何かと時間が作れず、思うようなライドが出来なかったここ最近。やっとひと段落着いたので、冬季北海道ライドの予行演習を兼ねて、宮城をあちこち走ってみた。
<目次>
0.準備
1.銀山温泉を目指し山形へ
2.泉ヶ岳ヒルクライム
3.グラベルライド
0.準備
このライドの当初の計画は、冬の銀山温泉を目指すもの。銀山温泉といえば雪景色で有名な温泉街で、一度自転車でそこに行ってみたいと思っていたのだ。
「自転車で銀山温泉に行く」と考えたとき、1番の課題は仙台⇔山形間の峠をどう越えるかで、どの峠も交通量が多く走りにくい。夏なら二口林道の様な楽しい道もあるんだけど…それらは冬季閉鎖されるので通行不可。基本どこも走りにくいので、今回はなんとなくR48を選択。
仙台=東北=雪というイメージがあるかもしれないが、実は太平洋側の積雪量は少ない。特に仙台は東北の中でも南側なので、平野部まで積もることは滅多いないのだ。その反面、山形は日本海側に位置し、積雪量が凄く多い。
僕の住む仙台側はドライな路面なので、初めからスパイクタイヤという選択肢はない。途中変更も面倒なので、今回はブロックタイヤで行けるところまで行く作戦でGO。
バイクは、ドロハンMTBに冬季北海道ライド用の装備をフル積載。
これぞバイクパッキング!!という感じで凄くカッコいいんだけど、重量約25㎏と激重なので登りがキツイのが難点。軽いグラベルロードが欲しい…(笑)
1.銀山温泉を目指し山形へ
出発は07:45。
早起きしたのに「寒いなぁ〜向かい風強いなぁ〜やだなぁ〜」とお布団峠を越えられずにいたら遅くなってしまった。笑
家から仙台市街を抜け、R48に到着。市街地近くが自動車専用道路になっている影響で、交通量が多く流れが早い。せっかくMTBタイヤとサスペンションがあるので、はじめは無理せず歩道メインに走った。
R48はそんなに斜度のきつい箇所は無く、ダラダラと緩い上りが続く。じわじわと標高を上げていくと、次第に晴れ渡っていたはずの空は灰色になり、雪がちらつき始めた。
と、ここで後輪に違和感が。
停車し確認すると、見事なまでにパンクしている…。ぶっといネジが綺麗に刺さっていて、なんかもう逆に気持ちがいい。笑
僕のMTBは時代遅れなクリンチャーなので、予備のチューブに交換する。しかし、寒さでゴムが硬く作業が難航…。さらに携帯ポンプもロード用の小型なものなので、ポンピングがめちゃくちゃ大変だった。結局たかがパンク修理に15分近くかけるという情けないロスになってしまった。
雪道では殆どパンクしないから危機感を持っていなかったけど、来月の冬季北海道ライドでパンクしたら最悪だな…と怖くなった。これがフラグにならない事を祈る。笑
R48を進み、作並温泉を通過する。この辺りから急に気温が下がりだし、路面に薄っすらと雪が乗り始めた。奥の山々は白くなっているので、やはり冬が来たなと実感。
ここのところ、仙台市街は暖かい日が続いていたし雪は全く降らなかったので、今が冬であるということをやっと認識できた。
作並温泉を通過し、山形へ奥羽山脈を越えるヒルクライムが始まる。作並温泉の時点で覚悟はしていたが、いよいよ本格的な雪景色になってきた。
ロード乗りの方には理解されないかも知れないが、僕は雪道に凄くテンションが上がる!笑
やっぱり僕は雪景色が好きだなぁと思った。木々とのコントラストも綺麗だし、モノクロの世界にバイクが映えるのもカッコいい。今年初の雪景色を堪能した。
…んだけど、今は年末の行楽シーズン。しかも土曜日となれば、おのずと交通量は多くなる。雪で路肩が狭くなっているのに加え、ひっきりなしに走る車と不慣れなドライバー…。とても安心して雪道を楽しめる状況ではなかった。
スパイクタイヤなら少なくとも自分の走行に関しては自信を持てるんだけど、生憎今回はノーマルのブロックタイヤ。帰路は夕方になるので、ほぼ間違いなく凍結してまともに走れないだろう。それに加えてこの交通量。残念だけど、大人しく山形との県境で引き返すことにした。
少しわき道に入るとズボっとタイヤが埋まるほどの積雪。このくらいの積雪だと、2インチ強のMTBのタイヤ幅じゃスパイクだろうが何だろうが走行は困難だ。ファットなら走れるんだろうか?
適当な路肩や支線の林道で「雪道ひゃっほう!!」と思いっきり楽しんだのちに、さっさとダウンヒルした。
2.泉ヶ岳ヒルクライム
引き返したはいいものの、このまま家に帰るのはつまらないので泉ヶ岳のヒルクライムをすることにした。R48から泉ヶ岳への道も、林道や交通量の少ない道を適当につないでいく。
脇道のグラベルへもGO。ドロハンMTBだからこそ、こういう道が楽しくてたまらない…!
宮城側に降りてくるとさっきまでの雪はどこへやら、時折青空も広がって視界も良好。↑の写真左奥に見えるのが泉ヶ岳(たぶん)。
登り口に着いたらヒルクラ開始。
泉ヶ岳は獲得標高が約600m、平均登坂斜度6.4%と緩いヒルクライムだ。しかしバイクが約25㎏と激重なので、登りがとにかく辛い(笑)
登りはじめはドライだったけど、高度を上げていくにつれてウェット&雪に。数百m標高が違うだけで気候が変わるんだなぁと実感。
課題だったギア比に関しては、Wolftoothのタンパンで46Tの特大スプロケを導入したお陰で楽をすることが出来た。それでも、全然進まないのが地味に悔しくなってくる。
現状は受け入れるしかないので無心で登る。より厳しい冬季北海道ライドではもっと進まないはずなのだ、このペースに慣れるのも大事な準備…。
泉ヶ岳スキー場を越えると凍った路面が多くなり、MTBで来た甲斐があったと思う。このくらいの路面なら、注意して走れは普通のブロックタイヤでOK。温度計がないので正確な気温は分からないが、体感では0℃+αだろうか?喉を通る空気が少しピリッとしてきた。
タイヤで氷を踏みしめる度に鳴る「シャリ、シャリ」という音が心地よい。やっぱりMTBライドはこうでなくっちゃ。
自転車で行ける頂上は泉高原スキー場。今年は雪が少ない影響だろうか、12月半ばでもまだオープンしていないみたいだった。おかげでここまで快適ヒルクライムが出来た訳だけど、年々雪が少なくなっていく気候変化は悲しくなる。
3. グラベルライド
泉ヶ岳を後にしたら、先日発見したサイクリングロード『仙台・亘理自転車道』と、付近のグラベルを走って帰ることに。
新開通した部分(↑)は非常に走りやすいので、ぜひこちらの記事もチェックしてみてください⇒宮城県仙台に開通したサイクリングロード『仙台亘理自転車道』とその周辺情報
泉区の市街地あたりからまた交通量が増え、走りにくくなったのでサイクリングロードに避難。このサイクリングロードをずっと走れば海岸に出て、そこからフラットダートに接続できる。
真っ平で走りやすい道はロードバイクなら最高だけど、このドロハンMTBだとちょっと退屈…。
DHバーをつけている効果がこういう道で顕著に出てくる。走行抵抗の大きい太いタイヤだからこそ、空気抵抗を減らして楽に速く退屈な区間を抜けてしまう作戦だ。
ポケットに入れておいたアーレンキーで、DHバーの位置も微調整。冬季北海道ライドへの準備をこういうちょっとしたところで進めていく。
サクッと走ってグラベルに到着!
いやぁ、やっぱりMTBには未舗装路が似合う。そして走っていて楽しい!!
この辺りは砂浜が近いので、場所によって細かい砂が堆積してハンドルを取られ、偶に大きな石や倒木がある。そのあたりを上手くいなしながらバイクをコントロールして走る感覚…それが楽しい。
少し中の方に入っていくと、まるで海外のインスタで見るようなグラベルが…!!
もう楽しさMAX、僕的にはこのライドのハイライトかも知れない。(笑)
遠くの夕焼けがいい雰囲気を醸し出していて、このままどこまでも走り続けてしまいそうだ。もっとも、このグラベルも数Kmで終わってしまうのだけれど…。早く海外に走りにいきたい僕である。
雲っていたから期待してなかったけど、夕焼けが凄く綺麗だった。燃える空を眺めながら、今日のライドは終了。
16:30過ぎに帰宅し、距離約150㎞、獲得標高1,500m。次はいよいよ、来月の冬季北海道ライド。今から楽しみになってきた!
おわり