『そういえば自分のバイクについてちゃんと紹介する記事を書いていなかったな……』と思ったので、今更ながらに僕の愛車紹介をしてみたい。
実のところ僕はバイクそのものよりも装備にお金をかけてきたので、バイクは基本的に完成車で買ってそのままである。それでも、バイクの特徴や僕なりのこだわりの部分などを簡単にご紹介していきたい。
<目次> 1.スペック&使用パーツ 2.ジオメトリについて 3.やっぱり見た目が好き
1.スペック&使用パーツ
まずはバイクのスペックやら使用パーツやらをご紹介。
①全体
ブランドはSpecialized、バイクの正式名称は『Roubaix SL4 comp Disc』、モデルイヤーは2016年(多分)。定価はそこそこだったけど、型落ちの在庫処分で購入した。
言わずと知れた過酷なクラシックレース「パリルーベ」を走る為に開発されたロードバイクで、それゆえ特殊な機構が目立つバイクでもある。今のルーベは「フューチャーショック」という振動吸収機構がヘッドの中に備わっているけど、その大幅なモデルチェンジがされる直前のモデルにあたる。
ロードバイクにディスクブレーキが搭載されだした初期のもので、いわゆる「リムブレーキモデルにディスクブレーキをくっ付けた」みたいな感じ。(笑)
乗っていても特にブレーキング時にはバランスの悪さや剛性のイマイチ感があって、初期のディスクロードらしさがあふれていると思う。ともあれ、今やそれも含めて相棒である。
②Zeltz(ゼルツ)
パリルーベの石畳の振動を吸収する機構として、SL4までのルーベには『Zeltz(ゼルツ)』と言われる振動吸収ダンパーが搭載されていた。
搭載箇所はフォーク、シートステー、シートポストの3カ所。振動を吸収すると書いたけど、正確には振動の減衰を早めるものらしい。僕はこのRoubaix以外に乗りこんだカーボンロードが無いので、正直Zeltzの効果がどうかは分からない。
それでも、全体として乗り心地はかなりいいバイクだと思うし、何より特徴的なシルエットが気に入っている。
③Axis:SIS4.0ホイール
ホイールは実は純正のままで、Specialized完成車に良く使われていたAxis SIS4.0というもの。
完成車付属ながらに実はそこそこ軽量で、前後セットで1650g。ひと昔前のアルミホイールでこの重量は頑張っていると思う。
ハブが前後ともに9㎜QRなのが、ディスクブレーキ創世記の時代を感じる。今やスルーアクスル以外探すのが難しいくらいだが、このバイクが開発されたころはスルーアクスルのロードバイクなんてほぼ皆無だった。
間違いなく言えるのは、QRのディスクロードは良くないという事。リアはまだQRでも妥協できるけど、フロントはスルーアクスル一択だと思う。仕方ないので、フロントはDT SwissのRWSを使っている。
④ST-RS685&BR-RS785
ディスクロード創世記らしく、使われているコンポーネントもシマノながらに型番でしか呼ばれないやつ。ロゴも「Shimano」。
STIは電動の2倍くらいのサイズだし、ブレーキキャリパーは今は無きポストマウント。
ただこれも僕は気に入っているところでもあって、大きいSTIはいろいろな握り方が出来て手への圧力を分散できる。STIは小さいほど良いみたいな風潮があるけど、僕は手が大きめだからか全くそうは思わない。ブレーキキャリパーのMTBっぽいメカメカしい感じも結構好きだったり。
⑤Ultegra&105ミックス
使用コンポは、完成車ではほぼ全てUltegraだった。ノーグレードの油圧ディスク周りも、一応Ultegra相当のモデル。
今ではRD周りをいじっていて、11-34Tのスプロケ(CS-HG800)を入れる為にRDを105(RD-R7000GS)に変更している。積載ありきで1日5,000mくらいを楽に登ろうと思うと、34Tは欠かせない。完成車の6800番Ultegra(RD-6800GS)では32Tまでしか使えないので、R7000番に変更した。
クランクはスペシャライズド完成車に多いPraxis Works。クランクに不満はないんだけど、OSBBだけは音鳴りするしメンテが面倒だから嫌い。いや、もう本当に大嫌い。唯一このバイクで愛せない場所かもしれない。(笑)
⑥その他いろいろ
その他にも、カスタム?というか特徴的な箇所をいくつかご紹介。
他の記事でも書いているけど、ハンドルにはゴム等のクッション材を入れている。STIはリーチと空引きアジャストに追加でシムを挟んで初期位置を調整。右エンドにはバーエンドミラー、これもロングライドには欠かせない。
サイコンはメインがGarminのEtrex30x、サブがCateyeのパドローネ、ライトは大抵はVolt800とVolt400の2灯体制で、オーバーナイトの時は予備バッテリー2つ。
鍵はクロップスをシートポスト裏に固定。ここにあるとコンビニ停車で3秒で施錠できるので楽。
ボトルケージ位置はウルフトゥースのB-RAD4でダウンチューブのどの位置でも取り付け可能に。フレームバックやダブルorトリプルボトルにも非常に使い勝手が良い。
ペダルはSPD派。最近導入したXTR(PD-M9100)はなかなか良くて、もっと早く買えばよかったと思っている。
2.ジオメトリについて
パーツ構成も結構特殊なバイクだけど、ジオメトリも一般的なロードバイクとはちょっと違う。
今でいうグラベルロード的で、BBハイトが低く、ヘッドアングルが寝ていて、チェーンステーは詰めて、ホイールベースは長く、スタックハイトがやや高い。『最近のグラベルレーシングバイクを、700×30cまでのクリアランスで作ったらこうなるだろうなぁ』と言う様なジオメトリをしている。2021年モデルで一新したグラベルバイク「Diverge」にも近いのが面白い。
そのおかげか、荒れた田舎道でも快適かつスムーズに走れるし、細いタイヤでグラベルに突っ込んでも割と走れる。
バイクパッキングでの積載をしても調子が良くて、低重心でホイールベースが長いから安定感があり変な失速感がない。DHバーを付けても、フロントセンターが長いお陰で楽に巡行が出来ているのかもしれない。
3.やっぱり見た目が好き
ジオメトリに関連して乗り味についても書いたけど、僕がRoubaixのどこが気に入っているか?と問われたら、一番は性能云々じゃなくて『見た目』かもしれない。(笑)
Zeltzのくねくねしてる感じとか、カーボンの丸みを帯びた成型とか、マットブラックが夕日に赤く染まる感じとか……もう最高にエッチだと思う。
それでいて、マットブラックがカッコいいなぁなんて。
黒一色って地味で味気ない感じもするけど、パーツごとの「黒」の違いがあったり、周辺光で見え方が変わったり、程よく景色に溶け込んだり……そんな見た目が僕は好きだ。
特に木漏れ日でまだら模様になっている真っ黒フレームが好きで、これを見ているとクウ~ッと一人で喜んでいる。(笑)
色味に関して言うと、実は僕は色覚異常なので色がよく見えていない。それもあってか、陰影とか濃淡に関しては多分一般的な人より敏感で、そういうところもあるのかも知れない。
こんなに語れば言わずもがな伝わってしまうとは思うけど、なんやかんや僕はこのバイクが大好きだ。性能とかスペックとかがもっといいバイクは世の中に沢山あるだろうけど、僕の今までの無茶なツーリングを支えてくれて、ともに泣き笑い夜を越えたこいつがかけがえのない相棒。
きっと将来的にはバイクを乗り換えるだろうし、道具には寿命があるから仕方のないこと。それでも、僕は僕はこのバイクを好きで居続けると思う。
おわり