メンテナンス

【異音対策】ワコーズのブレーキプロテクターをロードバイクに使ってみた

ロードバイクの大きな悩みの1つ『異音』。走行中、どこからともなく「ペキッ」「パキッ」と鳴り響き、気になりだすと走りに集中できない……。

放置するとパーツの破損や事故につながる可能性があり、楽観視も出来ない。それなのに、肝心の異音はどこからするのかいつまで経っても分からない。異音の沼にはまってしまうと最悪だ。

今回は、そんな異音対策の救世主「ブレーキプロテクター」をご紹介したい。

<目次>
0.はじめに
1.異音の原因と対策
2.ワコーズ:ブレーキプロテクターって?
3.使い方と効果
4.実際に使ってみてどうか?

0.はじめに

最初に、僕は自転車整備のプロではなくいち自転車好きに過ぎないという事をお断りしておきたい。間違った情報は書かない様に気を付けているけど、何か間違いがあるかもしれない。また、異音関連はケースバイケース過ぎる問題なので、記事の内容はあくまで1つの参考としてとどめて頂きたい。

 

1.異音の原因と対策

ロードバイクで問題になる異音の原因は、基本的に①ネジの緩み、②パーツの間の微妙なガタ、③パーツの破損。ただ、何の前触れや見た目の異常もなくパーツが壊れることはあまりないから、ほとんどは

①ネジの緩み

②パーツの間の微妙なガタ・汚れ

のどちらか。

だから異音対策の基本は、考えられる場所のネジを片っ端から清掃&適正トルクで締め直し、パーツのガタが無いか確認していく。例えばペダルのネジがちょっと緩かったとか、チェーンリングボルトの締め付けが1か所甘いとか、サドルのクランプ付近が緩いとか……。

もちろん汚れていたりグリスが流れていたりすると異音の原因になるから、流れにくい高耐久のグリスを塗布してやれば、異音再発の可能性を低くできる。

で、大抵は場所の見当さえ間違っていなければこれで解決するんだけど、どうしても治らない場合もある。それが、②パーツ間の微妙なガタ・汚れの厄介なパターン。

その代表格がBB30などの圧入式BB。ネジで直接締め付けて固定しないものは特に、目に見えない微妙なすき間がパーツとパーツの間に生まれて、それが原因で異音が鳴る。他にも、ヘッド周りやリアエンド付近、サドル関連など、ボルトが少なく面で接触するパーツだと、適正トルクで締めているのに異音がやまないことがあったり。

この場合は、その微妙なすき間を埋めてやらなければいけない。

 

そんなときの救世主的な存在が、ワコーズのブレーキプロテクターという訳だ。

 

2.ブレーキプロテクターって?

さて、「ブレーキプロテクターって何ぞや?」というのを簡単に。

ワコーズのブレーキプロテクター(V160)は、本来は自動車のブレーキ鳴きを防止するためのグリスらしく、一番の特徴は『粘度が高く耐久性が高い』という点。

先ほど書いた通り、流れにくく汚れの侵入を防ぐことが出来るグリスを塗布してやれば、異音発生の可能性を低くすることが出来る。さらに、微妙なすき間を埋めるのにも硬く流れないグリスが適しているという訳だ。

僕はTwitterで情報を頂いたのだが、調べてみると多くのショップさんでも用いられているらしい。自転車専用品では無いからマイナーだけど、その実力はお墨付き。

ネックは価格で、個人じゃ使い切れないほど量も多い。自転車仲間が多ければ仲間内で分けて使っても良さそうだけど、残念ながら僕はそんな人はいないので割り切って買った。……まぁ、4,000円で異音が直り予防も出来るなら安いものだ。あのストレスが無くなるなら、1万や2万円払ってもいい。

 

3.使い方と効果

使い方は至って単純で、気になるパーツの接触面にブレーキプロテクターを薄く塗布するだけ。

(↑)どうせ拭き取ればいいやと多めに塗っているけど、もっと少なくてもいいみたい。

とはいえ粘り気が非常に強いため塗るのも一苦労で、特に薄く延ばしたり細かいところに塗ったりするのが難しい。僕はいまのところ爪楊枝に少量をチューブから取って、塗りたい場所に伸ばしていくやり方に落ち着いている。

塗る場所はBB周りやヘッド付近、サドルのパーツなどで、気になる場所に使用してOK。グリスの性質的に、樹脂パーツを傷める危険も少ないらしいのが有難いところだ。

のむラボさんによれば、なかなか解決しない異音の原因の1つがリアエンドとフレームの接地面なんだとか。

パーツの接触面に塗った場合、余ったグリスがはみ出してくることがある。そのまま放置すると汚れを寄せ付けるもとになるので、はみ出したグリスはきちんと掃除するのをお忘れなく。

 

4.実際に使ってみてどうか?

さて、では実際に効果があるのかについて。

まずは使ってみたのは、異音が発生した街乗りロード。このバイクは初めてバラ完したバイクで、いろいろな箇所から異音が発生しその都度勉強になった。

異音の原因や解決方法の詳細は(↑)の記事に書いているけど、どうしても解決しなかったチェーンリングボルトの異音は、このブレーキプロテクターで見事に解決した。何度清掃してもボルトを締め直してもダメだったのが、ブレーキプロテクターを塗ったら1発で直りその後1年以上異音が発生していないので、効果は大きかったと思う。

他にも、ヘッドパーツのシールドベアリングとフレーム内側の接触面にも塗布し、汚れの混入を防げている。ヘッド周りに何もしない時よりも綺麗なままなので、メンテの頻度も抑えられて嬉しい限り。

異音やその原因となる汚れに関して、解決にも予防にも効果ありだろう。

続いて使用したのはカーボンロードのRoubaix。

こちらは悪しきBB30の兄弟分「OSBB」が使われており、度々BBからの異音に悩まされている(他のパーツ類の交換テストやショップへの相談も何度もしたが、まず間違いなくOSBBが原因)。

バラシて綺麗に掃除して、ブレーキプロテクターを塗って……を繰り返しているけど、結果は「直ったり直らなかったり」。同じようにやっているつもりでも、しばらく直ることもあれば直らないこともある。既に音鳴りをしているBB30への対応として、効果がないことはないものの、100%直るとは言えないのが現状だ。

随分長らく音鳴りをしてきているので、根本的にパーツやフレーム側に問題が起こっているのかも知れない。素人の見解だけど、ブレーキプロテクターですき間をふさぎ汚れを防止ししても、カバーしきれないガタが出てしまっている可能性も高いと思う。

実際に皆様のバイクが直るかは試していただかないと分からない。それでも、RD-01のようにスッキリと直る場合もあるし、バラ完の際の音鳴り防止にも役立つはずだ。セルフメンテ派の方々は、是非一度お試しあれ。

おわり

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