東北屈指のヒルクライムスポット:蔵王エコーライン。仙台からアクセスも悪くないのに、実は今まで行ったことがなかった。
冬季閉鎖から開通されてほとぼりも冷めた頃なので、天気のよさそうな日を狙ってヒルクライムしてきた。快晴のエコーラインやいかに…。
<目次> 1.仙台からエコーラインへ 2.樹林帯の木漏れ日を抜ける 3.エコーラインの最高点へ! 4.山形側も堪能! 5.最高のダウンヒル
1.仙台からエコーラインへ
まずは仙台から蔵王エコーラインの入口へと向かう。エコーラインは仙台から南に約40㎞走ったあたり、ずっとド平坦の国道4号なので地形的には走りやすい。しかし国道4号線は交通量があり大型車も多いため、快適さを求めて深夜に出発した。
出発は02:40.
バイクはいつものルーベに、バイクパッキングでU.L.系キャンプ装備を一式積載。さらにタイヤはテストを兼ねてシクロクロス用ブロックタイヤと、ヒルクライムにはふさわしくない構成(笑)。エコーラインの後は林道巡りをする予定なので、この構成にしてある。
エコーラインまでの道は単調で、寝ぼけた体を目覚めさせるようにのんびりと。市街地を抜けると気温が10度近くまでさがったので、体を温めることに専念した。
04:15頃エコーラインの入口近くに差し掛かる。やっと体がほぐれてきたころ、東の空が赤く染まりだした。
この時期は日の出が本当に早い。僕としては、日の出を見ながらヒルクライムしたかったので、もう少し太陽にはのんびりしていて欲しいのだが。。
05:00前に蔵王エコーラインの入口に到着。
ここまでは緩い登りが続いたが、もう少し進むと勾配がきつくなり、、ヒルクライムらしさが出てくる。
2.樹林帯の木漏れ日を抜ける
最後のセブンイレブンで補給を買い、いよいよヒルクライムスタート!
大きな鳥居をを境に、急に勾配がきつくなる。
鳥居がだいたい標高400m。ここから標高800mくらいまでの区間が一番勾配が急で、平均9%ちょっと。
パッキングがフル装備なせいでバイクが重く、序盤からインナーローを駆使してのんびり登る。
まだ傾いている日が照らす、広葉樹の新緑に包まれる。早くも心拍は上がるが、心地よさのお陰か辛さは全く感じない。
平均が9%越えといっても最大斜度はそんなでもないので、一定ペースで踏んでいれば勝手に標高が上がってくれる。
いやあ、ほんとに緑がきれいだ。
平日の朝であるせいか、ほとんど車もない。抜かれたのは1台だけ。鳥のさえずりがよく聞こえる。
そして突き抜ける空の青に、快晴の予感がした。
3.エコーライン頂上へ!
標高800mからは勾配7.5%ほどと優しめの道に。徐々に木々の背が低くなっていくのを感じながら、九十九折りをいくつも越えていく。
この道のぐねぐね感は、峠マニアにはたまらないんじゃなかろうか。笑
この、ふと見下ろしたときに自分が登ってきた道が見えるやつ、凄くいい…!!
自転車に乗っていると地面に立つより目線が高くなるから、写真よりももっと九十九折りがよく見える。
そして標高1,200mを越えてくると、いよいよ森林限界を突破する。僕はこの瞬間が大好きだ!
右斜め前方には、蔵王の山々が現れた。やっとここまで来た、気持ちよすぎてニヤニヤしちゃう。(笑)
蔵王エコーラインの最高点は1,600mちょっとなので、あと400mくらい。ラストスパートを楽しんで登る。
雲一つない、このスカっと晴れ渡った空…もう最高だ!!
ブラインドカーブの手前を走ると、なんだかこのまま空に発射していけそうな気分になる(笑)この解放感は快晴の日にしか味わえないものだ。
まだ雪は一応残っていて、ところどころに雪壁らしきものもあった。
時間に余裕もあったので、自撮りもいろいろ試してみたり。今までほとんど経験がないので凄く難しい…。それに、カメラをセット→いったん離れる→走る→確認→再度セット…と手順が多いので、写真を撮るのに比べてかなりの時間を要する。
そんなこんなでいよいよ大詰め。
いかにも蔵王というような景色になってきた。これらは大昔流れ出た溶岩が作った地形らしい。活火山の異様な雰囲気を感じながら、エコーラインの頂上をめざす。
噴火警戒レベルが上がってエコーラインが封鎖になることもあるので、問題なく来られたのはよかった。
そして到着!時刻は07:00なので、大体2時間くらいかかった計算。
道路は「蔵王ハイライン」なるものがさらに上に続いているが、それは残念ながら自動車専用道。自転車で来られるのはここまでとなっている。
標高約1,600m、いい天気のお陰で清々しい気分だ!
4.山形側も堪能!
蔵王で有名なお釜に行ってもよかったんだけど、折角こんなにも気持ちががいいので山形側も軽くヒルクライムすることにした。まずは絶景を眺めながらのダウンヒル!
あんまり降りすぎると戻るのが大変なので、1,400mいかない程度まで。それでも宮城側とは違う景色で新鮮味があり楽しかった。
ダウンヒルの景色的な意味での気持ちよさは、宮城側より山形側の方が上かも知れない。宮城から登った方はぜひ反対側にも。
遠くの山々はなんて山なんだろう?蔵王に比べて、山頂付近に雪がたくさん残っているように見える。
時間をもっと取れたら、このまま山形に抜けてあっちの方にも登ってみたいなあ。
07:30ごろからちらほら車も多くなり、そろそろ潮時に…。宮城側に戻りダウンヒルへと移った。
5.最高のダウンヒル
山形側も堪能したので、元来た道を戻っていく。この先は蔵王のふもとの林道・グラベルをあちこちめぐる予定なので、降りるのは900mくらいまで。
シクロ用タイヤながらも、ブロックの変な感じも予想よりずっと少なく、しなやかなので安心して下れた。パナレーサーのCG-CX、安いし割といいかも知れない。
付近の山より蔵王エコーラインは圧倒的に高いので、やはり晴れているよ眺めがいい。日の出から時間がたっても、遠く海の方まではっきり見えた。
無事樹林帯まで戻り、ここからは林道探検へ!
これはグラベルロード(正確にはCXタイヤを履いただけのロードバイク)ならではの楽しみ…。林道探検編は次記事にてご紹介する予定です。よろしければどうぞ!
つづく