ツーリング記

過去最大の冒険の始まりー冬北海道ライド&登山①

2020年1月、僕のツーリングの中で最も厳しいであろう「冬季北海道ライド&登山」が始まった。

去年の冬に年越し宗谷岬で北の大地を走ってはいるが、今回はそれよりも圧倒的に大変な計画。果たしてうまくいくのだろうかー?期待と不安を胸に、僕はパッキングを済ませ家を出た。

<目次>
1.計画と心構え
2.フェリー乗船
3.苫小牧~喜茂別へ

1.計画と心構え

今回のツーリングの目標としたものは、

①雪道1,000㎞走行(150㎞/day×6日半)

②羊蹄山ソロ登頂

③斜里岳ソロ登頂

 

の3つ。大まかなルート計画は「苫小牧→羊蹄山登山→恵庭→夕張→清水→士幌→三国峠→北見→美幌峠→斜里岳登山→標津→釧路」。他にもいろいろ予備的なルート構成は準備しているが、基本として設定したのはこのルートだ。

基本計画からは少し変更し、実際に通ったのは↓

年越し宗谷岬が北海道を南北に縦断するルートだとすると、今回は東西に横断するルートになる。北海道にはたくさんの綺麗な場所があるけれど、中でも道東は異世界感が強いと思う。夏に北海道を一周したときも道東が面白かったので、冬にも行ってみたくなったのだ。

それに、去年の年越し宗谷岬ライドでは滞在期間中ほぼ晴れ間を見ることがなく、数日間ずっと雪に打たれ続けた。雪も嫌いじゃないが、せっかくなら少しでも晴れる可能性の高い道東に行きたかった。

正直なところ、1日150㎞ペースのキャンプツーリングだけなら去年の年越し宗谷岬でも経験していたし、それほど大変とも思わないレベルではあった。しかし、厳冬期の北海道の山にソロ登山するとなると話は別だ。

自転車ツーリングなら、入念な準備と安全意識で危険をかなり減らすことが出来る。それは寒さの厳しい冬の北海道であっても同じこと。一方で、冬山登山はそうとも言いきれないところがあると僕は思う。どんなに経験があって準備をした人でも、自然の猛威の前には敵わない。ちょっとしたミスや、サイコロを振るような感覚で、最悪の事態が起こってしまう。ソロかつ初見の山への登山となれば尚更。

そんな冬山登山に自転車の長期ツーリングを組み合わせると、難易度が一気に跳ね上がる。去年の年越し宗谷岬がヌルいと感じてしまったので面白さを追求したが、こうして全てが終わった今振り返ると、我ながら頭のおかしい計画を立てたものだとさえ思う。

それでも僕は行きたかったのだ。

馬鹿と言われてもいい、理解されなくていい。やってみたいと思ったことを、やりたいように全力でやる。それが僕の遊び方だ。

一つ一つ、大切な道具をチェックしパッキングしていった。自分の命を預けるもの達だから、妥協することは出来ない。今の僕が用意できる、最高で最良の装備で挑んだ。(実際にどんな装備で走ったのかは、こちらの記事にまとめています↓)

 

2.フェリー乗船

いよいよ前日、夜に仙台港からフェリーに乗り込む。

今回利用したのは太平洋フェリーで、仙台⇔苫小牧の区間を利用した。当たり前?かも知れないけど、自転車は僕だけ。受付のお姉さんにも「自転車…が1台ですね?」と確認されてしまった。うん、まあそうだよね。

これまでにも何度も自転車とフェリーに乗っているけど、やっぱりこの瞬間はワクワクする。異世界に運ばれる感じというか、非日常への入口な感じがして、ちょっとテンションが上がってしまうのだ。

フェリーの係員の方々は自転車の扱いに慣れていて、しっかりと大事に固定してくれるので安心できる。苫小牧につくまでバイクには戻ってこれないので、必要なものをサコッシュに入れて船内へ持って行く。

今回は寝台を取ったので、出港と同時に眠ることが出来た。等級が低くても雑魚寝とは雲泥の差なので、少し高いお金を払う価値は十分あると実感。船内は空いていて、近くの人を気にする必要も無し。

広さが僕がいつも使っているシェルターのサイズと似ていて、妙な居心地の良さがあったり。(笑)

翌朝は朝食ののち、甲板に出て風に当たる。

やっぱり僕は甲板が好きだ。スマホの電波も弱く暇だが、こうやって海をぼーっと眺めるのも悪くない。海の色が北国のそれになってきて、ワクワク感が増す。この時期の海上は結構寒くて、誰も外に出てこないので独り占め。

 

3.苫小牧~喜茂別へ

フェリーは予定通り、お昼ごろに苫小牧港に到着。下船をして、フェリーターミナルに一番近いセブンイレブンで買い出し&補給をした。お腹を一杯にして、フロントポーチに補給食を詰め込む。

さあ、いよいよ『冬季北海道ライド&登山』のスタートだ!!

嬉しいことに天気は晴れ。風も弱く、サイクリング日和だ。去年もそうだったが、苫小牧の主要道路に雪はない。路肩も広く確保されているので、交通量の多い場所だが比較的走りやすかった。

スパイクタイヤがアスファルトに当たって、ガリガリいう音が懐かしい。本当はスパイクが削れるし路面を傷つけてしまうから申し訳ないのだけど…。当然走行抵抗もそれなりに強くって、出来ればこういう場所はスリックタイヤに変えたいなぁなんて思う。だけど長距離移動をする僕は、雪が降ったり凍ったりと環境の変化が激しいからスパイクタイヤ一択なのだ。

速度は良くて平坦24㎞/hくらい。初日から疲れてもいけないので、ウォーミングアップのつもりでのんびりまったりと。

今日の予定は喜茂別まで移動し送っておいたザックと登山道具を受け取って、そのまま登山口まで移動するだけ。

今年は記録的に雪が少ないと言われている年で、北海道もその例外ではない。苫小牧から支笏湖の方へと進路を変えて喜茂別を目指すが、除雪された雪もあまり見ない程だった。

気温も高く、中間着のフリースを脱いで走る。そうすると上下とも2枚しか着ていない状態だけど、とにかく汗をかかないようにしないと夜が悲惨になるからこれがベスト。汗冷えに超シビアなのはテント泊スタイルゆえの制約かも知れない。この辺りでも夜間は-10℃とかになるし、その中で僕は寝なくてはならないのだ。一度濡らすと乾かず凍り手が付けられない。

夕方近くになり、喜茂別町に差し掛かったところで天気が雪に変わった。気温も下がった感じがするし、路面もガリガリに凍っている。うん、いよいよそれらしくなってきたな。スパイクが良く効くので走行に不安感はない。なんとなく雪道走行の感覚も戻ってきた。

リアライト等を全てオンにして、背後からの車の気配にも気を配る。まだ視界はそんなに悪くないけど、ただでさえ危険な夕暮れ時、大事をとって悪いことはない。

喜茂別郵便局で自宅からあらかじめ送っておいたザックを受け取る。実は郵便局の営業時間が17:00までだったので間に合うか少し心配だったが、余裕で時間に間に合った。

中にはアイゼンやピッケル、ワカン、スコップ等登山用品が入っている。明日の羊蹄山登山が終わったら、今度はザックを斜里の郵便局まで送る。そうやって必要な時だけ登山用具を持ち運ぶことで、自転車と登山の組み合わせを快適に楽しむことが出来る。(自転車+登山についてはこの記事にいろいろまとめているので、良ければどうぞ↓)

 

雪がどんどん強くなってきて、僕やバイクもあっという間に真っ白に。登山口までは10㎞くらい、喜茂別で補給と買い出しも済ませて喜茂別登山口へと向かった。

登山口到着は17:45頃。

今夜はこの登山口で一泊するので、脇に入ってシェルターを設営する。シェルターの床面積分の雪を踏み固めて整地しなくてはいけないから、雪中の設営は少し面倒だ。ちゃんと平らになるように踏み固めないと、寝心地が悪くなってしまうからコツが必要。面倒だけど大事な作業である。

設営を完了しさっさと寝支度を済ませる。今日は午前中もフェリーでのんびりしていたし疲れていないのだけど、明日は天候があまり良くない&夜の積雪でラッセルなので、なるべく今のうちに休んでおきたい。なんといったって明日は最初の山場、羊蹄山の登山だ。

シュラフの中で明日の天気や地図・ルートを確認して、僕は眠りについた。

走行距離:86km、獲得標高:1,039m

つづく

冬季北海道ライド&登山の各日の記録/まとめはこちら

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