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【野宿ロングライド】ホテル代が払えず、テント・寝袋も買えない、貧乏学生の野宿術と装備

ロードバイクでの遠出にハマりだした頃、どんどんと走れる距離が伸び、走りたい場所も遠くなっていきました。

目的地が初めは150km先へ、次は200km、気づけば400kmになり、いつしか1000㎞を越えるように…。

 

こうして距離が伸びるにつれて発生する問題が、睡眠をいかにしてとるかです。

400㎞までは1日=24時間以内に走り切れる距離だったけど、それ以上となると何日かに分けて走ることになります。当然ながらどこかで寝なくちゃいけない。

超ロングブルべや旅系ライドをしている方のブログを読むと、大抵の方が社会人で、きちんとしたホテルに泊まっています。まあ、普通に考えたら当然のことか…。

しかし、僕にはお金がなかった!(今もないが…)

当時、貯めたバイト代はバイクの維持費とツーリングの食費や輪行の交通費に消えていきました。すなわち、タイトルの通り一泊数千円もかけてホテルに泊まるお金はなかったし、軽快に走れるU.L.系のテントや寝袋も買う余裕がなかったのです。

それでも、走りたいんだから仕方ない。行きたいんだから行くしかない。

 

そこで僕がとった方法…それは『野宿』

何の芸もない単純な発想だけど、実際にやったことがある人は何気に少ないのでないでしょうか?もちろんテントがある「テント泊」ではないし、野宿で必須とされている寝袋やマットも使っていません。そこで、継続的に野宿をしながらロングライドをするコツをまとめて行きたいと思います!

 

そもそも野宿はしていいのか?

 

まずことを始める前に確認すべきは「ルール違反じゃないか」。自分のためにも同じ趣味を持つ人も為にも、ルールやマナーの類は理解していなければなりません。

 

結論から言うと、実はこの「野宿が違法かどうか」は世間的にかなりグレーな問題です。

僕自身は法律の専門家ではないので、ネットをあれこれ探し回った程度の知識しかないけど、どうやら「野宿は違法である」と法律で明文化されていない一方で、「野宿が法律や条例に抵触する可能性がある」のも事実のよう。

だけど、僕は法律の解釈からも経験からも「時と場所を選べば、野宿はしてもいいのでは」と思っています。

先ほど述べた野宿が抵触する可能性がある法律は、公共物を占有したり、他人の財産に損害を与えたりすることを禁止する法律のようです。だったら他の使用者がいない時間帯で、何の損害も遺さないならば、法的に悪い要素はない。

そのうえで問題となりうるのは、利用する土地や設備の所有者との関係です。もちろん所有者の禁止や注意があった場合はやってはいけませんし、迷惑をかけるのもNGです。ただしこれは野宿者と所有者の個別的な対応なので、はじめから野宿すべてが悪いことではないのです。顔を見かけた際にこちらから挨拶をしておけば、問題になる可能性は低いと思います。

 

現に今まで数十泊野宿をしてきたなかで、近隣の方や警察の方に応援されたことはあっても、注意されたり怒られたりしたことは一度もありません。それどころか、野宿をしていると本当にたくさんの人の「善意」に触れることばかりです。

【3話】友達『チャリで北海道まで行ったら面白そうじゃねw』からロードバイクを買い旅に出た話③福島編

はじめの頃は特に、勝手に寝泊まりすることにどこか後ろめたさを感じました。でも、きっと大事なことはそうじゃなくて。

貰った「善意」を、その分出発前に寝床を掃除して出て行ったり、地域にお金を落としていったり、良さを発信したりと、自分なりに「お返し」することなんじゃないかな。僕はそう思います。

 

寝床の選び方

さて、実際に野宿をするとなると、まず重要なのが場所選び。通常の野宿では寝袋やマットを使用するため、ある程度場所の融通が利きます。

しかし、テントどころか寝袋やマットすらないとなると、寝られる場所は一気に限られてしまいます。寝床の条件は以下の通りです。

 

1.身長の長さのベンチがある

2.雨風をしのげる

3.人の出入りがない

4.治安の心配がない

5.補給ポイントが近くにある

 

これらの5つの中で、1~4は絶対条件。

まず、寝袋とマットがない場合、快適性と断熱性から地面に直接寝るのは絶対に避けたほうがいいので、1のベンチが必要になります。ポイントは自分の身長と同じ長さが確保できる点で、例えば脚がはみ出て下に垂れ下がった状態で寝てしまうと、脚に血がたまって翌日走れなくなるので要注意です。

次に寒さをしのぐため、2を確認。ベンチの周りの壁と屋根で判断しましょう。寝袋がないと夜間はとにかく寒いので、風の通りが少しでもない場所を探すのが吉です。

3と4は一般的な常識をもって判断。都市近郊は荒れる傾向にあるので、野宿をする土地は田舎の小さな町がおススメです。

5は必須ではありませんが、寝起る前に夜食を食べたり、起床後朝食をとるのに便利です。また、完全な山の中よりも補給ポイントが近くにあるような人気のある場所の方が、動物の心配がすくなくなります。

 

オススメの寝床Best3

先ほど挙げた条件を満たす可能性の高い寝床は、たぶんこの3つ。参考にしてみてください!

3位:道の駅

野宿ポイントとしては最もポピュラーなのが道の駅。人気があって恐怖感が生まれにくく、トイレなどの設備も整っているので初心者におススメです。

難点は外にベンチがない場合が多いこと、人の気配がほぼ必ずあるので寝付きづらいこと。

 

2位:無人駅

田舎に行けば行くほど、無人駅の割合が高くなります。街をつなぐ道路沿いにはローカル線が走っていることが多いので、線路が並走しているのを見つけたら探してみると良いでしょう。駅には大抵屋根付きのベンチがありますし、無人駅の周辺は自ずと小さな集落があるので、条件の1~5が一気に揃う可能性が高いです!

また、時刻表があるので利用されない時間が明確なのも見逃せません。難点としては、始発の時間が早く朝ゆっくりできない事でしょうか。

1位:田舎のバス停

堂々たる1位は田舎のバス停。ある界隈では「帝国ホテル」なんて呼ばれているらしいです(笑)

スペックは3面の壁と屋根、ベンチが標準装備とその二つ名にふさわしく、程よく狭いので安心感があります。また、この3面が覆われているというのが重要で、寒さをしのぐうえで非常に大きな助けとなるんです。無人駅同様、自ずと立地もよいことが多く、利用される時間も明確。バスは電車に比べ始発が遅く終着が早いので、利用可能時間も長いのもうれしいポイントですね!

場所によっては小型のプレハブ小屋のようになっているものもあり、ドアまでつくとそれはもうテント以上の優良物件です(笑)

 

野宿ライドの装備

僕が実際に使ってきた、超最低限の装備の紹介です!

もちろん野宿をする時期よって多少かわりますが、春休みと夏休み=3月と8月では、下記の装備で対応お可能でした。

 

エマージェンシーシート

 

⇧横浜~金沢~能登半島一周はこれで乗り切りました 

貧乏野宿の肝は間違いなくこのエマージェンシーシート。いわば寝袋の代わりです。災害時用に開発された防水・防風・断熱効果のある薄手のシートで、軽くて小さいうえ、数百円で購入可能なのが大きな特徴!

劣化は早いのでずっと使えるものではありませんが、一週間以内の寝泊まりなら余裕です。

 

使用の仕方は、このシートで足先から首元ot頭まで覆います。このとき、布団のように掛けるのではなく、裾を自分の下に入れ込んで、疑似的に寝袋のような形を作りましょう。こうすることで熱が逃げず、かなり暖かくなります。

また、寒いときには頭を覆うのが効果的です。頭は人体の熱放射が最も多い部分なので、そこを覆うと格段に暖かくなります。

 

吸湿速乾タオル

⇧手触りがよく、よく吸水します。銭湯のバスタオルから寝るときの防寒までこれ一枚。

場所によっては、朝方結露することがあるので、タオルが1枚あると連泊の撤収の際にはかどります。

また、タオルは枕代わりになりますし、ベンチが固くて腰が痛いときに下にしいて使うこともあります。寒いときに首に巻いてネックウォーマー代わりに使うことも出来るので、とにかく万能。コンパクトになるものを1枚は持っていきましょう。

 

虫よけ

⇧軽量コンパクトで効果抜群。バス停内でこれを使えば一晩安心です。 

夏場の野宿なら、絶対にもっていった方がいいです。たとえ長袖長ズボンで、シートを被っていたとしても、奴らは必ず僕らを刺してきます。僕が実際に使っているのがこれです。バス停の中に撒くとかなり効果があります。

 

防寒着

⇧雨天時に本格的に走るならレインウエアは絶対にケチらない方がいいです。

これは正直なんでも良いのですが、ライドの際に使うウィンドブレーカーやレインウエアを着こんでおくと良いです。エマージェンシーシートのみでは寒いときも多いので、少しでも暖を取ることが出来ます。

荷物を最も少なくするなら、レインウエア1枚で雨風寒さをしのいでしまう方法。中途半端な価格・スペックのものをあれこれ買うより、しっかりしたレインウエア1枚を持っていたほうが遥かに快適で効率的です。

 

サングラス

⇧耐久性はイマイチですが、とりあえず安価で使えます。 

基本的に自転車乗りであればサングラスを使っていると思いますが、実はライド中だけでなく野宿でも活躍してくれるアイテムです!

野宿場所によっては、近隣の住宅や街灯の灯りが目に入って寝付けないことがあります。そんなとき、サングラスをかけると快眠できるので、頭の片隅にで置いておいてください。

 

野宿で使っていたものは、以上!

あとは自転車に乗っているときと同じ格好で寝るだけです。なんだか、かなり少なくて拍子抜けしてしまいますよね。(笑)しかし、装備が少ないというのは大きなメリット。荷物を軽くすれば、その分速く遠くへ走ることが出来ます。

 

野宿ロングライドの実際

ここまで紹介した装備を使って、どのようなライド計画を立てて走っていたのかをご紹介します!

装備積載例

まず、装備の積載はこんな感じ⇩

着替え1日分と防寒着、輪行袋、補給食、バッテリー類、日用品等と上記野宿用品でこの積載。3月初めの寒い時期でも、スペースをとるシュラフやテントがなければこれでOKです。

この装備で、雨天時に半停滞をしても、だいたい1週間・1000kmくらい走れます。身軽な走りは、軽量野宿スタイルの特権ですね!

極論、夏場で着替えもジャージ1枚にしてしまえばフレームバックかサドルバック1つで済みます。快適性は多少落ちますが、普通のロングライドと同じくらいの荷物で済むのは魅力です。

 

予定の立て方

まずは、「野宿で失った体力を100%回復することは無理」という事を頭にいれておきましょう。(人によるとは思いますが、恐らく殆どの人は無理です)

上手くいっても翌朝は元の体力の80%以下。距離を日割り計算するなら、まず自分の体力の70%で無理なく走り切れる距離を基準にするのが良いと思います。

状況によっては、野宿がうまくいかないと体力を回復できず「翌日全然走れない」なんてことも。そうすると、例えば70%の力=200kmとして、200㎞*5日=1000㎞でかつかつの予定を立てていた場合、目的地への到達は不可能です。

野宿の質を上げるには経験と運が必要なので、最低でも3日に+1日の予備日を付けてライド日程を決めることをお勧めします。そうすれば、仮に体力的に辛くなっても、健康ランド等を使いつつ体力を回復させるか、1日100kmまでペースを落としても走り切ることが可能です。

そして、寝床にもエスケープルートを設けておくのが吉。

最悪、夜寝られない等で翌朝体調不良になっても、泊まって休める場所(ネットカフェやホテル)や帰れる道(鉄道駅など)が寝床からみて自分の行動範囲内にあるようにしておきます。行動範囲内というのは、自分がフラフラになっても走れる距離(僕の場合は平坦20km以内)。

これがないと、もしもの時に最悪な事態になりかねません。また、寝床がどうしても見つからなかったり、天候が悪化し野宿が無理なときにも役立ちます。ルート選定をするときにも、基本的にこの基準を守っておくと安心です。

 

日々の予定は基本的にその日の出発前に70%の力で走れる距離(=150~250km)のなかで、いくつか良さげな田舎町に目星を付けておくだけです。あとはその日の調子や天候をみつつ、そろそろ寝たいな~と思ったところの町で寝床探しをし就寝する。めちゃくちゃシンプルなスタイル(笑)

いい寝床は行ってみないと分からないし、逆にホテル等予約がある訳ではないのでライド計画の制約がほぼゼロになります。

ここで重要なのが、あらかじめ目星をつけておくこと。いざ眠くなったり、走るのがきつくなったりしてから寝床を探しても、思いのほか寝られそうな場所が遠い・見つからないという事もあります。そうなると、めちゃくちゃ辛いです。エスケープルートは必ず確保しておくように。

良さげな田舎町をピックアップする方法ですが、Googleマップの航空写真を使うのが便利。町のサイズ感を大まかに確認し、中心部と思われる駅等のスポットをストリートビューで見れば、町の雰囲気が大体検討が付きます。

駅前に繁華街があるなら規模が大きすぎるし、そもそも民家が殆どないなら小さすぎます。丁度いい場所を探しましょう!

 

あえて昼夜逆転にする

3月のライドでたまにやっていたのが、あえて昼夜逆転生活を送るというもの。これは夜が寒くて眠れそうになかった時に実践しました。

自転車に乗っていれば身体は暖かく寝るときは冷たくなるので、あえて涼しい夜にオールナイトで走って、日が昇り気温が上がってから河川敷の原っぱなどで昼寝するやり方です。寒さに凍えては無理に寝てもかえって体力を消耗してしまううえ、夜の方が交通量が少なく走りやすいので、走りを重視するならおススメ!

また、夜に比べ不審者や動物のリスク、恐怖感が圧倒的に少ないため、チャレンジしてどうしても寝られなそうだったらこの方法にしてしまいましょう。浅い眠りが続いて結局時間を消費するよりは、安心して短時間にぐっすり眠った方が効率がいいです。

原っぱでの昼寝、すごく気持ちがいいですよ!(笑)

 

最後に

如何でしたか?

野宿は初めは怖いですが、都会でない限り不審者はかなり少ないですし、人によっては意外と楽しめるものだと思います。とはいえリスクはつきものなので、自分の知識と勘をフル活用して、安全面への最大限の努力をお忘れなく。それがまた、楽しい部分だったりします。

また、個人差があるとは思いますが通常の睡眠に比べ体力回復が劣るので、ライド計画はコースに対しても寝床に対しても、きちんとエスケープルートを設定しておきましょう。

自転車に乗っていて「1日じゃいけないところまで行きたい!だけど宿代なんてない!!」という僕みたいな方の参考になれば幸いです。

 

おわり

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