ツーリング記

横浜から自転車で日帰り!開通直後の渋峠で雪の回廊をヒルクライム

2017年4月。僕はどうしても行きたい場所があった。

それは去年から開通を待ちわびていた、日本国道最高標高地点「渋峠」

 

”最高標高地点”っていう響きだけでワクワクするのに、冬季通行止めが解除された4月には、雪の回廊といわれる雪壁の中を走ることが出来るのだ。

その高さなんと7m!その存在を知ってから、もう行きたくて仕方がなかった。

開通日は2017年4月21日(金)。

予定が空いていた日が23日(日)曜日しかなかったので、自宅の横浜から日帰りで行くことにした。

横浜~渋峠は約200km。往復をすべて自走すると、僕の脚力だと24時間コースになる。ある意味「日帰り」だけど、それは辛すぎるので行きは輪行し、帰りは自走にすることにした。

本当は車で行ったり、往復輪行するのがいいんだろうけど、車もお金もないので極力自走を取り入れていくスタイルだ。横浜駅の始発に乗って、日付が変わる前に帰ってこられそうなルートを考えた結果、こんな感じになった。

下記は実際に走ったルートと時間。

 

輪行

横浜駅(04:21発)

⇩ JR京浜東北根岸線

上野駅

⇩ JR高崎線

高崎駅(06:55着)

・乗車券2,270円

 

早朝、眠い目をこすりながら、自走で横浜駅へ向かう。辺りは真っ暗で、こんな時間にも電車があるなんて正直驚いた。都会ってすごい。(笑)

輪行袋はオーストリッチのロード320

休日ダイヤの始発は2018年もこの時間になっているはず。乗車賃はかなりお財布に優しい。実際に乗ってみて、高崎駅に近づくにつれ乗客は多くなってくるものの、休日のおかげか混みあうことはなく安心して輪行できた。

 

高崎駅には06:55に到着。

そこから自転車を組み立てていく。サドルバックやフレームバックを自転車に取り付けスタート。

自転車:往路

高崎駅(07:20発)

⇩適当ルート

渋川市

⇩国道353号線、国道145号線

群馬大津

⇩国道292号線

草津温泉

⇩国道292号線

渋峠(12:50着)

・距離98.4km

・獲得標高2,758m

・所要時間5時間30分

 

高崎駅から、まずは渋川駅を目指して走った。片側1車線道路ばかりのため、交通量が多い場所ではかなり走り辛かったが、並行する道がいくつかあるので迂回は可能。交通量が多くなる前に、さっさと走り抜けてしまう。

渋川駅から群馬大津までは、145号線基調で走行。しかし、これが失敗。路肩がかなり狭く自転車の走行には無理があるルートでストレスが溜まるうえ、申し訳ない気持ちになった。地図上では最短距離で走りやすそうでも、実際に走ってみるとよくない道は意外と多いものだ。

ルートラボで見ると分かるのだが、145号線もじわじわと登る道なので、気を抜くと脚を削られてしまう。飛ばしすぎないように気を付けながら走る。

 

国道292号線に入ってからは、本格的なヒルクライムがスタート。標高700mから、最高地点の2172mまで一気に登る。距離30km、標高差は実に1472m…。

ここまで長いヒルクライムはしたことがないから、怖がりつつも気楽に登っていく。とにかく脚を残すことだけを考えて、もはや常にインナーロー。34t × 32tの超乙女ギアはこういう時に役に立つ。(笑)

草津温泉まではとにかく辛いのぼりが続いたけど、温泉街を超えると徐々に森林限界が見えてきた。雪をかぶった山々に、興奮度はどんどん上がっていく。

後半、脚はもはやパンパンで、インナーローの筈なのにダンシングしないと踏めない始末。目下に広がる綺麗な景色を眺め、脚の疲れを胡麻化しながら登っていく。1歩ずつ、1歩ずつ…。

ついに現れた、雪の回廊。頂上に近いと悟り、最後の力を振りしぼる。

そして…到着!!

日本国道最高標高地点!!

今年は積雪が多い年だったようで、雪壁は高いところではこんなに積もっていた!

反対車線の端から撮っても入りきらない(笑)

開通直後ということもあってか、観光客の数もかなりのもの。自転車はもちろん、車やバイクで来ている人も沢山いた。山頂付近は観光客でごった返しているような状況。

この景色は好きだけど、人混みは嫌いなので、写真撮影もそこそこに帰ることにした。この攣りかけの脚で、今から自走で横浜に帰る事を考えるとちょっと気持ちは憂鬱。まあいいさ、下り基調だから楽に距離を稼げるはずだ。

 

自転車:復路

渋峠(13:30発)

⇩国道292号線

草津温泉

⇩国道292号線

群馬大津

⇩国道145号線、国道406号線

高崎駅

⇩国道17号線基調

大宮駅

⇩国道311号線

二子玉川駅

⇩国道2号線

横浜駅(01:30着)

・距離231.8km

・獲得標高1,117m

・所要時間12時間00分

 

行きで145号線が走りづらかったため、帰りは国道406号線を選択。アップダウンはある道だったが、交通量が少なく自転車にとっては走りやすい道だった。

渋滞している雪の回廊を走っていたかと思えば、人気のない山道を一人で走る。このギャップが新鮮だった。やっぱり僕は、静かな場所を走る方が好きだ。

途中ルートミスでひどい目に。(笑)

高崎駅までは下り基調だったため、予想通り快調に距離を稼げた。しかし問題はそこから。国道17号線を基調に、適宜走りやすい道を選択しつつ大宮に向かう。下りだったのが平坦に変わり、全然進まない感じがしてしんどい。100kmを切ってからは、「家まであと○○km」というのを心の支えに走った。

 

大宮を通過すると、辺りはすっかり深夜の雰囲気に変わっていった。12時までに帰宅したいと思っていたんだけど、どうやらそれは無理そうだ…。

そして、日付が変わった01:30に横浜の自宅にゴール。

・走行距離:330km(実測)

・獲得標高:3,875m

・グロス走行時間:17時間30分

日帰りが目標だったけど、実際には帰宅が1時を過ぎてしまったので、日帰りと呼べるか怪しいライドになってしまった。それでも、一応翌日の予定をこなすことが出来る範囲で帰宅出来て良かった。

 

自転車界隈では有名な渋峠の雪の回廊。一見の価値があるのは間違いありません。ただ、人が多いのでソロライドが好きな人には微妙かも。僕はこの時期にまた来ることはないと思います。

恐らく翌日も疲れが残るのでオススメは出来ませんが、弾丸でこのような行程も可能です。休みが少ないという方の、何かの参考になれば幸いです!

おわり

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About the author

S.K.

ロングライド&グラベル系自転車乗り。その他キャンプ、登山など。
・身長177㎝/体重68㎏
・北海道一周2,400㎞/8日2時間
・国道4号(536㎞)/21時間37分
・グラベルエベレスティング達成
・冬季北海道1,000㎞……...etc.

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