コラム

オフロードバイクが欲しいーNEWバイクを選んだ経緯の備忘録

雪の上を走りたい。山の中へと続く道の先へ行ってみたい。バイクをコントロールする感覚を愉しみたい…。

ロードバイクで全国を走りいろいろな景色を見るうちに、気が付けば僕はそんなことばかり考えるようになっていた。

そもそも今のバイクじゃ無理なのか?という疑問を解決すべく、ロードバイクのRoubaixに無理させてビーナスラインへ雪道ライドへ出かけた、関東屈指のロングダート御荷鉾スーパー林道へ出かけたりした。結果は「走れないことはないけど、楽しくない」だった。明らかにスペック不足の装備じゃ、ダメージを軽減することばかりに気を取られて走りに集中できない。それじゃ意味がない。

んなら、買うしかないでしょう!!笑

こうして僕のオフロードバイク選びが始まるのであった。

<目次>
0. 購入目的
1.オフロードバイクの区分
2.立ちはだかる「予算」と「規格」
3.通販でコスパのいいメーカー
4.1台目は「情報収集」
5.最終的に選ばれたのは…?

0. 購入目的

まずは購入目的から。正直できるなら何でもやってみたいんだけど、そうはいかないので優先順位を決めておく。僕のMTB購入の目的は

・北海道の雪道ロングツーリング

・オフロードのバイクパッキングライド

・オフロードのバイクコントロールを楽しむ

こんな感じ。雪道は絶対走りたいし、その為に今買うといっても過言ではない。(笑)

他は今のロングライドの延長に近いが、ロードバイクでは楽しめない道を楽しめればそれで良いという考え。ただし、バイクパッキングでのロングライドが出来ることは外せない。

そして最後の項目も重要で、今年春にYouTuberのけんたさんにMTBを貸していただいて、バイクコントロールの間隔が楽しすぎて時間を忘れて熱中してしまった。あの感じを楽しめるバイクが欲しい。

 

1.オフロードバイクの区

まずはオフロードバイクの区分だが、ロードバイクしか知らなかった僕にとっては区分が意味不明だった。もうジャンルが沢山ありすぎるし、メーカーによって呼び名が変わりすぎ。いろいろ調べて分かったのは、こんな感じに区分されるという事だ。

◎MTB⇒基本競技用
ーCX(クロスカントリー) 
⇒HT(ハードテール)orFS(フルサス)、登りも下りもイケるスピード系、ヘッド角が立ってる。
ーAM(オールマウンテン) 
⇒FS。山を楽しむ。登りもイケるけど、どちらかというと下りメインでヘッドが寝気味。
ーDH(ダウンヒル) 
⇒FS。超絶下り特化。普通の山遊びには向かない。
ーエンデューロ 
⇒FS。下りメインの競技バイク。ヘッドが寝てる。
ー超安価エントリーモデル 
⇒5万円前後。本格的なトレイルにはスペック不足。
◎Adventure⇒旅系ライド用
ーファットバイク 
⇒リジットorHT。どんな道でもOKな極太タイヤ
ーセミファットバイク 
⇒基本HT。MTBとファットバイクの中間「+」系タイヤ。最近の山遊びや旅系に人気。
ーグラベルロード系 
⇒リジット&ドロハン。ロード系コンポ搭載。タイヤ幅はMTBより細い。マックス700*50cくらい。

MTBの競技ごとの内容は他サイトでまとめられているから省略。そもそも競技に出たい訳じゃないので、どうでもいい話だ。

僕の用途は競技というよりも旅系ライド用なので、Adventure区分のバイクを選ぶのが筋ではある。ただ、なんかそれじゃ面白くない。僕はスポーツバイクの躍動感や爽快感を捨てたくないし、そこそこ競技でも使えるレベルのバイクでその楽しさを感じたいと思う。

そして、オン・オフロード、登り・下り問わず走りたい。バイクパッキングのロングライドスタイルの延長で、ロードバイクじゃ走れない場所に行きたい。

となると、候補として有力なのはCX、AM、セミファット、グラベルロードあたり。だけどグラベルロード系は、今持っているRoubaixに30cを履かせたものとイマイチ変わりがないし、中途半端感が否めないので却下。残るはCX、AM、セミファット系…。

 

2.立ちはだかる「予算」と「規格」

んで、オフロードの世界で一番厄介なのが「規格」の違い。正直これが一番訳が分からなかった(今も分からない?笑)

①エンド幅

フロント
・100*?㎜QR ⇒安価モデル
・100*15㎜TA ⇒一般的
・110*15㎜TA ⇒BOOST、ハイエンド系

リア
・135*10㎜QR ⇒昔からの規格、安価
・141*10㎜QR ⇒TrekやSpecializedの独自BOOST規格
・142*12㎜TA ⇒一般的
・148*12㎜TA ⇒BOOST、ハイエンド系

基本QRは安いモデルで、性能もそれなりだ。今僕が乗っている油圧ディスクロードはフロントもリアもQRだが、正直ディスクブレーキのQRはクソだと思っている。そもそも固定力に不安があるのもそうだし、ローター(ホイール)とブレーキキャリパーの位置調整が本当に面倒くさい。特に僕みたいに輪行を多用する場合は最悪だ。

リアについてはその煩わしさを感じだことが殆どないので妥協できるが、フロントについてはブレーキングでもその不安定さを感じるし、調整がいちいち面倒なので最低限フロントだけは絶対にTAを買おうと決めている。

②タイヤサイズ

これも沢山ありすぎだけど、使ってるリムのサイズで区分するとこんな感じだと思う。

・26”*2.0~2.3” ⇒昔の規格。骨董品になりつつある
・26”*4.0”~ ⇒ファットバイク規格

・650b*40~50c ⇒グラベルロードやアドベンチャー系。MTBの27.5”と同じかちょい細い。
・27.5”*2.0~2.3” ⇒いわゆる「27.5インチ」「650b」。
・27.5”*3.0”前後 ⇒最近流行の「27.5+」「セミファット」。フレームのタイヤクリアランスは29”

・700c*35~50c ⇒グラベルロードやアドベンチャー系。MTBの29”よりちょい細い。
・29”*2.0~2.3” ⇒いわゆる「29インチ」
・29”*3.0”前後 ⇒最近流行の「29+」「セミファット」

今一般的に流通しているのは27.5”or29″。ただし「+」が付くと、リムの径は同じでもタイヤがでかくなって、クリアランスはもうワンサイズ上くらい必要になるらしい。

リムの内幅で対応しているタイヤ幅に違いがあるから、上記区分の範囲内でしかタイヤ交換ができない。ホイールも一緒に揃えてしまえば、フレームのタイヤクリアランスが許す限りのタイヤを履けるわけだけど、その分導入コストも保管・メンテコストもかかる。出来るならそれは避けたい。

僕のMTB購入目的である「雪道ライド」には、「シュワルベ アイススパイカープロ」を履かせたいから、27.5”or29”*2.25”のタイヤを履かせられることが条件。となると、セミファット系は除外される。

③コンポ

・シマノ
ーXTR ⇒M900系。1*12、1*11、2*11s
ーDeoreXT ⇒M8000系。1*11、2*11s
ーSLX ⇒M7000系。1*11、2*11、3*10s
ーDeore ⇒M6000系。1*10、2*10、3*10s
ーAlvio ⇒M4000系。2*9、3*9s
ーAcera ⇒M3000系。2*9、3*9s

・スラム
ーXX1 ⇒1*12s(eagle)、1*11s、2*11s
ーX1 ⇒1*12s(eagle)、1*11s、2*11s
ーGX ⇒1*12s(eagle)、1*11s、2*11s
ーNX ⇒1*11s(フロントシングル専用安価コンポ)

上のグレード程いいコンポ。MTBだと完成車でスラムコンポが付いてくることも結構あって、そのグレードや互換性がまた訳わからん。笑

MTBでは12sを先陣切ったスラムが強いみたいだけど、シマノであれば公式の詳細互換表や先人の情報が沢山あるのでシマノが望ましい。それに、MTBをロード用STIを使ってドロハン化する計画もあるから、それを考えてもやっぱりシマノ。今乗っているロードとチェーンなどの消耗品が一緒だとなおよいから、そうするとシマノ11s系のSLX、XT、XTRがベスト。

④サスペンション

・メーカー
ーFOX ⇒高級
ーRockshox ⇒定番
ーSR Suntour ⇒安価。評判悪い。FSAとかTectroみたいな感じ?

・構造
ーエアスプリング式 ⇒調整可、高価
ーばね式 ⇒バラさないと調整不可、安価

・その他
ーリモートロックアウト有りor無し ⇒あった方がいいけどなくてもOK
ートラベル量(100㎜~130㎜くらい?) ⇒長い方がハードコース向き

安価な完成車に多いのはサンツアー製のサス。だけどこれがネット評判もショップ評判も悪い。最低でもRockshoxが欲しい、という感じらしい。そしてサスは「調整ありき」の道具のようで、微調整が効かないばね式のサスは残念な子といった感じ。最低ラインは「Rockshox」の「エアサス」だろうか。

そしてサスペンションは当然メンテが必須。メンテの方法が公開されていて、ブログの情報等が豊富なのはRockshoxだった。(Foxも無い訳ではないが…)ここは安パイにRockshoxを選んでおくのがよさそう。

⑤その他

・フレーム素材
ーカーボン ⇒ハイエンド。クラック怖い。
ーアルミ ⇒定番。安い。
ークロモリ ⇒ゴリゴリ使える。嗜好品感。
ーチタン ⇒憧れのチタン!

・ブレーキ
ーカンチ、V ⇒もはや骨董品。
ー機械ディスク ⇒安価モデルしかない。
ー油圧ディスク ⇒もちろん選ぶならこれ。

・BB(MTBは基本幅68㎜?ファットは幅広)
ー圧入タイプ ⇒PF92とか。メンテがちょっと手間。異音がめんどくさい。
ーネジ式 ⇒昔ながらの所謂JIS式。できればこっちがいいなぁ…

・ヘッド
ー「セミインテグラル」or「インテグラル」
⇒基本MTBはこれらしい。ロードと同じく、ベアリングがヘッドの中に入ってるやつ。
⇒同じ方式でもBBみたいに径・角度が微妙に違うのがいっぱい…。
⇒メーカーHPにも詳細は載ってないので買ってからのお楽しみ(笑)

⑤ジオメトリ

こういうのって楽しい。

そしてもう一つ大事なのが、ロングライド用にドロハン化もしたいという事。ここで重要なのはジオメトリ。ドロハン化するとリーチが伸びやすく、またスタックが高すぎるとハンドルを下げられないので乗りにくくなる。

Rockshoxのジオメトリを参考にしつつ、色々計算してみた。やはりシート角がそこそこ立っていてヘッドが寝すぎていない方が走りやすそう。んでドロハン化してもフラットバーでも使えるちょうどいいサイズラインナップがあるバイク…。これもなかなか難しくて紙に書きながらいろいろ考えた。

結果、CXバイクで身長170~180cmくらいを対象にしたサイズラインナップがあるバイクに限られた。(僕の身長は177cm)

 

⑤予算感

僕の欲しい規格をまとめると

・前後TA(BOOSTかは問わない)

・29”or27.5”でNOT+系

・シマノSLX以上

・Rockshoxのエアサス

・ドロハン化可能なジオメトリ

これらを全部のせすると、基本20万円~。ロードの感覚から言っても妥当だけど、僕の懐具合から言ってそれはちょっと厳しい。あと半年か1年貯金すれば普通に買えるけど、それじゃ冬が終わってしまう…。

現状出せるのは10万~15万円。

んで、妥協するなら①コンポ②リアのTAの順で検討することに。あとは海外通販を見まくるのみ!(笑)

 

3.通販でコスパのいいメーカー

はじめはショップで買おうかと思ったけど、予算がなかなか許してくれない。そしてロードを3年のって気づいたが、正直メンテの度に持っていくのは面倒だし、自分で直せないor診断できないものって、ロングツーリングにおいて重大なリスクだ。

この先引っ越して近所のショップが変わる可能性は大きいし、結局見てもらえるショップがなくなるなら割高なショップで買うメリットはない。んなら勉強と思って通販で買っちゃおうじゃないか!(笑)

暇な時間に海外サイトを見まくって、コスパがよさそうなメーカーはこんな感じ

①Canyon

ロードでも有名なCanyon。確かにコスパで言ったら半端ない。たぶんNo.1 。

ただし、日本への送料が2万円、税金が1万+αかかるので、売価+3万は見なくてはならない。それでも安いには安いんだけど、僕が探している安価なモデルにその上乗せ3万は比重が大きい。そのせいで結局他メーカーの通販特価品と同等になる。候補はGrandcanyonシリーズ。

②Cube

ロードだとあんまり見ないけど、海外通販だと結構な割合で見かけ、かつ安い。デザインもシンプルで僕好み。しかし、サスペンションフォークのグレードを落としているのか、F:QR R:TAという残念な組み合わせが多かった。

③GT

楽天市場なんかでも沢山売っていて、安価なモデルのラインナップが多い。細かいところを見るとスペック的には値段なりだが、概ねコスパがいい。トリプルトライアングルのデザインが特徴的で、これはこれでかっこいい。候補はAvalanche、Zaskarあたり。

④Kona

海外通販でも楽天市場でも売っている。何故かセールになっているものが多く、セール品のコスパは非常にいい。定価だとお得感はない。候補はHonzo。

⑤Salsa

パッと見の「コスパがいい」ではないんだけど、ホイールによって変更が出来る可動式リアエンドや豊富なダボ穴を備えていて、バイクパッキング系でカスタムして使うには最高のメーカーだと思う。多分あれこれ買って使いまわすより、これ1台を買った方が最終的出費は安くなりそうな感じがある。問題は基本通販で買えないこと、そもそも高いこと。笑 本命はCatthroat。

 

4.1台目は「情報収集」

数種類に選択肢が絞られてくると、なかなか最後の1台に絞れなくなってくる。そんな時に思い出すのが『1台目は情報収集を最優先する』ということ。

以前「1台目のロードバイクの選び方」という記事でも書いたが、乗ったことのないジャンルのバイクを選ぶのに、初めから自分にぴったりのものなんて選べるわけがない。だから、1台目は自分にぴったりの2台目を選ぶための情報収集に使うのがいい。

特に僕の場合、オン&オフロードのロングツーリングからトレイルライドと、やってみたいことが沢山ある。当然それぞれベストなバイクは異なるから、1台に絞ることなんてできない。1台目はそれなりに全部こなせて、カスタムできるバイクがベスト。試すための資金的余裕もあった方がいい。

そう割り切ることで、優柔不断な僕でも最終的に購入するバイクを決められた。

 

5.最終的に選ばれたのは…?

んで何を買ったかというと「GT Avalanche Expert」。

通販で買うとポイント値引き等もあって実質10万円程度で買えた。Rockshox110*15㎜TA、SLX1*11sのアルミMTB。この価格で最低限のスペックを満たしてくれるのは魅力的で、デザイン的にも好みだ(真っ黒バイクが2台になっちゃったけど笑)。雪道ライドやロングライドに向けて、ドロハン化カスタムするのにも都合がよい。

このバイクの詳しいことは次の記事にて…。

 

おわり

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