装備レビュー

【レビュー】R250の反射ベストをロングライドやブルべに使ってみた

サイクリングの安全確保に有効な反射ベスト。

ブルべで反射ベストの着用が義務付けられているのは有名な話だし、通常のロングライドでも必須装備とも言えると僕は思っている。しかし、サイクリング専用品の反射ベストとなると、選択肢が著しく少ないのが現状…。

その中で、手に入りやすい価格のサイクリング用反射ベストがR250の『サイクル反射ベスト』。今回は、このR250の反射ベストをレビューしていきたい。

<目次>
1.各部紹介
2.使用環境
3.良いところ
4.悪いところ
5.まとめ

1.各部紹介

まずは各部の紹介から。購入したのは2019年2月なので、今から約1年前。R250からはポケット付きのモデル(下のリンク左側)も発売されているけど、僕が使っているのはポケット無しのやつ(下のリンク右側)

全体像はこんな感じ。前側の反材は胸元に小さく入る(少しヨレている感じがするのは、購入から1年以上経っているから)

ベースの生地は軽量なメッシュで、汗や雨の乾きも良い。生地は適度にしっかりしていて、多少伸びるかな…というくらいだ。体育の授業とかで着るカラービブスみたいな感じ(これで伝わるだろうか…笑)

裏からはこう。

写真では分かりづらいけど、丈は結構短い。一般的な反射ベストはもっと丈が長いが、R250のものは丈が大幅にカットされている。

裏側は太めの反射ラインが1本。これが脇腹まで続いている。

サイズはフリーになっていて、両サイドのベルクロで調節できるようになっている。写真は表側から撮ったもの。

前側もベルクロのテープを使って閉じる仕組み。これは裏から撮った写真で、写真手前側がギザギザの方。

ギザギザ側が内側を向くとウエアを傷つけてしまうからダメなんだけど、そこは流石サイクリング用。このR250のサイクルベストはギザギザが外側を向くのでウエアを傷つけにくい。

襟元のゴムで反射ベストをまとめられるようになっていて、こんな感じに縛れる。まとめたときのサイズ感はこのくらい。横に置いているのは3色ボールペンとVolt400。

着てみるとこんな感じ。僕は身長177㎝、体重68㎏。横のベルクロはピッタリ絞っている状態。厚着をしている時はもっと広げた状態で着ている。

スッキリしたカッティング・デザインなので、見た目にも良いんじゃないだろうか?

 

2.使用環境

冒頭で触れた通り、購入は約1年前。福島のヒルクライム巡りや、冬季北海道ライド200㎞ブルべなど、いろいろな環境で使ってきた。

35℃を越える真夏から、マイナス20℃になる冬の北海道まで。気温や使用環境の厳しさではかなり酷使している方だと思う。

走行距離に関してはもう少し使い倒してみたいけど、一般的なサイクリスト感覚から言えば十分かなとは思う。

 

3.良いところ

さて、上記環境で使用してきて感じた良いところを。と言っても1.各部紹介で挙げた特徴が多数を占めてしまっている。それだけよく考え抜いて作られていて、実際に使っても良いと感じるという事だと理解していただきたい。

⑴バックポケットへのアクセス

まずはこれ。反射ベストの「サイクルジャージのバックポケットにアクセスしにくい」という欠点を克服出来ている。些細なことに思われるかもしれないけど、これがライド中のちょっとしたストレスとなって積み重なるので、かなり重要なポイントだ。

バックポケットにかからないちょうど良いラインでカッティングがされているので、ライディング中の使い勝手が非常に良い。

R250の反射ベストを使う前は、僕は工事現場で見るような?こういうやつを使っていた。これでも紐を短く調節すればバックポケットにはかからないものの、後ろの部分がポケットから取り出す荷物に引っかかることが多々あった。これでも駄目じゃないんだけど、R250の反射ベストの方が良い。

 

⑵サイズ調整機能が便利

フリーサイズで調節が効くので、薄着の夏~厚着の真冬まで使いまわすことが出来る。特に冬の北海道では大きめサイズの登山用のハードシェルを着ていて、その上からでも使えたのが良かった。

もちろん、薄着の夏場にサイズを絞れるのも良い。ぶかぶかじゃ走りにくいし、自分の体形とウエア構成に柔軟に対応できるのがGood。*しかし、ちょっと気になるのがサイズ調整用のベルクロで、大柄な方は注意が必要かもしれない。詳しくは次章の「4.悪いところ」で。

また、ジャケットの胸ポケットや脇腹のポケットへのアクセスも良かった。無駄な部分をカットしているデザインなので、ライド中のストレスが非常に少ない。

 

⑶蒸れない

メッシュ生地なので、夏場でも蒸れないのも良い。ウエアの発汗を阻害している感じもないし、着ているからと言って暑くなることもない。

以前使っていた反射ベストは汗や雨を吸って重くなっちゃったりもしたけど、R250の反射ベストは問題なし。様々な天候に対応する必要があるロングライドでは、これも結構大事なポイントだ。

 

⑷収納でまとめられる

輪行ライドや何日かに渡る長期ライドでは、反射ベストを脱いで何処かにしまっておく場面は結構ある。そんな時に何気に便利なのがこのゴムバンド。

バックから出し入れする時や、荷物整理をする時に重宝する。こうやってまとめられないと、バラバラっと広がってストレスになるし、最悪パッキングをし直したり、小物がくっついて一緒にバックから出て紛失したりする羽目になる(実際に僕は物をなくしたことがあって、それ以来反射ベストはテープで縛っていた)

細かいところなんだけど、類似する反射ベストには同様の機構がないものが多いし、僕的にかなりポイントが高い。

 

⑸バタつかない

丈が短く、幅のサイズの調節ができる関係で、バタつきを抑えることが出来る。

ライド中、背中でずっとパタパタ言っているのが嫌という方は多いはずだ。その点、R250の反射ベストはバタつきにくい方だと思う。

基本的には前のベルクロもきちんと閉じた方が良いんだけど、面倒な時は⇧の様に開いておくこともできる。冬季北海道ライドではそんなにスピードを出さないのもあってか、常に前開きの状態で使っていたけどバタつきは全く気にならなかった。

もし前開きで使うなら、ベルクロを下の画像の様にベストの内側の生地の留めておくと使い勝手が良い。

ベストがメッシュ生地なので、こんな風にくっつけるだけで結構持つ。何度も張り剥がしを繰り返すと生地がボロボロになると思うけど、こんな使い方も出来ますよという例として。

 

4.悪いところ

続いては悪いところを。とはいえ製品として致命的なものでも無いので、対応策も含めてご紹介したい。

⑴ウエアへの傷

まず注意するべきは、3.良いところでも触れた「サイドの調節用ベルクロ」について。着幅を調節できるのは凄く良いんだけど、その一方でこのベルクロがウエアを傷つけてしまう可能性がある。

太めサイズに調整すると、上の画像の様に脇腹の部分にベルクロのギザギザが出てしまうのだ。

ベルクロのギザギザ面は衣服に擦れると生地をボロボロにしてしまうので、必ずウエアに当たらないようにしなくてはならない。このまま使うと、ウエアの脇腹の辺りが毛羽立ってくるだろう。ギザギザ部分はもう少し短い設計の方がいいのになあと思ったり…。(このベルクロはギザギザ面を逆側につけても、今度は脇腹の外側にギザギザが出て腕等に当たってしまう。この位置にベルクロを使う以上仕方のないことでもある。)

対処法として、こんな風に別のベルクロのフワフワな部分をくっ付けておく方法がある。写真のものは100均で売っている反射バンドの切れ端で、足首に巻いたときの余りを張り付けると一石二鳥。

逆に小柄な方も、ギザギザの部分が反射ベストの表面を傷つける様に余ってしまうのでこの方法が有効だと思う。

 

⑵着るときに丸まる

これは着方の癖次第…だと思うけど、片方の腕から通す方法で着ると、もう片方がくるっと丸まって上手く着られなくなる。僕はついこういう着方をしてしまうので、良く丸まる(笑)。

解決は簡単で、両手を通してから羽織るように着るとGood。ちょっとしたことなんだけど、癖がある方は是非意識を。

 

⑶国際的なブルべ規格ではNG

僕は現状出る予定がないので無関係だけど、PBPの様な国際ブルべは反射ベストで要求される規格が厳しい。例えばPBPでは「EN20471」や「EN1150」という規格に準拠していないとNGなようで、このR250の反射ベストはPBPには使えないのだ。詳しくはこちらのサイトが参考になるのでどうぞ。

ブルべの規定は随時変更される可能性があるので出走する方は都度ご自身で調べて頂きたいが、僕が走った宮城のBRMではR250の反射ベストもOKだった。

⑷反射材の耐久性

最後に反射素材の耐久性について。悪い…という程ではないんだけど、使っているうちに折り目の辺りから裂けてきた。

ひょっとすると冬の北海道で-20℃くらいで使っていたのが原因かもしれないから、この部分についてはちょっと一般的な目線での評価は出来ない。

一応4,000㎞くらいは使ってもまだ致命的ダメージは無いし、耐久性がないとは思わないけど…状態を見る限り「耐久性が高い!」とも言えないかな、という感じ。

 

5.まとめ

以上、簡単にR250の反射ベストをレビューしてみた。

全体として、自転車乗りの事をしっかり考えて作られているし、その工夫が使い勝手の良さに繋がっているいい商品だと思う。反射ベストをサイクリングに用いる際のウィークポイントが上手く改善されている。

ちょっと敬遠する気持ちも分かるけど、反射ベストの着用は安全性を高めるのに有効なのは確か。R250の反射ベストは見た目も使い勝手も良いと思うので、ブルべに限らずロングライドやナイトライドをする方は是非。

おわり

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