ツーリング記

【異世界】磐梯吾妻スカイラインをヒルクライムー絶景の浄土平を駆け抜ける!

東北でも有数の絶景ロード・磐梯吾妻スカイライン。浄土平といわれる湿原・火山帯を走ることができる、標高1,600mほどの高原ラインだ。

今回は日々のストレスから解放されるべく、ヒルクライムと浄土平の絶景サイクリング。天気にも恵まれ、文字通りの絶景と浄土平の異世界感を堪能することができた。

<目次>
1.コース
2.仙台~福島
3.ヒルクライム開始!
4.浄土平の絶景
5.仙台へ帰宅

1.コース・準備

今回は自宅の仙台からの日帰りロングライド。全体では約260㎞、獲得標高2,300mのコースだ。

お目当てはタイトルの通り磐梯吾妻スカイラインで、獲得標高のほとんどはここで稼いでいる。この道なんと、1,500m近く登り続ける。(笑)

とはいえ、平均斜度は土湯(南側)が4.1%、不動沢(北側)が6.9%とまだ良心的な数字。特に土湯側から登れば、休憩区間もあるので1,500mという数字ほどつらさは感じない。

今回僕が登ったのも斜度の緩い土湯側。その理由は楽をしたかったのいうのもあるけれど、2019年8月現在、浄土平(峠の一番上あたり)から不動沢ゲート(北側ルートの標高1,200mあたり)までが、17:00~08:00の夜間通行止めになっているからでもある。暑さと人込みを避けたいので、なるべく早く走りたい。開門が08:00というのは少し遅すぎる。

実はスケジュールを無理やり開けての弾丸ライドなので、夕方に急いで準備し早めに就寝。翌朝03:00には出発の予定で眠りについた。

 

2.仙台~福島

予定通りに起床し、出発は少々早めの02:45。近所のコンビニで朝ご飯を食べて、いよいよライドスタートだ!

仙台から福島まではR4を中心に走る。基本的にR4はトラックだらけで路側帯も狭くロードバイクに不向きだが、深夜に限っては快適走行ができる。磐梯吾妻スカイラインを目指して快調に飛ばす。

磐梯吾妻スカイラインこそ本格的なヒルクライムだが、裏を返せばそこ以外はド平坦。DHバーをメインに使いながら、心地よい夜風を切って進む。

深夜の出発をしたのには、なるべく涼しいうちに距離を稼いでおきたいという理由がある。東北でも日中は35℃くらいになるが、夜は25℃くらいだ。日差しや車からの熱気がない分、その気温差以上に夜は涼しく感じる。

サクッと福島へ到着。磐梯吾妻スカイラインへの入口は福島市街地に近く、福島駅から土湯側へは約12㎞、不動沢側へはなんと6㎞だ。福島駅は新幹線も通っているから、県外から輪行でのアクセスも最高に良い。(因みに東京⇒福島は新幹線で1時間半しかかからない)

土湯側の最後のセブンイレブンには06:15頃到着。太陽が出てからじわじわと気温が上がってきて、早く高地に逃げたい衝動にかられる。この先長丁場なので多めに補給して、いよいよヒルクライム開始!

最後のセブンはここ↓

 

3.ヒルクライム開始!

ゆっくりご飯を食べたので、登り始めは06:40くらい。

はじめはR115を基調に走るが、すぐに脇にある旧道に切り替える。R115は車の通りも多くトンネルもあるのでそもそも危険だし、看板によると自転車は通行不可能の区間が殆どのようだ。

看板の案内があるのでありがたい。最初の迂回区間が少し分かりにくかったが、「最初のトンネルの少し手前で左に入る」と覚えておけば間違いはないはず。

旧道といっても道幅は結構広いし路面も悪くない。旧道という言葉の響きから想像するガタガタで急斜面」なんてことはなく、木陰の気持ちいい道を貸し切りで走れるので最高だった。

車1台たりとも見かけない、本当に貸し切り状態…。こんなに気持ちいいヒルクライムも貴重だ。夏場は木陰が涼しいので凄くいい。

因みに不動沢ルートは旧道がないので常に車の往来の中走らなくてはならないし、路面も圧倒的に悪い。快適サイクリングを目指すなら絶対に土湯側をお勧めする。

順調に高度を上げていき、いよいよ森林の様子が変わってきた。だんだんと低木が多くなっていくこの感覚って本当に堪らない…!

途中からガスが多くなって天気が心配だったけど、浄土平方面に青空が広がっているのが見えて一安心。っていうかこんなに気持ちいい道、本当に誰も走らなくていいの??ってくらい快適ヒルクライム。途中に自販機のある休憩所もあるしほぼ平坦区間もあって、1,500m登るヒルクライムにしては楽。

標高1,300mを越えてきて、いよいよ磐梯吾妻スカイラインのメイン区間へ

この九十九折が見える登り…最高すぎる。自分が登ってきた道が見えるだけで、なんかすごく興奮してしまう。おかしな趣味かも知れないが、サイクリストなら共感してくれるはずと信じている。(笑)

標高もそこそこあるので、下界は猛暑でもここは快適。気温は100m上昇するごとに0.6℃下がるので、下が35℃の時に標高1,600mは25.4℃だ。

磐梯吾妻スカイラインの最高点は1,622m。標高1,400mから100mごとにこの路面標示があるので、辛くなってくる後半も踏ん張れる。写真スポット的にもおいしいところ。時刻は08:50。

お待ちかねの浄土平はこの最高点の先にある。いよいよ異世界の絶景が現れる…。

 

4.浄土平の絶景

最高点を通過し下り基調の高原を流すと、先に見える異様な山肌。そう、あそこが浄土平。

期待に胸を膨らませて走ると…森林を抜けた。

………あぁぁぁあああ!!

何この異世界感。。。

日本じゃないみたいというか、今まで走ってきた森が嘘みたいというか。

いやもう、気持ちよすぎて言葉が出ない。目の前ひそびえる山々の迫力と、突き抜けた道の美しさ。

語彙力が追い付かない。

なにこの道…もうグネグネがエロすぎる。日本でこの道が楽しめるなんて思っていなかった。見ただけでわかる『走ったら気持ちいい道』、実際に走ると本当に最高。

折角なので、ハイキングコースにもなっている浄土小富士にも登ってきた。ちょっとキツイけど、SPDシューズでも十分歩ける。

火口の部分がお鉢になっていて、周りを一周できる。一周しても30分くらいで、プチ登山気分を味わえてこれまた楽しい。

浄土小富士からは、磐梯吾妻スカイラインが一望できる。走ってきた道を上から眺めるのもまた至福…。

晴天に恵まれたお陰でもあるけれど、景色の良さに圧倒されてばかり。

火山帯の岩々と、湿地帯の高原地形のコントラストもまた良い。

浄土小富士への登りは、SPD-SLだとちょっと辛そうだからサンダル持参で、SPDならそのままでも。足元に注意は必要だけど、眺望がいいのでヒルクライムのデザートにぜひ浄土小富士にも登ってほしい。

 

5.仙台へ帰宅

浄土平の異世界が名残り惜しいが、人も増えてきたので不動沢側へとダウンヒル。登ってきた土湯側に比べて斜度はキツイけど、景色の異質さでいうとこちら側の方が上かなとも思ったり。

しかしこの不動沢側、ヘアピンコーナーが多いうえ、コーナーで急激に斜度が強くなる箇所が多い。路面もところにより結構悪いし、下りが苦手な人は土湯側に降りた方がいいかも。

無事に福島市街へと降りると、低地の気温の高さに驚く。天気予報によると34℃、そりゃ暑い訳だ…。

僕としてのおすすめは、『不動沢のふもとの飯坂温泉で汗を流し、桃を食べて福島駅から輪行で帰宅』というコース。だた今回はストレス発散に走りたい気分だったので、帰りも仙台まで自走。

暑い日に少しでも快適に走るコツは、①交通量の少ない道を走る、②川沿い・森沿いを走る、だ。車から発せられる熱は半端じゃないので、交通量の少ない道を通るだけでかなり楽になる。そして川沿いや森沿いは空気が比較的冷えているから、道路上の気温は全然違う。

そういう理由により、帰路はR4を避けて阿武隈川沿いを選択。それでも暑いんだけど、R4の地獄よりはマシ。

家に帰るだけなので、浄土平の絶景を思い出してニヤニヤしながらサクッと走る。

帰宅は15:00頃で、距離260㎞:獲得2,318m:グロスタイム12h15m。浄土平を走るのが気持ちよくて、とても満足度の高いライドになった。

『獲得標高1,500mの峠』というと身構える節もあると思うが、土湯側からなら比較的楽だし絶景のご褒美も待っている。福島駅への輪行を使えば、県外からのアクセスもかなりいい。異世界感を味わいたいというサイクリストの方、ぜひチャレンジしてみては?

おわり

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