってしまうので、ボルトをダボ穴から抜かないとケージを取り外せない。それが、このヴァ―サケージはボルトの頭が通る様に穴が大きくなっている(上の画像で、穴の左上が広くなっている)ので、ボルトを軽く緩めさえすればケージを着脱可能。なぜか公式HPでも宣伝されていないんだけど、この機構は面白い。

付属するベルトはよくあるナイロン地。長さはバックル込みで700㎜くらい、幅は25㎜。

もとから末端は斜めにカットしてあるし、末端処理用のゴムバンドも付属、トピークのロゴまで入っている。ベルトの処理も綺麗でバックルはYKK製。このタイプのベルトは滑るし緩むから僕は使わないけど、ちゃんと作られているなと思う。

 

3.MTBのフォーク横に使ってみた

僕がこのヴァ―サマウントとケージを使ったのは、MTBのサスペンションフォークの横。主に冬季北海道ライドでフォーク横に5Lのドライバックを括り付けるのに使用した。

 

3-1.フォークの養生

取り付けは簡単だが、その前にフォークの養生をするのを強くお勧めする。この類の商品はほぼ100%バイクに傷が付く(表面のクリアが剥がれたり、塗装が剥げたりする)ので、少しでもそれを緩和させるためだ。

砂が噛まない様にラップを巻いて、MTB用の廃チューブをかぶせて完了。フォーク径が合う場合は、チューブをそのまま被せるやり方が楽だし綺麗に収まる。無理な時は適当にカットして巻き、タイラップで固定すればOK。

あとはケージをあてがってダボ穴が必要な位置に検討を付け、ヴァ―サマウントを固定する。ベルトのはみ出た部分はハサミでカット。実は廃チューブが良い滑り止めになって、固定力も上げられる。

ヴァ―サマウントはフォークを締めこむネジが樹脂製だからか、ある一定のトルク以上をかけるとネジが空回りする。ちょっと固定力が足りない気がして怖かったけど、使ってみた限り何の問題もなく、むしろオーバートルクを避けられていいかも知れない。

 

3-2.固定力は十分

僕は5Lドライバック(だいたい重量2㎏くらい)を取り付けてみた。ヴァ―サケージの耐荷重は3㎏、このくらいなら余裕だろう。

使っているベルトはブラックバーンのカーゴケージに付属するもの。こちらはベルトに滑り止めのゴムが編み込まれていて、固定力が格段に高いし緩みにくいため交換して使っている。

使用した環境は、冬季北海道ライドや大東岳登山ライドなど、合計で約1,300㎞。

ー20~0℃と低温での使用になるので樹脂製マウントにやや不安があったけど、特に何も問題なく1,000㎞の旅路を走り切ることが出来た。

もちろん壊れてはいないし、ズレたり緩んだりすることもなかった。雪道やスパイクタイヤの走行振動もそれなりにあったとは思うだけに、それに耐えてくれて嬉しい。

 

3-3.ケージの着脱機構は輪行に便利

ヴァ―サケージの1つの特徴ともいえる「ボルトを抜かなくてもケージを着脱できる仕組み」は、輪行時に便利だと感じた。

残念ながらそこまで考えて取り付けをしておらず、いつもハンドルを切る側と逆にヴァ―サマウントを付けてしまった。(↑)の画像で上側のフォークに付いているケージ(ブラックバーンのカーゴケージ)が輪行袋になかなか収まらず苦戦したので、これがヴァ―サケージならすぐに外せてよかったのにと後悔したり。

こういう屋外での輪行作業は小さなネジは無くしたり側溝に落としたりする危険が高いから、なるべく外さない方が無難。その点ヴァ―サケージは輪行に便利だと思う。

 

4.まとめ

トピークのヴァ―サマウントとヴァ―サケージは、フレームやフォーク横にダボ穴を増設するのに良い選択肢といえるアタッチメントだ。価格もマウント+ケージなら割合安価だし、使用感も十分良い。

ただ、ベルトはより固定力の高いもの(個人的にはVoileストラップやスキーストラップがおススメ。購入の際は長さに注意。)を使うのがおススメ。

まだ1,000㎞そこそこしか使っていないので耐久性については大きな声では言えないが、冬季北海道という環境でも耐えてくれたのは評価できる。フォーク横やダウンチューブ下などに増槽を検討している方は、試してみてはいかがだろうか。

おわり

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