メンテナンス

11sの油圧ディスクMTB(SLX-M7000)を油圧STI(ST-RS505)でドロハン化する②組付け編

初のMTB「GT Avalanche」を購入し、バイクパッキングのソロキャン【MTB】三浦海岸でソロキャン・探検ライド!【バイクパッキング】もやってみた。MTBの操作感が楽しかった半面、やはりグラベル程度のダートならフラットバーよりもドロハンの方が勝手がいいことを再認識した。

前回11sの油圧ディスクMTB(SLX-M7000)を油圧STI(ST-RS505)でドロハン化する①計画編」で書いたパーツたちがそろったので、今回はそれらの組付け。シマノ公式では非対応の組み合わせもあるから上手くいくかは分からないけど、そこそこ勝算はある。あとはやってみてのお楽しみ…。

<目次>
1.作業確認
2.油圧ブレーキのブリーディング
3.リア変速の組付け
4.試走・全体調整
5.完成?

1.作業確認

まずは全体の作業確認。やることは大まかにブレーキ系統とシフト系統の組付けと調整だ。シフト系はロードで何度もやっているから目途が立つけど、油圧ディスクブレーキのブリーディングは初めて。しかも公式非対応の組み合わせなんてちょっと難易度が高い気もするが、まあ何とかなるだろう!(笑)

作業に取り掛かる前に、部屋のバイク用品以外を極力片付け作業に必要な道具を並べていく。いろいろやってわかったけど、こういうのは自分の器用さよりも作業環境をいかに整えるかにかかってる気がする。

大量の購入品(笑)

買ったパーツたちを並べていくと、なかなかの壮観。(笑) 嘗てこんな量のパーツが僕の家に揃うことがあっただろうか!?

まずは外すところから

テンション上がりつつ、交換予定のパーツを外していく。今回はブレーキ系もシフト系もまるまる交換だから、油圧ホースもシフトワイヤーも全部そのまま取り外した。こうしておけば、またフラットバーのMTB仕様にするときもねじ止めするだけで組み換えが出来るはず。

 

2.油圧ブレーキのブリーディング

交換予定のパーツを全部外したところで、もう一度整理。シマノの油圧系統で使うミネラルオイルは他社のオイルに比べればまだマシらしいけど、それでも服や大切なものに付着すると悲惨なことになる。そして、ブレーキローターやパッドにも絶対に着けてはいけない。

SLX(ロードでいう105)

そして最も不安な点は、シマノ公式で非対応の組み合わせであること。「ロード系油圧STIにはロード用ブレーキホースとロード用ブレーキキャリパーを使え」と書いてある(正確には、それ以外の組み合わせを禁止している訳ではない?)。で、今から僕がやろうとしていることは「ロード系STI(ST-R505)にMTB系ホース(BH-90SBM)とMTB系キャリパー(BR-M7000)を組み合わせる」という外道。

ST-RS505。5800系の無印105。

準備が整ったところで、早速作業開始。詳しい作業内容はシマノ公式HPに作業方法のPDFが載っているので、それをモニターに映しつつ作業した。

こぼさない様に気を付けて…

ざっくり言うと油圧STIとキャリバーをホースでつないで、下(キャリパー)からミネラルオイルを入れ、下(キャリパー)と上(STI)から順に気泡を抜くだけ。手順自体は簡単に覚えられるけど、慣れない器具を使うからミスをしやすい。

とりあえずOK?

意図せず注射器が外れたり、ミネラルオイルをこぼしたり…。結論から言うと、作業の様子を写真に撮ろうと思っていたけど全くその余裕がなかった。(笑)

いろいろと失敗をしたけれど、とりあえず組付けは計2時間ほどで完了。一応ブレーキはちゃんと動作しているし、ミネラルオイルによる大きな被害も無し。1時間もあれば終わると思っていたから予定の倍かかってしまったものの、まあ合格だろう!

 

3.リア変速の組付け

続いてはリアの変速系を組み付ける。これは全てロード系パーツで統一しているし、今までも何度もやった作業だから問題ない。

STIはST-R505、RDはRD-R7000-GS、スプロケはCS-HG800。今回のドロハン化の肝はこのスプロケで、ロードRDで使えるギア比の11sなのに、MTBの11sフリー(=ロード用10sフリー)にポン付けできる。

11-34Tの11s

この辺はサクサクっと、お気に入り音楽をかけながらノリノリで作業。RDの稼働幅を決めて、ワイヤー張って、アジャストボルトで微調整…。

R7000系の新型105

最初はこのRDの調整作業も訳が分からなくて、何度も何度もワイヤーを貼り直しボルトを回して…何時間もかけてやっていたのが懐かしい。

最初は面倒かも知れないけど、自分の機材を「自分で直せないor診断が出来ない」のは、知らない土地や人のいない場所に行く僕のスタイルのツーリングじゃ大きなリスクだ。だから時間がかかって完成度が低かったとしても、自分でやる価値はあると思う。

 

4.試走・全体調整

とりあえずパーツは取り付けたので、実際にまたがり微調整をして行く。ポジションの微調整やシフトワイヤーの初期のび取り、ブレーキキャリパーの位置の微調整等。

うん、カッコいい!

作業終了が夜になってしまったので遠くには行けなかったが、工具をポケットに突っ込んでその辺を走ってみる。最大の懸念はブレーキ系統だけど、しっかり効いてくれているので問題なさそう。RDの操作感もまずまず。

実走すると、バイクの特徴が良く分かる。ポジションはロードに近いのに、サスペンションとMTBタイヤが効いているから走破性が圧倒的に高い。

うん、この感じ。これを求めていた!!

ドロハンから覗く太タイヤ

油圧STI+MTB系ホース・キャリパーは、思っていた以上に普通に使えそうな感じ。

因みに僕がメインで乗っているロードはST-RS685+BR-RS785の油圧ディスクで、いわゆる公式サポートのロード用フルセット。それに比べると確かにブレーキのコントロールが硬い?というか、当て効きさせて微調整とかがし辛い感じがあるけど、少し走ったくらいだと重大な問題はなさそう。(ロード用よりMTB用の方がホースが固く、立ち上がりが早い。つまりブレーキが効きやすいor効きすぎる)

2月の美ヶ原。次はコイツで…!

むしろ、このバイクが想定している-20℃以下の雪上やロングダートでは、そのくらい弱い力でもブレーキが効いた方がたぶん都合がいい。MTB用の太いタイヤだとホイールロックもし難い感じがあるから、その影響もあるかもしれない。

*公式非対応を素人がやってみただけなので、発見できていない不具合や欠陥がある可能性が十分あります。参考にする方はどうぞ自己責任で…。

 

5.完成?

届いたパーツは取り付けたので、ひとまず完成ではある。しかし、走っていて気になるところはギヤ比

トップが32-11Tで27.5”だと、35㎞/hくらいで踏み切ってしまう。まあロードのようには走らないし、僕の運用予定では積載もするだろうから多分いいとこ平坦25㎞/hくらい。とりあえずこのままフロントシングルで行くけど、余裕か致命的問題があれば、フロントダブル化かチェーンリングの大径化をする予定。

32Tじゃ足りないしチェーンラインが最悪

あとはバーテープの下にいろいろ仕込んだりバイクパッキング系を整えたり…。

きっと使いながら完成度が上がっていくだろう。来る冬季北海道ツーリングのために、物の準備は整ってきた。僕の予定の方がかなり危ぶまれて来たけど、何とか挑戦できるように頑張ろう。

さあ、生まれ変わったコイツは、僕をどこへ連れていってくれるのだろう?

おわり

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