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ロングライド用ウェアの選び方と気温別の組み合わせ例【0℃/10℃/15℃/25℃】ーHowToロングライド③

ロングライドでは、気候に合ったウェア選びも大切だ。

しかし、サイクルジャージからアウトドアウェアまで様々な選択肢があり、特に初心者の方には「天気予報で気温10℃らしいんだけど、どんな服装がいい?」とか「真冬って何着る?」といった疑問が尽きないだろう。

そんな方向けに、僕のロングライドウェア選びのポイントと例を気温別にご紹介。あくまで僕の例でしかないので、必ずしも正解という訳ではないが、1つの参考になれば幸いだ。

<目次>
0.はじめに
1.ウェア選びのポイント
1-ⅰ.「道路上の気温」と「体感温度」
1-ⅱ.最低気温に合わせる
1-ⅲ.サッと微調整が出来る構成にする
1-ⅳ.ライド全体を考えた最適解を
2.気温別のウエア例
2-ⅰ.0~15℃(冬)
2-ⅱ.10~20℃(春&秋)
2-ⅲ.15~25℃(梅雨前&秋口)
2-ⅳ.25℃~(夏)
3.便利グッズとQ&A
3-ⅰ.便利グッズ4選
3-ⅱ.Q&A

0.はじめに

0-ⅰ.想定する走り方

この記事では「気温」を切り口にして僕のウエア構成を例示するけど、適したウェアはどんな走りをするかによっても変わる。

僕はもっぱらロングライドなので、スピード重視でガシガシ高強度で走りはしない。一方で、走行距離は1日200~400㎞。のんびりではなく一定のペースは保って走り、ナイトライドを含むことが多い。個人のライドではあるけれど、ブルべを想像していただけるとイメージがわきやすいかも知れない。ここでご紹介するものは、そんな走り方がベースになったものだ。

 

0-ⅱ.自分の感覚を大切に

ウェアは機能だけでなく、自分の体型に合うかやファッション的な好み、暑がり寒がりといった体質など、自分にしか分からない部分も大切だ。ウェア選びはそういった総合的なものなので、ぜひ試着や試用をしながらピッタリのウェアを見つけて頂ければと思う。

 

0-ⅲ.ヘルメットはマスト!

この先具体的なウェアや組み合わせも書いていくけど、全てに共通してヘルメットは装備に入っている。

確かにヘルメットの着用は義務付けられていないから、被っていなくても法的には何ら問題ない。しかしロングライドが公道を長時間走行する遊びである以上、ヘルメットは必須といっていいと僕は思う。法律は法律でしかなく、路上で自分を守れるのは法律ではなく自分だ。この先特にヘルメットについて触れはしないけど、当然着用するものとして読んで頂ければ幸いだ。(僕が今使っているのはOGKのRezzaレビューはこちら

 

1.ウェア選びのポイント

さて、まずはロングライドを意識したウェア選びのポイントから。普通のサイクリングと同じでも駄目じゃないけど、より快適に走るためにいくつかのポイントをご紹介したい。

 

選ぶポイント

ⅰ。「道路上の気温」と「体感温度」

ⅱ.最低気温に合わせる

ⅲ.サッと微調整が出来る構成にする

⇒「レイヤリング」の意識をもつ

ⅳ.ライド全体を考えた最適解を

 

1-ⅰ.「道路上の気温」と「体感温度」

基本的には「天気予報の気温」をもとに計画をする訳たが、計画時にはロングライド全体での「道路上の気温」「体感気温」考えるのが肝心。

例えば、気温は標高が100m上がるごと0.6℃下がるし、風速1m/sに付き体感気温は1℃下がると言われている。単純に考えると、標高200mの麓の街(=天気予報の気温)が25℃の時、標高1,200mの山頂は19℃。そこにヒルクライムの汗冷えが加わり、じっとしていれば高所の風が、降りるにもダウンヒルの風(45㎞/hなら疑似的な風は12.5m/s)が全身を襲う。もし雨に打たれれば更に体感気温は下がり、身体の熱はどんどん奪われる。

逆に真夏の日中、交通量の多い道を走るとアスファルトからの反射熱や車の排熱で、道路上は灼熱になる。天気予報の気温は都市部ではなく風通しの良い日陰で測定されているので、炎天下に晒されている場合は自分はもっと暑い空間にいる訳だ。

 

1-ⅱ.最低気温に合わせる

ライド時間が長く、標高差が高くなるほどに、ロングライド全体を通しての気温差が激しくなる。

もちろん昼夜で気温が異なるが、日中は体がアクティブになって体温が上がりやすいし、逆に夜間は体温が下がるうえ日光や車からの排熱が減り、単純な気温よりも体感温度が低くなることが多い。

ウェアで何を持って行くか?を悩んだら、『寒い方に合わせる』という選び方が僕の鉄則。

もちろん暑さで熱中症になるのも危険なんだけど、寒さの方が全身疲労や筋力パフォーマンスの低下、内臓機能の低下など、深刻な問題を引き起こしやすい。

暑い分にはウェアを脱げばいいし、日陰で休んでもいい。ルート変更して、ヒルクライムで高所に逃げるのも手だ。しかし、寒いときは着るものが無いとどうしようもないし、走るのをやめたら余計に寒くなる。休むに休めず、バットコンディションのまま走り続けるという最悪な事態だけは避けたいのだ。

 

1-ⅲ.手軽に微調整が出来るように

ロングライドでは「ちょと暑い」とか「少し肌寒い」みたいな些細なストレスが、後半に疲労の塊となって表れる。だから適切にウェアを選ぶことが大事なわけだが、体感気温は様々な条件で常に変化し続け、ウェアの最適解も刻一刻と変わっていく。かといって、ウェア調整にいちいちバイクを降りて脱ぎ着して…というのはあまりに面倒だ。

そこで、ライド中に不快感を感じた際、サッと手軽に体温調節できるウェア構成がポイントとなる。例えば、アームカバーやネックウォーマー、グローブ、ウィンドブレーカーなどを活用した重ね着術だ。

また、バックポケットやフレームバックに入るサイズ感だと、持ち運びもライド中の出し入れもスムーズ。(サドルバックに入れると出し入れのたび降車しなくてはならず、本末転倒になるので注意。)

僕は腕や脚を露出することが殆どないので、ロンググローブと薄手のネックウォーマーを重宝している。薄いネックウォーマーはマスク代わりにもなるから、新型コロナウイルス対策として、コンビニや輪行などでもサッと口鼻を覆えて一石二鳥。

 

補足:「レイヤリング」の意識をもつ

ちょっとだけ話は逸れるんだけど、こういった「重ね着」をするときは、ただ何枚も着るんじゃなく「レイヤリング」を意識するといい。レイヤリングというのは、ウェアを「インナー」「ミドル」「アウター」に分け、それぞれに役割を与える方法。

詳しくはモンベルのサイトが分かりやすいが、「インナー=汗冷え防止」「ミドル=保温層」「アウター=雨風を防ぐ」といった具合に役割分担させる。

モンベルHPより引用

『重ね着が便利』と聞くとただ何枚も着たくなるが、温かさと快適さを確保するには、このウェアの役割を意識する必要がある。

例えば、ジャージ1枚では肌寒いときに追加するなら、ジャージに似た風を通す生地(ソフトシェル)よりも、風を通さないウィンドブレーカーなど(ハードシェル)の方が有効だ。また、ウィンドブレーカーを1枚羽織っても少し寒くて、「追加で着れる防寒着」が欲しいなら、ウィンドブレーカー(アウター)2枚重ねより、保温層を作ってくれるソフトシェル系(ミドル)を追加した方が暖かくて快適になる。

 

1-ⅳ.ライド全体を考えた最適解を

ロングライドの計画によっては、輪行があったりフェリーに乗ったり、どこか観光地に立ち寄ったりと、家を出て帰るまでサドルの上に居続けるとは限らない。複数日になれば、ネットカフェやホテルに泊まったり、キャンプをしたりすることもあるだろう。

自転車で走ることだけを考えれば、最適解はレーパン+サイクルジャージに近くなると思う。しかし、例えば輪行ならショートパンツを履いた方が機能的にも見た目的にも良いし、キャンプをするならしっかりした素材感のアウターがあると便利だ。歩きの移動ではシューズが問題になったり、レーパンのパッドが邪魔になったりもする。

詳しくは後述するけど、僕は輪行の可能性も考えてウェア構成を選ぶことも多い。ちょっとした工夫がロングライド全体の満足度を上げてくれるので、走る部分以外にも目を向けることも大切だ。

 

2.気温別のウエア例

「じゃあどんなウエアがいいの?」ということで、僕の「冬:0~15℃」「春&秋:10~20℃」「梅雨前&秋口15~25℃」「夏:25~35℃」「輪行ウエア」の例をご紹介。この気温帯は天気予報の最低気温~最高気温くらいのイメージで、0~10℃なら最低0℃/最高10℃といった具合だ。

 

2-ⅰ.0~15℃(冬)

最低気温が氷点下前後で、日中は10℃くらい、稀に15℃にもなるかな…?くらいの季節を想定。関東以南の冬(12~2月あたり)だろうか。

上段左⇒右⇒下段左⇒右、の順で

冬:0~15℃

・カステリ:防風・耳当て付きキャップ

・Buff:メリノウールライトウェイト

・モンベル:フレネイパーカ

・Roeckl:Rebelvaグローブ

・モンベル:ジオラインM.W.シャツ

・モンベル:ジオラインM.W.タイツ

・モンベル:メリノウールソックス極厚

・dhb:裏起毛レーパン(dhb商品はこちら

 

僕は自転車ウェアよりも登山ウェアの方が多いが、冬はだいたいこんな感じ。ネックウォーマーを強化したり、レインパンツを履いたりすればもう少し寒くても走れる。

恐らく特徴的なのはアウター。モンベルのフレネイパーカというジャケットで、冬山登山で用いられる『ハードシェル』というウェアだ。冬山の極寒と暴風から守るためのウェアなので、雪・雨を通さず透湿性に優れ、サイクリングの風でもバタつかない。また、ポケットには合計2~3L分くらいのストレージがあり、補給食からドリンク、脱いだグローブなどまで入る。ポケットの位置も邪魔にならない配置で使い勝手が良い。

インナーはモンベルのジオラインM.W.。保温性も汗抜けも素晴らしく、汗冷えを防ぎ適度な体温を保ってくれる。登山用インナーの中厚手に当たるもので、冬場のサイクリングならこのくらいがちょうどいいだろう。

気温がもう少し寒いとき…例えば-5~5℃帯くらいなら、シューズカバーと厚手のネックウォーマーも追加するシューズカバーはパールイズミの冬用、ネックウォーマーは適当なノーブランド品。

逆に、気温が高くなって15℃近くなら、ハードシェルを脱げば快適に走れる。もし最低気温が高めだったり、ナイトライドをしなかったりするなら、インナータイツを脱いで出発することもある。

(蛇足だが、より寒い環境である冬の北海道も走っている。東北や北海道で真冬のロングライドをするなら参考になる点もあるかもしれない。ー20℃~0℃の雪中装備はこちらへ

 

2-ⅱ.10~20℃(春&秋)

お次は最低気温が10℃を越えるようになってきてからの季節。最低気温が10℃を割るかどうかが僕なりの一つの目安で、10℃を割るなら先ほどの冬用ウェアで走るし、それ以上なら構成をちょっと変える。

 

春秋:10~20℃

・カステリ:防風耳付きキャップ

・Buff:メリノウールライトウェイト

・カペルミュール:半袖ジャージ

・Roeckl:Rebelvaグローブ

・モンベル:トレントフライヤージャケット

・モンベル:ジオラインL.W.シャツ

・不明:中厚手ロングソックス

・dhb:薄手の裏起毛レーパン(dhb商品はこちら

 

基本は上半身がジオラインL.W.とサイクルジャージ、下半身が毛足の短い裏起毛ジャージの組み合わせ。

インナーは先ほどのジオラインM.W.(中厚手)から、ジオラインL.W.(薄手)に変更している。M.W.とL.W.は温かさに結構差があって、僕なりの使い分けラインが10℃という訳だ。気温一桁でL.W.は少し寒いし、二桁でM.W.は暑い。

また、ジオラインを愛用している理由の1つに「臭くなりにくい」というのがある。ロングライド中に自分の汗でウエアが臭くなると不快なので、長時間使用しても臭くならないウエアが欠かせない。

モンベルのトレントフライヤージャケットは軽量かつ高性能なレインウェアで、防寒着も兼ねている。突然の雨も寒いダウンヒルもこれ一枚。生地が薄く、わきの下に開閉可能なベンチレーションがあるので、蒸れや体温調節がしやすい点もお気に入り。

暑さと寒さはこのレインウェアの他、グローブとネックウォーマーで微調整。夜は画像のものを全て着て、日中はサイクリング系ジャージのみを着るイメージだ。上の画像は9月の福島の山間で、ちょうどこの気温帯。オーバーナイト~日の入りまで快適に走行出来た。(記事はこちら「友人と行く!福島ヒルクライム巡り」)

 

2-ⅲ.15~25℃(梅雨前&秋口)

もう少し気温が上がり梅雨が近くなってきたあたりでは、全体的にもう少し涼しい構成に。天気のいい25℃はそれなりに暑いし、夜間の15℃は結構寒い。

 

春秋:15~25℃

・おたふく手袋:ボディータフネスキャップ

・Buff:メリノウールライトウェイト

・カペルミュール:半袖ジャージ

・モンベル:指切りグローブ(これはあまりお勧めではない)

・モンベル:トレールアクショングローブ

・アディダス:薄手夏用ロングタイツ

・モンベル:トレントフライヤージャケット

・モンベル:ジオラインL.W.シャツ

・dhb:夏用レーパン(dhb商品はこちら

 

上半身、下半身ともに薄手のロングインナー+ハーフサイクルジャージの組み合わせインナー剝き出しの使用はウェアにあまり良くはないが、この部分から適度に風が入って汗抜けも良く、山間部で冷たい風が直接身体に当たるのを防いでくれて重宝している。

犬が写っててすみません。。

20℃を越えると半袖とハーフパンツという方も多いとは思うが、ロングライドとなると日焼けの疲労や冷たい風による疲労と筋肉の硬直があるので、僕は極力素肌は出さないスタイルをとる。逆に、天気のいい昼間にハイペースで走るだけなら、僕も半袖とハーフパンツのみで走るだろう。

先日(6月上旬)の宮城400㎞ライド(ツーリング記はこちら)でもこれと同じ構成で走行。気温は14~24℃でバッチリだった。

 

2-ⅳ.25~35℃(夏)

真夏になると最低気温すら25℃近く、最高気温は35℃を越える。正直このレベルの気温になると何を着ても暑いし、サイクリングを楽しむどころではなくなってもくるので、東北や北海道、標高1,000m以上の避暑地でのライドをお勧めする。

 

夏:25~35℃

・おたふく手袋:ボディータフネスキャップ

・Buff:メリノウールライトウェイト

・カペルミュール:半袖ジャージ

・モンベル:指切りグローブ(これはあまりお勧めではない)

・モンベル:トレントフライヤージャケット

・おたふく手袋:3Dレイヤーノースリーブ

・dhb:夏用レーパン(dhb商品はこちら

 

基本は半袖ジャージにレーパン。頭から水を掛けたり、キャップを冷水に浸したりしながら暑さをしのぐ。

インナーはおたふく手袋の3Dレイヤーが最近のマイブームで、汗をよく逃がすし、ジャージ1枚よりもダウンヒルでの内臓の冷えを防いでくれる。安価ながらに高性能なのが特徴。

雨やダウンヒル用にレインジャケットも持つが、使用場面は少ない。僕は夏場でも寒さで震えた経験があるのと、輪行の際にも使えるから持ち歩いているものの、どちらかといえば御守り的な要素が強い。もし真夏ではなく梅雨明け前や台風の季節など、雨の心配があるときは気温が高くともレインジャケットは必須だ。

とはいえ繰り返しになるが、最高気温が35℃越えでロングライドはかなりきついし、40℃を越えると地獄でしかない。外気温が体温を越えると、運動での熱を逃がせなくなって熱中症のリスクが非常に高まる。特別な理由のない限り、夜~早朝ライドや避暑地メインでのサイクリングに切り替えるのがおススメだ。

 

※補足:輪行&観光グッズ

ポイントでも触れた通り、走るだけがロングライドとは限らない。家を出てから帰るまで、輪行を利用したりちょっと観光地に寄ったりと、バイクを降りて公共の場を移動することもそれなりにあるだろう。

そんな時、サイクルジャージやレーパンそのままより、ちょっとした上着があると悪目立ちしないし機能的にも便利だ。ホテルやネットカフェに泊まるときも同様。。

 

輪行&観光グッズ

・モンベル:ウィンドブラストパンツ

ー(もしくは薄手のハーフパンツ)

・モンベル:トレントフライヤージャケット

・モンベル:ジオラインL.W.

・SPDシューズ

汗拭きシート

・防水の財布

・サコッシュ

・マスク

 

ウィンドブラストパンツは超小型軽量の長ズボン(上の画像右下)。スマホくらいのサイズ感なのでバックの奥に入れておき、輪行の際などにレーパンの上から履く。ツーリング色が強いロングライドやポケットが欲しいときは、代わりに薄手のハーフパンツを持って行くこともある。

上着はお馴染みのレインウェア(モンベル:トレントフライヤー)をいつも着ているけど、長期ライドの時は替えのインナーにジオラインL.W.を持って行き着換え、汗拭きシートも数枚持って行く。

畳むとこのサイズ。左から財布、汗拭きシート、上がサコッシュ、トレントフライヤー、ウィンドブラストパンツ。小型のフレームバックにも十分収納できる。

シューズは、SPD-SLではなくSPDシューズ。僕は写真を撮ったりグラベルに突っ込んだり輪行したり…とオンロードメインだけどそれなりに歩きたいのでこちらを使っている。

あとはチケット等を入れる財布や、サブバックになるサコッシュ、今のご時世なのでマスクも忘れずに。

 

3.便利グッズとQ&A

ここまで挙げたのが僕の基本のウェアだが、この他のウェア関連の便利グッズのご紹介と、初心者にありがち?な疑問に対するQ&Aを。

3-ⅰ.便利グッズ

まずは便利グッズのご紹介から。ここまでの例でご紹介しきれなかったウェア関連のアイテムを簡単に挙げていきたい。ご紹介するのは調光サングラス、反射ベスト/バンド、日焼け止め&股ズレ防止クリーム、膝サポーター。

 

①調光サングラス

サングラス自体はマストアイテムとは言えないが、虫や車からの飛び石が結構あるので、目の保養のためにも常にアイウェアを付けた方がいいと僕は思う。

ロードバイク用のサングラスは沢山あるけれど、ロングライドに使うなら僕がおススメなのは調光モデルのサングラス。調光というのは、周囲の紫外線量に応じて自動で暗さが変化する機能のこと。だからナイトライドからデイライドまで、24時間かけっぱなしで使える。詳しくはこちらの記事に書いているので、興味のある方は是非。

 

②反射ベスト / 反射バンド

ロングライドではナイトライドを含むことも多々あるだろうし、そうでなくとも事故は怖いものだ。ドライバーの思考に「自転車がいるかも」という頭がない道は、日中だろうと危険だ。

夜間はもちろん、日中でも蛍光色の反射ベストは視認性を高めてくれる。僕は殆どブルべを走ることはないけど、反射ベストはたいてい着ている。使っている反射ベストのレビューはこちら

反射ベストはちょっと…という方は、100均にある反射裾バンド(サコッシュの上に載ってる奴)がおススメ。日中の見た目では全然目立たないし邪魔にならないけど、動きのある足首に巻くことで夜間の視認性はかなりアップする。ロングライドを楽しむために、安全性の確保も怠らずに。

 

③日焼け止め&股ズレ防止

日焼けはかなり体力を消耗してしまうし、痛みで上着を着るのすら辛くなったりもする。ロングライドでは汗で流れることも多いから、塗り直せるように持ち運べる小型タイプがおススメ。

また、汗をかく時期は股ズレを起こすことも多い。汗っかきな僕は200㎞以上になると股ズレを必ずと言っていいほど起こしてしまうので、クリームを使って予防している。最近使っているのはProtectJ1で、200㎞おきくらいに塗り直しが必要だけど効果はしっかりしている印象。

 

④膝サポーター

ロングライドで膝の痛みを感じない方には無縁な話だが、もし長距離を乗ると後半に膝が痛むという方は、サポーターを試してみても良いかもしれない。サポーターは根本的解決ではないけれど、走行中の痛みを軽減したり発症を遅らせたりしてくれる詳しくはこちらの記事に書いていて、僕が使っているのはこれ(↓)。テーピングを巻いておくのも効果ありで、出発前に対策しておくのもおススメだ。

 

3-ⅱ.よくあるQ&A

最後に、僕が以前疑問に思っていたことやネットでよく見る疑問に関して、Q&Aを2つご紹介。かなり初心者の方向けではあるけど僕なりの考えを書いておきたい。

 

Q.ウェアを揃える優先順位は?

初心者の方は恐らく「まだ専用のウェアを持っていないし、少しずつ揃えていきたい」「いろいろな季節で使えるものがいい」という方が多いのはないだろうか。そこで問題になるのがウェア購入の優先順位だ。

ロングライド的な観点から、重要でかつ汎用的に使えるウェアを選ぶなら

1.長袖インナー

2.半袖サイクルジャージ上下

3.レインウェア

の順に3つだろうか。長袖インナーと半袖ジャージを組み合わせれば春~秋までの3シーズンは走れるし、レインウェアを組み合わせれば雨天ともう少し寒い時期も走れる。冬場を除けば、この3つである程度は事足りる(実際に僕のウエア例もこの3つが基本)。

最もケチるべきでないのはインナーで、僕のおススメはジオライン、コスパで選ぶならおたふく手袋。

 

Q.ネットの激安系はアリ?

ネットで「サイクルジャージ」等と検索すると、かなり安価なウェアもたくさんヒットする。当然それらにも良し悪しがあるから一概には言えないんだけど、あえて言うなら「買わない方がいい」。特に、先ほど挙げた3つについては、名の通ったブランドから選ぶことを強くお勧めする。

というのも、大抵スポーツ用を謳うウェアは「速乾」とか「高耐久」とかアピールしているが、数値的な基準が示されておらず定義がめちゃくちゃだ。実際に僕もそういったウェアをいくつか購入したことがあるけど、使い勝手が悪いわすぐ壊れるわで、良いことがなにもなかった。ライド中に壊れて走れなくなり捨てたこともある。

今のところ僕が使ったことのある中で、安くて使えると思うのは「おたふく手袋」のインナー類。性能の絶対値ではやや劣る印象だが、十分使える範囲内だ。

ユニクロも最近はスポーツ系ウェアに力を入れているけど、結局は「スポーツでも使える普段着」で「スポーツ用ウェア」ではないと僕は思う。通学・観光ライド・キャンプツーリング・自転車旅に使うならむしろ好都合でおススメだが、走ることが主目的のロングライドを考えるなら微妙。また、インナーはユニクロのエアリズムより先ほどのおたふく手袋の方が良いので、ショートパンツや上着のみの利用がおススメだ。

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以上、僕なりのロングライドのウェアについて書いてみた。ロングライドのスタイルは千差万別であり、正解は自分で決めるものなので、あくまで僕個人の一例として捉えて頂ければと思う。

疲れない走り方のコツや計画・補給等、他の観点からの「ロングライドのコツ」については、この記事でまとめているので併せてどうぞ。

この記事が、皆様のロングライドがより楽しくなる助けになれば幸いだ。

おわり

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