カーボンシートポストで軽量化カスタムをした際、余分な長さをカットして軽量化を突き詰めてみた。
思っていたより簡単に上手くいったので、使用した工具や切断方法、長さの決め方など「作業前に疑問だったあれこれ」をまとめておきたいと思う。
<目次> 1.カーボンシートポストをカットしたい 2.のこぎり&ソーガイドを購入 3.実際にカットしてみた 4.カーボンコラムやハンドルのカットにも
1.カーボンシートポストをカットしたい
せっかく高価なカーボンシートポストを導入するなら、余分な長さを残すのはいささかナンセンスに思う。シートポストを選ぶときは10g単位で軽量化を考えているのに、数㎝の余分だけでその差はひっくり返ってしまうからだ。
先日、僕はTNIの軽量シートポスト「LW168」を導入した。1万円ほどながらに300mmで168gと、破格にコスパ良い製品だ(レビューはこちら)。
そこで余分な長さをカットしておこうと、今回の記事に繋がる。
2.のこぎり&ソーガイドを購入
カーボンシートポストのカットに必要なものは、基本的には以下の通り。
・カーボン用のこぎり(金属用もOK)
・ソーガイド
・瞬間接着剤
(・やすり)
(・万力)
基本は、シートポストを切る「のこぎり」と、まっすぐに切断するガイドとなる「ソーガイド」があればOK。断面を保護するため、瞬間接着剤があったほうがいいという話があるので、一応入れている程度だ。
そして、断面を整える「やすり」があると多分便利だし、ソーガイドを固定する「万力」もあると作業がしやすそうと思う。ただ、わざわざシートポストカットのためだけに購入する必要はないだろうな…と思うので、あればラッキーくらいでいいんじゃないだろうか。
今回、僕が購入したのは↓の2つ。
購入する際に迷ったのはのこぎりで、イマイチ正解が見えてこなかった。
いちおう「カーボン用」と銘打ったパークツールの専用品もあるけれど、高いしそこまで必要性は感じない。その一方で、汎用的な金属用のこぎりでいいのか?というのも分からず。
いろいろ迷った末、上記の『ハイスパイマン P1.4』を購入したわけだ。
いろいろ調べると、↑のパークツールの替え刃だけ買って、タオル等を巻いて使用している方もいた。とはいえ使いにくそうだし、普通に金属用のこぎりでよいのでは…と今では思ってしまう。
「ソーガイド」はのこぎりを垂直かつズレずに通すためのもので、シートポストの場合は専用品が一番うまくいくかな…と思う。
この隙間にのこぎりを通すわけだ。もちろん、ハイスパイマンとの組み合わせで普通に使えた。
3.実際にカットしてみた
では、材料も揃ったところで早速カットを。
何mmカットするかはバイク次第だけど、シートポストにはミニマムインサート(最低限バイク内に差し込む長さ)があるので、その分を残すのを忘れずに。
今回カットするTNIのLW168は約100mmだったので、「シートポストの出しろ+100mm」でセットしている。
ミニマムインサートは、普通はシートポスト自体に印字があるはず。
カーボンシートポストは大体100mmくらいのものが多いイメージ(我が家にあるシートポストは全部そう)。
カットする部分にソーガイドをセット。作業中にずれたら元も子もないので、しっかりと固定しておく。
ソーガイドは、こうやって万力に固定して使うのが正しいらしい。
しかし、屋内ではちょうど良い作業スペースが確保できなかったので、実際にはシートポストを左手で掴んでカットした。確かに万力等で固定出来た方が良いな…とは思ったけど、シートポストを切る程度なら問題なくカットできた。
切断時に出るカーボンの粉を吸い込むと身体に悪いらしいので、マスクを着用するのを忘れずに。屋内で作業したくなかったのも、切断時に出るカーボンの粉の処理が難しいと感じたからだ。
準備ができたら、いざ切断。
のこぎりの切れ味が不安だったけど、いざ切ってみるとみるみる切れる。切断作業は5分もかからずに完了した。
カットした断面はこんな感じ。概ね綺麗に出来たと思う。
最後の部分でソーガイドの底とのこぎりが干渉し、若干のバリが出来てしまったので、ヤスリで軽く整えて完了(上の画像はヤスリをかける前)。
断面をそのままにしていると、水分がしみ込んで良くない?という情報を見つけたので、いちおう瞬間接着剤でコーティングもしておいた。真偽のところは不明だけど…。
カット後の重量変化は以下のとおり。
90mm+αをカットして、199g⇒172gに。27gの軽量化が出来た。
4.カーボンコラムやハンドルのカットにも
のこぎりとソーガイドを買うのに約3,500円かかった訳だけど、シートポスト以外にもカットしたいものがあるから、決して高い投資ではないと思っている。
例えば、カーボンコラムのカットにも使えるし、ハンドルバー(フラットハンドル等)やDHバーのカットにも使える。僕の場合は他にも何台かバイクを所有しているからカット箇所は掛け算的に多いし、これからも増車やパーツ変更はするだろう。
カーボンパイプのカットが想像以上に簡単だったし、道具の使い勝手も良かったので、今後色々とカスタムする意欲が湧いた。この記事が皆様の参考になれば幸いだ。
おわり