ロングライドに慣れてくると、自然と休憩までの区間が長くなる。それにつれて、走っている最中に補給食を食べる必要が出てきた。
乗車中にすぐ手が届いて、ちょっと補給食をいらて置くのにいいバックは無いかなぁ…と探してみて、良さげだったのがこの「R250 フロントポーチ」。フロントポーチと言われるとハンドルの前につけるタイプと誤解するが、これはステムの脇に取り付けるタイプ。
価格も手頃で商品ページに「改良した」との記載があったので、購入して試してみた。
<目次> 1.各部紹介 2.改良点はベルトの耐久性 3.とりあえず3,000km使ってみた
1.各部紹介
まずは各部紹介から。
「ラージ/レギュラー」でサイズ展開をしているが、購入したのはレギュラーの方。サイズ感はAmazon商品ページの記載通り。500mlのペットボトルを入れたいときは、レギュラーではなくラージにしないと入らない。
蓋のない筒状の構造で、上部はゴムで縛ることが出来る。

バイクへの固定は、上側2点をハンドルバーとステムにベルクロで、下側1点をベッドチューブかフォークあたりを樹脂製のバックルで留める。
つけた感じはしっかりしていて、振動を与えても取れる感じはない。割と重いものを入れても大丈夫かも?

素材は撥水性があるが、構造的に防水性は期待できない。

このステム横は多くの場合デッドスペースになるが、ポジションによってはダンシングで膝にぶつかるかも?という位置。購入前に確認必須だ。回避策としてハンドルの前側に付けられなくもないが、その場合固定力が弱くなり不安定なのでオススメは出来ない。

サイドには小さいメッシュポケットがあり、縛った時に余るゴム紐を収納できる。補給食のゴミ入れにもいいかも。
ハンドルバーやステム固定用のベルトは各部に通せるので、左右どちらにでも取り付け可能。
中は赤くなっている。おそらく中身が視認しやすい工夫だろう。真っ黒よりはマシだけど、バックの奥の方はかなり暗くなるのでもっと明るいカラーだと尚いいのでは?と思う。
2.改良点はベルトの耐久性
商品ページに「改良しました」との記載があったが、それは⇩のベルトを通す部分の素材。(購入は2018年8月、Amazonにて)

以前はもっと耐久性のないものだった様で、ここが切れてバックが使えなくなるらしかった。改良後は写真のようになっていて、簡単には切れなそう。(写真は3,000km使った後)
構造的にここがダメになると使えなくなるし、1ライド中に2つ切れたら落下・巻き込みの危険があるので大事な場所。改良前のレビューを見ると概ね裂け・切れが発生していて、事故につながる例もあるらしい。
改良版も不安だったらそのまま捨てようと思ってたけど、これなら大丈夫だ。

R250というブランドはバイクパッキング系ギアをいろいろ売ってる新興ブランドで、通販大手のワールドサイクルのプライベートブランドらしい。基本コスパか良いし評価も高い。初めてR250のギアを買ったけど、今回の改善も機能していたのはいいと思う。(改良前の製品はいただけないが。)
R250は多分サドルバックが有名?で、あのYouTuberのけんたさんもレビューしていた記憶がある。
3.とりあえず3,000km使ってみた
耐久性
これを買ったのは2018年の8月で、それから北海道一周をはじめ3,000km以上は走ってきた。
特に北海道一周では付けっ放しで2,400km以上、時には台風の中も走ったが、特に問題は無し。上の紹介写真は全て走り終わった後撮ったものだが、普通にまだまだ使えそう。例の改良点もいい仕事をしているのだろう。余程の使い方をしない限り、耐久性は安心できると思う。

注文をつけるなら、口を縛るためのゴム紐が伸びてきたくらい。まぁ、実用上問題ないのでこれはこれでOKだが。
運用法と利便性
さて、主に補給食入れとして買ったこのR250フロントポーチだが、結論から言うと「かなり使えるヤツ」だ。
まず「ブラケットに近く」て「口が常に空いている」ってのが良い。走っている最中に、補給食を出す度バックのチャックを開け閉めするのは非常に煩わしい。これなら取り出しが一瞬で済むし、ステム横なので目視で確認ができる。補給食をどれにしようかなと、バックをガサゴソする必要がない。
それに、こんなこと⇩が出来るのも嬉しかったり。

グミを袋を開けた状態で入れると、いつでも食べ放題になる!笑
疲れてきた時とか暇な時、何か口に入れるとそれが紛れる。グミに限らずチョコでもスナックでも、お好きなお菓子を詰められる。ポッキーとかトッポなんか形状的にピッタリかも?
ちなみに容量は、レギュラーで「スマホ1つ、おにぎり1つ、チョコバー4本、ミニ羊羹2つ」を入れてパンパンくらい。1200㎉は確保できるので、補給容量としては申し分ない。

ただし直径が少し細めなので、奥底に入れたものを取り出すのは手の大きい人には大変かも。補給食のようにライド中にさっと取り出したいものなら、エナジーバーのように棒状のものが望ましいと思う。
補給が足りているときにはそのままゴミ入れにもなるので、ライド中に出たごみをどんどん突っ込めるのもうれしい。要は、雨が降ったときに濡れてもいいものならとにかく何でも適当に突っ込める。(笑)
はじめは走行時の振動で落ちないが心配だったけど、上のゴムひもを軽く縛っておけば全く落ちなかった。普通のオンロード走行では問題なし。
ただし、上の紐を全開放した状態だと落ちそうになる場面があったのでやはり安心はできない。内容物にふたの部分がちょっと被るくらいにはゴムを縛っておいた方がいいと思うし、絶対に落ちてほしくないものは僕はいれないだろう。(カメラとかだったら落下防止の紐を付けるとか?)そもそも内容物の保護よりも取り出しやすさに振ったのがこの手の商品。そこを理解して使った方がいいのは間違いない。
同系商品と比べて
ステムポーチやフロントポーチといった名前で売り出されている同じような商品はほかにもある。基本構造はどれも同じなので、たぶん耐久性を度外視すればどれも同じように便利に使えるだろう。
僕はこのR250フロントポーチしか使ったことがないので分からないが、コスパ的には悪くないんじゃないかなと思う。バイクパッキングで有名なApiduraやBlackburnは割高で、平気で5,000円以上もしたり。さすがに小物にそんなお金は出せない。
ごく最近見るようになった「Gorix」なるブランドの商品が価格では一番安いみたいだけど、実際のところどんな商品なのかまだ信用がない。ステムポーチのほかにもサドルバックやフロントバックなど、どこかで見たような形状の商品を格安でラインナップしている。
⇧あれ?どこかで見た形…(笑)
僕が見た限り、このGorixを除けば2018年秋現在もっとも安いのはR250のフロントポーチ。
サイズも2種類展開されているので、自分のバイクやようとに合ったものが選べるのもいいと思う。ロングライドで補給食を持ち歩くような方には、オススメです。
おわり