ロングライドの定義は人それぞれあると思うけど、例えばそれが200kmや300kmなら、出発前にチェーンオイルを差しておけば、帰ってくるまでは大丈夫だろう。
しかしそれが、600kmや1,000km、はたまた2,000kmともなると、走行中の清掃や給油や不可欠になる。この記事ではその「ロングライド中のチェーン管理」について紹介したい。
〈目次〉 1. チェーンオイルの持ち運び 2. チェーンの清掃 3. 途中交換 ①自転車屋利用 ②Amazonのコンビニ受け取り 4. チェーンオイルの種類
1. チェーンオイルの持ち運び
まずはチェーンオイルの持ち運び方。もちろんいつも使っているオイルのボトルをそのまま持っていっても良いんだけど、まるまる1本必要なライドはまずないはず。(必要なのは日本一周旅人くらいだろうか?)それではあまりに無駄である。
必要な量だけを持ち歩くのにオススメなのは、こういう⇩弁当の醤油用のミニボトル。100円均とかスーパーにも売っているこいつが、サイズや密閉性的になかなかgood。
今まで2年以上この方法を使ってきて漏れたことは無いけど、途中漏れるのが怖い時はラップで包むか小さいジップロックに入れておけばOK。
使うオイルの種類にもよるとともうけど、大抵のライドは1本用意して、ツール缶などに入れておけば十分な量を持ち運べるはず。僕の場合は1,000kmまでは1本、それ以上は2本持って行っている。北海道一周の2,400kmでは3本持って行った。
この弁当のミニボトルだが、難点は「微量のオイルは差しにくい」こと。通常のチェーンオイルは一滴ずつ垂らすことができるけど、これはそれがほぼ不可能。かけ過ぎたチェーンオイルは余計な汚れを招くので、ここはちょっと残念だ。
そのため、例えばチェーンオイルを差すのをコンビニ休憩のタイミングにしておき、お手拭きを貰ったり(お金があればタオルを買ったり?)して、余分なオイルを拭き取るようにしている。
オイルもそんなに高いものでもないので、「ちょっとずつかけよう」と神経質にならずに、盛大にかけてちゃんと拭き取るのが楽だし速いと思う。
2. チェーンの清掃
チェーンのオイル切れの問題を解決出来ても、ただ注油するだけではチェーンは汚れを拾うばかりだ。だから、定期的に清掃もしてやる必要がある。
いつものケミカルやチェーン清掃用具を持ち歩ければ理想的だけど、流石にそれは無理。そこで僕がよくやっていたのは、銭湯のタオル+新しいチェーンオイルで給油しつつ清掃する方法。(銭湯に行けることが前提だけど)銭湯にはフェイスタオルが売っているので、普通にお風呂で使った後、チェーンをはじめバイク全体も綺麗にしてしまう。バイクの泥汚れはタオルに残る水気で綺麗にして、そのあとにチェーンという流れ。
チェーンの汚れは水タオルで服だけじゃなかなか落ちないので、もういっそ新品のオイルで汚れを浮かせて、汚れごとオイルを拭きとる。ちょっとオイルが勿体ない気もするけど、割とちゃんと綺麗に出来るし給油の手間も省けるので一石二鳥ということにする。
汚れたタオルはそのまま捨てればOKなので後処理も楽。ライド中に持ち運ぶものを最小限に抑えることが出来るのがこの方法だ。銭湯に行けないときには、ボディーシートでも代用できる。ちょっと作業性は落ちるけど、数枚を重ねればOK。全人を拭けば数枚のごみは出るはずなので、それをそのままチェーン清掃に使う感じだ。
3. 途中交換
ここまではメンテナンスについて書いてきたが、そもそも交換してしまった方がいいこともある。11速チェーンの寿命は4,000㎞前後だから、ライドのタイミングによってはライド中に寿命を迎えしまうことも多い。メンテナンス状態の悪いロングライドともなれば、なおさら摩耗も早くなる。
寧ろ途中で新品に交換してしまえば、その日のメンテナンス作業は必要なくなるし超快適な足回りが手に入る。(チェーンカッターを持ち歩いていることが前提。こんな携帯工具があるといい⇩)
⇧ミッシングリンクがあると作業性UP
①自転車屋利用
もっともベタ?というか楽なのがこの方法。しかし田舎にはスポーツバイクを扱う店はすくないし、待たされることや嫌な顔をされることも多い。自分が交換したいタイミングと店の立地が合わなかったりで正直面倒くさいので、僕は次のAmazonのコンビニ配送を使うことが多い。
②Amazonのコンビニ受け取り
何気に、というかかなり便利なのがこのAmazonコンビニ受け取り。地方によっては注文から配達まで時間がかかることがあるので要注意だが、コンビニ到着から受け取りまでは一週間の猶予があるので、余裕をもって注文し送っておけばOK。(僕はしたことがないし余談だが、最悪受け取れなくてもキャンセルになるだけだ。キャンセルを見越しての注文は良くないと思うし、キャンセルが多いとペナルティだってあるが、トラブルがあっても大丈夫という安心感にはなる。)
ツーリング計画を参考にあらかじめ頃合いの場所に送っておくと、送料無料のdropバックになる。スポーツバイク店は少なくても、コンビニなら日本全国にいくらでもある。しかも24時間受け取り可能。チェーンに限らず、途中で消耗することが予想されるチューブやCO2ボンベ等も、送っておくと便利だったり。少しでも荷物を削りたいライドには最高だ。
4. チェーンオイルの種類
最後に、使うチェーンオイルについて。ドライ系よりもウェット系の方が持ちが良い傾向にあるので、僕はウェット系を使っている。また、スプレータイプは持ち運びに困るし残量が明確に分からないので向いていない。
チェーンもレース界隈の情報を覗くと奥が深いようで、恒常的に数ワットの軽減効果も期待できるらしい。しかし僕にはお金がないし、上記の通り汚れを落とすためにもオイルを使ったりするので、今は⇩のAZの安い奴に落ち着いている。自信をもってお勧めするものじゃないけど、僕はまあ価格を考えれば十分なんじゃないかと思って使っているので、一応ご紹介。
ロングライドにおいて、軽視されがち(?)な「チェーンの管理」。しかしチェーンの駆動抵抗はクランクを回す限り必ず発生するし、チェーンの状態が悪いと走りにも影響してしまう。この記事が快適なロングライドライフの手助けになれば幸いです。
おわり