メンテナンス

FSAのトップカバーでロードバイクのハンドルを限界まで下げた話

ロードバイクに乗り慣れてくると、ハンドルを下げて落差のあるレーシーなポジションで乗りたくなるものだ。

しかし、ステム角とスペーサー調整だけでは限界がある。そんなときの最後の手段が、ヘッドパーツの一部である「トップカバー」を交換すること。

今回は、FSAのトップカバーを使い、ステムとスペーサーの限界からさらにハンドルを下げ調子がよいので、その話をご紹介したい。

<目次>
1.ロードバイクのハンドルを下げたい!
2.FSAの薄型トップカバーを購入
3.新旧比較
4.取り付け作業

1.ロードバイクのハンドルを下げたい!

ロードバイクに乗っているうち、ハンドル位置を下げたくなる方は多いだろう。

特に初めてロードバイクを購入し、ハンドルの高い「アップライト」なポジションからスタートした方は、次第に前傾姿勢をより深くしたいと感じるものだ。

ハンドル位置の調整は、主に

①ステム角
⇒ステムを上下をひっくり返すor角度の急なものに交換
②ステム位置
⇒スペーサーを減らしていく
③トップカバー交換
⇒薄いものに交換

という3パターンがある。

基本は①と②で対応すると思うけど、今回は奥の手的に③を行った。

①と②を行った状態は、こんな感じ。「水平ステム」とも言われる、角度の急な17°ステムを使用し、スペーサーも薄いもの1枚のみにしている。

しかし、これでもハンドル位置が高すぎて気持ち悪かった。というのも、バイクがエンデュランス向けで、ヘッドチューブが長い(ハンドル位置の高い)モデルだったから。

そこで、今回のトップカバー交換に至る。

 

2.FSAの薄型トップカバーを購入

トップカバーと聞いてピンと来ない方も多いと思うけど、スペーサーの下にある、ヘッドのベアリングを覆っているアレのこと。

このトップカバーの高さも馬鹿にならないので、これを薄いものに変更すれば、ハンドル位置をさらに下げられるという訳だ。

購入したのは、FSAのトップカバー。FSAは、サードパーティーの自転車パーツとして信頼があるし、価格も手ごろだったのが決め手。

トップカバー交換は、基本的にはトップカバー自体を変えるだけ。いたって簡単な作業だ。規格も、基本的に最近のロードバイクだったら直径「1-1/8”」だから、全く合わないということはないだろう(エアロモデルの特殊形状は不明)。

ただし、ベアリングの形状やフレームとの組み合わせで、トップカバーが浮いてしまう可能性があることに注意が必要だ(詳しくは後述)。

さっそく届いたトップカバーを開封。全体的に綺麗な仕上がりだと思う。

小さいもののFSAのロゴが白で入っているので、気になる方は気になるかも?知れない。

フレームとの接触部分には、ゴムっぽい素材のスカート?が付いている。

ベアリング部分にゴミが入らないような配慮だろうか、ただのアルミパーツではないのがちょっと嬉しい。

裏側はこんな感じ。

この窪みの中にベアリング等が収まることになるので、フレーム面からベアリング等の出っ張りが大きい場合は、干渉して取り付けられない可能性がある。

 

3.新旧の比較

では、新旧のトップカバーと比べてみよう。

こうしてみても、サイズ感の違いは一目瞭然。

厚みを測ると、FSAが8mm、純正が20mm。これだけで12mmもハンドルを下げられることになる。

重量は、FSAが10g、純正が29g。いちおう19gの軽量化。

まあ、コラムをカットしない限り12mm分のスペーサー(10g前後)は追加しなきゃいけないから、軽量化もしたいならコラムカットもマストだろう。(カットには、この記事の工具が使いやすい

 

4.取り付け

取り付け作業はかなり簡単。スペーサーの入れ替え等を経験している方なら、数分で終わるだろう。

初めての場合でも何も難しいことはない。注意するのは、締め付けは「①トップキャップのねじ⇒②ステム固定のねじ」という順番にすること。外すときはこの逆になる。

トップカバー・ステム・スペーサーは、トップキャップでフレームに圧着されている。トップキャップのネジを締め、パーツを隙間なくフレームに押し付けてから、ステムのネジを締めて固定しよう。

この順番を守らないと、ハンドル操作でガタが出てしまう危険が高いので、お間違いのないように。

トップカバーまで外すと、こんな感じにベアリング等が見える。これを覆うのが、トップカバーの役割だ。

トップカバーを入れ替えると、こんな感じ。12mmハンドルを下げることができた。

本当はコラムカットもして、見た目をスッキリさせたいところなんだけど…ちょっと訳あってカットできず、ひとまずこれで運用している。基本的には、構造的にもコラムカットはしておいた方が良いはずなので、飛び出た部分は切ると考えておくのが良いだろう。

トップカバーを交換して、ハンドルを下げた完成図。気持ちよく乗れる、いい感じの高さにすることができた。

ハンドルを下げるために、わざわざトップカバーまで手を出す方は少数とは思うけど、ポジション出しの選択肢の1つとしては有効な1手だろう。この記事が皆様の参考になれば幸いだ。

おわり

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